判決
前の作品よりかは、はるかに良くなったと思っているので読んでくれると嬉しいです!!
車の外を見ると眩しい光りに包まれる。しかし、それは日の光なんて優しいものではなく、何度も刺してくるようなフラッシュの光だった。その光から目を背けるように下に向けると手錠のかかった両手が視界に入る。それを見て改めて、自分は捕まったと自覚した。いまだに、錆びた鉄のような血の匂いや糸が切れた人形のように動かなくなった数十人の人間が床いっぱいに倒れている情景が頭の中を駆け抜ける。そして、動かなくなったと思っていた人形の1体が自分の足を掴み、こちらに向けて言葉をはく。
「何で、贖衣ちゃん?友達だと思ってたのに」
汗が止まらなくなる。心臓の鼓動が速まるのがわかる。その瞬間、自分の中の奥底にあった黒い何かが溢れ出しそうになる。しかし、警察が降車するように催促する声で目が覚める。フラッシュの光がさらに眩しく感じた。つれられるがままについていくと、取調室らしきところに着いた。先ほどまでいた、数人の警官が部屋を出ていき入れ替りで、コートに身を包んだ気だるそうな男性と何かの資料を抱えたロング髪の女性が入ってきた。二人が席に着くと男性の方が口を開く。
「大量殺人を起こしたやつが来るって聞いてたが、まさかこんなかわいい女の子とはねぇ...」
その言葉に反応した女性が口を開く。
「下らないこといってないで、さっさと始めてください。」
ハイハイと、返事をするとこちらに体を向けて、神の束に目を通す。
「月城贖衣21歳大学生。罪状は宗教の集会にに参加していた65名とその警備をしていた魔法警官7名の殺害であってる?」
私は何も反応しなかったが、男はさらに質問を重ねる。
「何でこんなことやったのかな?」
その質問にも私は何も答えなかった。すると、思っていなかった返しが帰ってきた。
「まぁ、そんなことどうでもいいや。」
そんな返しに思わず声が出る。
「え?」
男は私の反応を見て、話を続ける。
「君は普通に裁くなら死刑だ。しかし、その場にいた魔法警官は、大魔導士3名、魔導士4名といわば、世界で活躍できるレベルのエリート達だ。」
私は、殺した瞬間の記憶はないが人形の中には警官のような格好をしている人はいたことを覚えている。男の話はまだ続く。
「いってしまえば、あなたが死刑に抵抗してさらにそのエリート達を殺すのを恐れているわけだ。だから、政府はある街を作った。」
私はさすがにしびれをきらして口を開く。
「回りくどい。結局私はどうなるの。」
自分でも無意識に出た言葉に驚いたが、男も同じように驚いていたが、笑いながら答える。
「いいねぇ。威勢のいいやつは嫌いじゃない。つまり君は、その街に送られるんだ。俺らごとな。」
「何で貴方達もいかないといけないの?」
その質問に上がっていた広角が少し下がる。
「便宜上では、その罪人が贖罪しているか監視するとなっているが、能力の低いものや反乱因子の抹消ってのが主な理由だろうな。あと、俺らみたいに内部のことを知りすぎたやつとかな。」
まるで気にしていない男に黙っていた女性が
「先輩、巻き込まれたこっちの感情考えたことありますか?」
と、皮肉混じった言葉を放つ。ハハハ、と苦笑いしこちらを真っ直ぐ見る。
「一応、自己紹介でもしておこうか。俺は、御影玄だ。よろしく。」
後ろにいた女性もあとに続く。
「神代伶菜です。以後お見知りおきを。」
と、軽く頭を下げた神代にどうしたらいいかわからなくなった私を見て、御影と名乗った男が話を切り出す。
「さて、自己紹介も終わったところでそろそろ行こうか。伶菜ちゃん、よろしく。」
そういうと、神代がため息をはき手をたたくと、私についていた手錠が外れた。
「いいんですか?」
と、聞くと御影と名乗った男が鼻で笑い、
「君がここで、逃げたり俺たち殺したりする玉じゃないと思っただけだ。」
そういうと、御影は立ち上がりへやから出ていく。そして、神代が私の方に歩み寄り、
「行きましょう。贖罪の街アトネリアへ。」
そして、私たちも歩き始める。
御影玄 38歳
神代伶菜 26歳です。




