↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人形姫とダンスを。  作者: ViVi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/51

リーシャとラスタ


朝食を終えるとラスタに手を引かれ王宮が誇る庭園を軽く散歩する。美しい花々を楽しむ一方でリーシャには心残りが……


(アレックスとお話し出来なかったな…)


――――――――――――――――――


応接室に案内されると、部屋いっぱいにドレスや装飾品、ぬいぐるみなど様々な品が用意されていた。代わる代わる挨拶をし、自慢の品を紹介する商人たち。


「こちらは、一点物のサファイアの首飾りでございます。―――ペラペラ」


「王都でいま1番人気のドレス職人の最新作でして、ご令嬢達が―――ペラペラペラ」


満面の笑みで商品を勧めてくる商人たちに、リーシャは目が回って思考がついていかない。どれも高級な物だとはわかるが……


「コソッ あ、あのラスタ様! ご用意していただいて大変申し訳ございませんが、このような高級な品を買い取るのは……」


顔を赤らめ口ごもるリーシャ。その姿にラスタは微笑み優しく頭を撫でる。


「気にしないでリリー。これは、リリーと私から皆へのお土産なんだから♪ 」


「っ?! そんな! それは、いけませ―――むぐっ?!」


慌てて首を振るリーシャの唇に人差し指を当て言葉を遮る。


「シー! 受け取ってちょうだい。 ね?」


「さぁ、続きをしましょう♪ リリー、みんなの好みを教えてくれる?♪」


笑顔でそう言うと沢山用意された品物を楽しそうに見て回るラスタ。


「リリー、さぁこちらへ♪」


申し訳ない気持ちでいっぱいなリーシャの背中にそっと手を当てマリアが微笑み頷く。


「―――はい!」


元気に返事をしてラスタの元へと向かうリーシャ。まるで母娘のように寄り添い笑い合いながらふたりは商品を選び始めた。



“お母様は……”

“本なんてどうかしら?”

“あっ!お母様が好きな作家さんの新作!!”

“ハロルドは詩を書くのが好きよね?”

“この万年筆素敵!”

“マーサにはこのストールがいいわ!”



レナート国王の隣で、常に気高く国母として凛と佇むラスタ王妃。その彼女が満面の笑顔で無邪気に笑い合う姿をその場の皆がほっこりと温かい気持ちで見守っている。


(((王妃様、可愛い……)))


――――――――――――――――――


「他にお菓子も………、あら?どうしたの?」


思い悩むように口を閉ざすリーシャに心配そうなラスタ。


「あっ、ごめんなさい。領地のみんなが必要としてるものってなんだろ。って考えているんですけど……」


グランバル伯爵領は王国内でも涼しい気候。酪農を主としているがその年によって作物の成長に偏りがあり、冷夏の年は冬を越えるのも一苦労な時もある。


父から領地経営について学ぶリーシャにとっては、領民の生活を守る事が最優先事項だ。


真剣に悩む姿を見てラスタは嬉しくなる。すぐ後ろに控えるマリアになにやら耳打ちをすると返ってきた返事に「そう!よかった!」と喜び振り向く。


「リリー、紹介したい方がいらっしゃるの。一緒に来てくれる?」


そう言って差し伸べられた手を取り「どなたですか?」と問いかける。


「きっと、リリーの悩みを解決してくれる方よ♪」


にっこり笑うと先程まで楽しんだ庭園の方へと歩みを進めるラスタ。その後をマリアに寄り添ってもらいリーシャが歩いていく―――。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。