第二十四花「新しい色、混ざるとき」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生といっしょに太陽女学院でゲーム開発部をしています!
そして!
黒百合 リリィちゃんという新たな仲間が入りました!
◆ 部室棟・ゲーム開発部
「と、いうわけで!黒百合 リリィちゃんがゲーム開発部に入部しました〜!」
「よ、よろしくお願いしますっ!」
リリィちゃんは少し緊張した様子で頭を下げる。
「歓迎するわ」
芽草ちゃんが静かに微笑む。
「えぇ、皆さんでいいゲームを作りましょう」
睡蓮さんも落ち着いた声で続ける。
「よ、よろしく……」
翔ちゃんは少しだけ視線をそらしながら言った。
「よろしくね」
菫ちゃんはやわらかく笑う。
「は、はいっ……!」
リリィちゃんはぎゅっと手を握っている。
「でも、私、ゲーム作ったことないですよ」
その言葉に、睡蓮さんがすぐに答えた。
「大丈夫。あなた、観察とかが得意なんでしょ?」
「はい……」
「それならデバッガーとして活躍できます。不具合やバグを見つけるのも立派な仕事です」
「デバッガー……」
リリィちゃんの目が少しだけ輝く。
「は、はい!」
◆
「まさかほんとに説得しちゃうなんてね」
風信子桃花先生が、呆れたように笑う。
「えへへ〜」
私は照れながら笑った。
「でも、いいことよ。あの子の目、少し変わってたわ」
先生は少しだけ優しい目をしていた。
「ねぇねぇ!」
私は机に身を乗り出す。
「リリィちゃんって、観察が得意なんだよね?」
「は、はい……人の動きとか、癖とか、見ちゃうんです」
「それってすごくない!?」
「えっ……そう、なんですか?」
「うん!ゲーム作るとき絶対役立つよ!」
「……役立つ……」
リリィちゃんは少しだけ顔を赤くする。
◆
「そういえば」
芽草ちゃんがノートを開きながら言った。
「次のゲーム、方向性そろそろ決めたいわね」
「次のゲーム!」
私は勢いよく立ち上がる。
「リリィちゃんも入ったし、もっとすごいやつ作ろうよ!」
「ストーリー性を強くしてもいいかもしれませんね」
睡蓮さんが続ける。
「キャラも増えたし……」
翔ちゃんが小さく呟く。
「音楽も、もっと重要にできそうです」
菫ちゃんも嬉しそうだ。
「……ねぇ」
リリィちゃんが小さく手を上げる。
「私、まだよくわからないんですけど……でも」
少し迷ってから――
「みんなと一緒に作るの、楽しそうだなって思いました」
その言葉に、一瞬だけ空気がやわらかくなる。
「いいこと言うじゃない」
芽草ちゃんが微笑む。
「えへへ……」
リリィちゃんも、少しだけ笑った。
◆
その日の放課後。
部室には、いつもより少しだけ違う空気があった。
「じゃあ、次の企画会議始めよっか!」
「はい」
「了解」
「……うん」
「よろしくお願いします」
新しい声が一つ増えただけで、
部屋の雰囲気は少しだけ広くなった気がした。
ゲーム開発部――
その色は、少しずつ増えていく。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




