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ビー玉返しにいくが...。
次の日、俺は夕方に露店商の人にビー玉を返しにいった。
でもあの人はいなかった…。
そもそも人だったのか。
あの肌が透き通っているのはまるで人ではない。
そう、生命を感じなかった。
あの時も俺以外、周囲は反応してなかった。
俺はぞくぞくした。そう、ビー玉は手元にあるからだ。
また見て、思い出にとりつかれはしないか。
でも、思い出は全てではない。
いいものも悪いものも全てを受け入れていく。
そして新しい自分を創り上げる。
ビー玉はそれまで俺の書斎の引き出しに入れておこう。
いつかまた自分の心が弱った時に、必要になるかもだ。
本当に必要なのかはわからないが。
俺はそっとビー玉をポケットにいれて、妻に頼まれた晩飯の材料を買いにいつものスーパーにいった。
「ただいま。頼まれたものは買ってきた」
「ありがとう。子どもたちを見ててくれる?」
俺は子どもたちとワイワイしながら過ごした。何気ない日常の1コマだ。
(俺も母親みたいに教育虐待まがいをするか)と悩んだ。
(いやいや。母親と同じことはしない。)
そう、子どもたちとババ抜きしている時に思った。
下の子が負けて頬を膨らませていた。一家三人の笑い声が聞こえた。




