プロローグ
残酷な描写・BL・GLは保険です。その要素が入るときは、前書きに注意を書いておきます。
ここはあらゆる人が自由に旅をする世界
さまざまな文化・伝統・生活を持つ町が旅人を受け入れる
旅人が旅をするとき、どんな理由があるだろうか
綺麗な景色、自己の研鑽、あるいはただ旅がしたいからでもいいかもしれない
その人にはその人なりの旅をする理由がある
これは凄腕錬金術師になるために旅をする、ある錬金術師とお供の羊の物語である。
「リズ、準備はできてる?旅に出るんだから、最低限の錬金術アイテムは持たないと。あっ、そんな入れ方をしたら、簡易錬金釜が壊れちゃう!」
「うるさいなあ、エルは。どんなところにも持ち運べる錬金釜がこんなことで壊れやしないわよ。それよりエル、本当にこんなリュックを背負わないといけないの?大きいしダサいんだけど。大体、荷物はエルが運んでくれるんじゃなかったの」
「何言ってるの!何で僕が、全部運ばないといけないのさ。錬金術師は力仕事の面もあるんだから、これで力をつけなよ」
「羊のくせにうるさいなあ、エルは!まあ旅の途中で、オシャレなリュックを買えばいいか。
エルもそれだけ荷物を運んでるんだから大変だろうし」
「今日は随分と大人しいね。いつもは凄く頑固なのに。いつもこんななら僕も助かるのになあ!」
「旅に出る前の準備にそんな時間はかけられないわ。早く出発しないと。まずは『はじまりの町』に行くわよ。旅人ライセンスをとらないと!」
「そのライセンスっていうのは本当に必要なの?旅をするだけならライセンスなんかいらないじゃないか」
「わかってないわね、エル。ライセンスがあれば、お店で融通してもらえることがあるのよ。あと、単純に格好いいじゃない!」
「僕にはよく分からないけど、人間の伝統だものね。まあ、僕はリズについていくだけだから、とやかくは言わないよ。さあ、そろそろ出発しよう!確か、東に行くんだっけ」
「違うわよ。西に真っ直ぐ道沿いに行った先が『はじまりの町』!あっ、回復ポーションを一つ入れ忘れてる」
「回復ポーションはさっき間違えて、僕にかけちゃったじゃない。もう忘れたの。おかげで僕は元気が有り余っている状態さ」
「ごめん、エル。すっかり忘れちゃってた。うん、そろそろ行こうか」
「そうだね、リズ。そろそろこの家を出よう。旅に出たら手紙をシャリーに送らないとね。友達なんだから」
「そうね。まずは郵便屋さんを探さないと!」
こんな感じで、1人と1匹の旅は始まる。この先さまざまな町が、リズとエルを迎えます。
幸多き旅路になりますように。
簡易錬金釜
旅をする錬金術師の必需品。大掛かりな錬金術は行えない。持ち運びしやすい、折り畳み式が主流。
回復ポーション
正式名称は下級回復ポーション。傷口にかけると治りが早くなり、飲むと元気が湧いてくる。新米錬金術師はまずこれを作ることから始まる。




