第十七花「開花祭・前編!!」
私は染井 芳乃!
城津 芽草ちゃんと星咲 睡蓮さんと糸刃 翔ちゃんと花森 菫ちゃんと顧問の風信子 桃花先生といっしょにゲーム開発部で頑張っています!
今日は――
開花祭当日!!
「わぁ〜!みんな張り切ってるね〜!」
校門をくぐった瞬間、
一気に広がるにぎやかな空気に、私は思わず声をあげた。
カラフルな飾り付け、呼び込みの声、笑い声。
まるで別の世界みたい。
「そうね、みんな自分たちの出し物のために頑張っているもの」
芽草ちゃんが穏やかに答える。
「他のみんなも楽しんでるかな」
「えぇ、おそらくそうね」
「発表は午後からだし……」
私はみんなを見渡す。
「それまで、回ってみない?」
「いいですね」
「……行きたい」
「わ、私も……!」
「決まりね」
芽草ちゃんが小さく微笑んだ。
◆
まず最初に向かったのは――
「いらっしゃいませー!メイド喫茶でーす!」
元気な呼び込みの声。
「おぉ……!」
「王道ね」
教室の中に入ると、
かわいい衣装の生徒たちが出迎えてくれる。
「お帰りなさいませ、ご主人様♪」
「ぶっ……!?」
私は思わず吹き出しそうになる。
「……似合ってる」
翔ちゃんがぽつり。
「芳乃、顔真っ赤よ」
「うぅ〜!」
ケーキとジュースを頼んで、一息。
「おいしい……」
「雰囲気作りも上手ね」
「……勉強になる」
◆
次に向かったのは――
「お化け屋敷……」
暗い入口。
「……どうする?」
「い、行く!」
なぜか私は即答していた。
「絶対後悔するわよ」
「……でも行く」
◆
――数分後。
「きゃあああああああ!!」
「ちょっ、引っ張らないで!」
「無理無理無理!!」
「……怖い」
「ひぃ……!」
全員で半泣きになりながら脱出。
「もう……二度と入らない……」
私は壁にもたれかかる。
「……楽しかった」
翔ちゃんがぼそっと言う。
「えっ!?」
◆
その後も――
射的コーナーで景品を狙ったり、
「やったー!当たった!」
「意外と上手ね」
クラス展示の迷路に入ったり、
「出口どこー!?」
「落ち着いて、右よ」
軽音部のライブを見たり。
「すごい……!」
「迫力あるわね」
「……音、いい」
いろんな場所を回るたびに、
それぞれのクラスの“想い”が伝わってくる。
「みんな、すごいね……」
私はぽつりと呟いた。
「えぇ」
芽草ちゃんが頷く。
「だからこそ――」
「私たちも負けていられないわね」
その言葉に、胸がぎゅっと熱くなる。
◆
気づけば――
「……そろそろ時間」
翔ちゃんが時計を見る。
「あっ……!」
「発表、近いですね」
「準備に戻りましょう」
さっきまでの楽しい空気が、少しだけ変わる。
ドキドキ。
「いよいよだね……」
「えぇ」
「……がんばる」
「は、はい……!」
私は、ぎゅっと拳を握った。
「よし!」
「ゲーム開発部――行くよ!!」
「「「「おー!!」」」」
開花祭。
その舞台で――
私たちのゲームが、初めて“誰か”に届く。
次回――発表本番!!
ゲーム開発部の挑戦が、ついに試される――!
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




