第三十一話「動き出すコード、揺れるつぼみ」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生と黒百合 リリィちゃんといっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!
◆ 部室棟・ゲーム開発部部室
「それじゃあ――」
私はホワイトボードの前に立つ。
「“Bloom Code”開発、スタート!!」
「えぇ、計画通り進めましょう」
芽草ちゃんが隣で頷く。
◆ 役割分担
「私と芽草ちゃんは全体設計と指示!」
「私はプログラムを担当します」
「……絵、描く」
「音、がんばります……!」
「私は見守り役みたいね」
「わ、私は……バグ、探します……!」
「完璧!!」
◆ 1日目
「まずは基本システム!」
「育成ループの構築からですね」
睡蓮さんがキーボードを叩く。
カタカタカタカタ……
「……早い」
翔ちゃんがぽつり。
「仮の画面できました」
「おおー!!」
「花の画像は仮素材ですが」
「……あとで描く」
「うん!よろしく!」
◆ 2日目
「UIの配置、こうした方がいいかも」
「えぇ、視認性を優先しましょう」
「……描けた」
翔ちゃんがタブレットを見せる。
「わああ!!かわいい!!」
そこには――
小さくて、まだつぼみの花のキャラクター。
「これが最初の“種”……!」
「……うん」
◆ 3日目
「音、少し作ってみました……!」
菫ちゃんが再生する。
ポロン……ポロン……
「優しい……!」
「成長段階で変化させたいです……!」
「いいね、それ採用!!」
◆ 4日目
「……バグ、あります」
リリィちゃんが小さく言う。
「どこ?」
「選択肢……押すと……花が、消えます……」
「えっ!?」
睡蓮さんが画面を見る。
「……条件分岐ミスですね」
「修正します」
「ナイス発見だよリリィちゃん!」
「え、えへへ……」
◆ 5日目
「イベント実装!」
「春イベントからいきます」
「……咲く」
翔ちゃんが新しいイラストを出す。
つぼみが少し開いた姿。
「成長してる……!」
「いい流れね」
◆ 6日目
「……音が、重なってます……」
「え?」
「同時再生で変な感じに……」
菫ちゃんがしょんぼり。
「大丈夫!」
「優先順位つければいける!」
「修正、手伝います」
「ありがとうございます……!」
◆ 7日目
「秋イベント、分岐多すぎない?」
「……確かに」
「整理しましょう」
芽草ちゃんが分岐図を書き直す。
「これでどう?」
「……シンプル」
「いいと思います」
◆ 8日目
「冬イベント……」
「重要な部分ですね」
「記憶の反映、入れたい」
「過去の選択を参照します」
「それってすごくない!?」
◆ 9日目
「……またバグ」
「どこ?」
「優しくしてるのに……攻撃的な花になります……」
「えぇ!?」
「フラグ逆ですね……」
「修正します」
◆ 10日目
「……描き直した」
翔ちゃんが見せたのは――
完成に近づいた花たち。
色も形も違う。
それぞれに“個性”がある。
「すごい……」
「全部、違う……!」
◆ 11日目
「だいぶ形になってきましたね」
「えぇ」
「あと少し……!」
「……完成、近い」
◆
何度も失敗して、
何度も直して、
何度も考えて。
それでも――
少しずつ、少しずつ。
私たちのゲームは、
確実に“成長”していた。
まるで――
育てている“花”みたいに。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




