報いの始まり
少し暗めの話になるのでご注意ください。
楽しんでもらえると嬉しいです。
蝉の声が響く。静まり返った教室にぽつんと花瓶が置かれている。
誰も話さない。ただただ時が流れるのを待つ。
俺にはその雰囲気の理由も花瓶の理由も分からない。いや、興味がない。
「おい、竜也。お前センコーに呼ばれてんぞ。あの件か。」
不良仲間が花瓶を眺めながらそういった。
「知らねーし、興味ねーよ。それより次は誰だ。」
「なんそれ」
「あのメガネのかわりのパシリだよ。どうする。」
正直あのメガネはどうでもいいがパシリがいないのは退屈で仕方ない。
次は死なないようにするべきか。
ーーーいやどうでもいい。
ずいぶんと苛立った様子のセンコーがきた。ついこっちまで手が出そうになる態度だ。
パシリがいないのはやっぱりストレスがたまる。
「お前が〇〇を自殺に追い込んだ証拠はそろっている。お前は今日をもって退学だ。」
よくわからないし、聞く気もない。でも納得ではある。
もう学校で暴れるのは辞めってことだろ。
大人もバカだよな。俺みたいなのを世に放っていいと思ってるんだか。まあ、大ごとになるくらいならそうするか。
親もいなければやることもない。とりあえずいつものたまり場に向かう。
学校の裏にはおそらくあいつが飛び降りたであろう場所に規制線が張られていた。
そこを通った瞬間嫌な空気が身体にまとわりついた気がした。
「…は?」
道に出た瞬間、身体が軽くなった。空を飛んでるようだった。いや、実際に俺は宙に投げ出されていた。
その後の記憶はない。
「ここはどこだ。」
声だけがやけに遠くに響いた。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
お楽しみいただけたら幸いです。続きも投稿予定です。




