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Bloom Code ―太陽女学院ゲーム開発部―  作者: れんP
一学期編

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第四十七花「すれ違う想いと、ひとつの答え」



 


私は染井 芳乃(ソメイヨシノ)

城津 芽草(シロツメクサ)ちゃんと星咲 睡蓮(ハナモリ すみれ)さんと糸刃 翔(イトバ ショウ)ちゃんと花森 菫(ハナモリ すみれ)ちゃんと顧問の風信子 桃花(ヒヤシンス ももか)先生と黒百合 リリィ(クロユリ りりぃ)ちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!

私と芽草ちゃんはシナリオ、睡蓮さんはプログラム、翔ちゃんはイラスト、菫ちゃんはサウンド、リリィちゃんはデバッガーで、頑張っています!


 


 


◆ 夏休み・部室


 


「ここ、もう少し明るい展開にしたい」


 


私はノートを指さして言った。


 


 


「……そうかしら?」


 


芽草ちゃんが静かに首をかしげる。


 


 


「この流れなら、一度落とした方が感情が深くなるわ」


 


 


「でも、プレイしててつらくなりすぎないかな?」


 


 


「それも含めて物語よ」


 


 


 


少しだけ、空気が止まる。


 


 


 



 


 


「……」


 


 


私はペンを持ったまま考える。


 


 


 


(どっちも、間違ってない気がする……)


 


 


 


「他の人の意見、聞きましょう」


 


 


芽草ちゃんが言う。


 


 


 



 


 


「私は……」


 


 


リリィちゃんが少し悩んでから言う。


 


 


 


「感情が動く方が、好きです」


 


 


 


「……落ちる展開、あり」


 


 


翔ちゃんも小さく頷く。


 


 


 


「音的には……」


 


 


菫ちゃんがゆっくり言う。


 


 


 


「落ちたあとに上がる方が、印象に残るかも」


 


 


 


「構造的にも、その方が自然です」


 


 


睡蓮さんが補足する。


 


 


 



 


 


「……そっか」


 


 


私は少しだけ息を吐いた。


 


 


 


「じゃあ、一回落とす方向でいこうか」


 


 


 


「いいの?」


 


 


芽草ちゃんが少しだけ意外そうに聞く。


 


 


 


「うん」


 


 


 


「その代わり!」


 


 


私は顔を上げる。


 


 


 


「最後はちゃんと、前向きにしたい!」


 


 


 


「……ええ、それは必要ね」


 


 


 


芽草ちゃんが小さく笑った。


 


 


 



 


 


「じゃあ、書き直すね!」


 


 


私は一気にペンを走らせる。


 


 


 


さっきまで少し迷っていたのに、


 


 


今は不思議と手が止まらない。


 


 


 


(落ちるからこそ、上がる――)


 


 


 


(その方が、きっと心に残る)


 


 


 



 


 


「……できた」


 


 


 


書き終えて顔を上げる。


 


 


 


「見せて」


 


 


 


芽草ちゃんが読む。


 


 


 


静かな時間。


 


 


 


 


「……いいわね」


 


 


 


その一言で、


 


 


胸が少し軽くなった。


 


 


 


「本当?」


 


 


 


「ええ」


 


 


 


「ちゃんと“あなたの良さ”も残ってる」


 


 


 


 


「よかった……!」


 


 


 



 


 


「反映します」


 


 


睡蓮さんがすぐに作業に入る。


 


 


 


「イラストも調整する」


 


 


 


「音も変えてみるね」


 


 


 


「テストします……!」


 


 


 


 


また、みんなが動き出す。


 


 


 


さっきまでの小さなすれ違いは、


 


 


もう消えていた。


 


 


 



 


 


「ねぇ」


 


 


私は小さく言う。


 


 


 


「さっきさ」


 


 


 


「うん?」


 


 


 


「意見ぶつかって、ちょっと焦った」


 


 


 


「……そうね」


 


 


芽草ちゃんも少しだけ苦笑する。


 


 


 


「でも」


 


 


 


「うん」


 


 


 


「なんか、前よりいいの出来た気がする」


 


 


 


 


芽草ちゃんは少しだけ目を細めて、


 


 


 


「そうね」


 


 


 


と、優しく答えた。


 


 


 



 


 


作品を作るって、


 


 


楽しいだけじゃない。


 


 


 


考えて、


 


 


ぶつかって、


 


 


悩んで。


 


 


 


でも――


 


 


 


それがあるから、


 


 


もっといいものになる。


 


 


 



 


 


「次はどこ詰める?」


 


 


 


「中盤の演出を」


 


 


 


「……やる」


 


 


 


「はい……!」


 


 


 


「音、もう少し重ねたい」


 


 


 


「処理も最適化します」


 


 


 


 


また、いつもの空気に戻る。


 


 


 


でも、


 


 


少しだけ強くなった気がした。


 


 


 


「よーし!」


 


 


 


「もっと良くしよう!」


 


 


 


 


夏の開発は、


 


 


まだまだ続く。


 


 


 


――すれ違いの先に、見えたもの。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

次回もお楽しみに

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