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竜の愛し子と魔法使い  作者: 中村悠
第七章 竜の愛し子と魔法使い
84/108

01.誕生

竜の国の宰相再び登場

短いです。




 その日、竜の国は朝から慌ただしかったのです。

魔導師様がついに産気づかれたました。懐妊を知ってからの竜王様は出会った頃よりさらに甘く、それはもう魔導師様を大切にされておりました。予定日が近づいてからは、竜王様が更に魔導師様をお放しにならなくどこに行くのにも手を引かれ、これでもかというほどの保護、過保護、超過保護。


 そもそも魔導師様を害するものがこの地にあるわけがないし、害しているのは竜王様だと言ってもいいぐらいに魔導師様にまとわりついております。それが朝からの陣痛で魔導師様より竜王様が辛そうで、肝心の魔導師様は「陣痛って本当に痛いのね~」と陣痛の合間に笑顔でお茶を召し上がっておりました。「だって、みんなが長丁場だから、どっしりと構えている方がいいっていうのよ」と出産前から肝っ玉母さんの様相であられます。

ですが痛みの波が襲ってくると流石に笑顔ではいられないようで、魔導師様の苦痛にさらに隣で顔が歪む竜王様が魔導師様の腰をさする様子が痛々しいです。

 陽が傾くころ陣痛の感覚は短くなり、眠れぬ夜を過ごすだろうと思われたころ、王城に可愛らしくも元気な産声が二つ響き渡ったったのです。


 ん??二つ??


 城にはミミルファの者達も多く控えており、魔導師様の出産を今か今かと待ち望んでおりましたが、その産声に皆が歓喜の声を上げ、互いに手を取り合って喜びを分かち合いました。

 次の日には国民にも子どもの誕生を高らかに宣言し、国は喜びに包まれ、来たる更なる平和の治世に国民は湧きたつのでした。






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