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混世界  作者: 慧瑠
彼女が見た夢
102/140

警察手帳を見せる時は、素早く素敵にカッコよくがロマン

もう暫く、遅れる日が続くと思います。


気がつけば、百話突破してました。 祝。

「まだ時間がありますね。

もう少し、寝かせておいてあげましょう」


時計を確認した黙示は、開店まで時間がまだあるためリュコスをギリギリまで寝かせようと裏から膝掛けを持ち、リュコスに掛ける。

その時、リュコスの襟元についているゴミを取りポケットに入れると開店準備を始めた。



開店準備を始め暫くすると、店の扉が開き涼し気な色で纏められた私服を着る雪が入ってきた。


「おはようございます。

あれ?リュコス君…ですね」


「おはようございます。

昨日、少しありまして…

今日は雪さんと、用事がなければリュコス君とでお店をお願いしたいのですが大丈夫ですか?」


「えぇ、私は構いませんよ?

お昼時が少し忙しいでしょうけど、あれなら呂呂ちゃんを呼びますし」


店内に入ってきた雪は、リュコスがソファーで寝ている事にすぐに気付き、不思議に思いながらもカウンターへと荷物を置きに移動した。

黙示は、雪に氷水を用意しながら挨拶を返し雪に頼み事を伝えると、雪は不思議そうな顔のまま首を傾げるが特に理由も聞かずに了承してくれる。


黙示と雪が話していると、モソモソと動いたかと思うとリュコスがバッと勢い良く起き上がり周りを見渡し始めた。


「あ…マスターと雪さん………おはようっす…。

なんで俺んちに?」


黙示と雪の二人に気付いたリュコスが、コクリコクリと船を漕ぎながら寝ぼけた様子のままの声で聞いてくる。


「ここは僕のお店ですよ」


「…あぁ…そっか、俺、帰らずに寝たのか」


起き上がった時にずり落ちた膝掛け毛皮を拾い、やっと意識が覚醒し状況を思い出し始めた。

そんなリュコスに黙示は冷えた牛乳を用意して渡すと、リュコスは牛乳を受け取り一気に飲み干す。


「ところでリュコス君、今日は用事があったりバイトがあったりしますか?」


「今日っすか?今日は、休みっす。

バイト先に配達用の鞄を返せば、暇っすけど」


「それなら、店番を頼んでいいですか?

疲れも抜けてないでしょうし、無理なら断ってくれて構わないのですが」


「いや、大丈夫っす。

一度帰って、バイト先に寄ってから来ていいっすかね?昼ぐらいには来れると思うっす」


「ありがとうリュコス君。

疲れているのに頼んでしまってごめんね」


「いや、遅くに押しかけたのは俺っすから。

それじゃ俺は一旦帰るっす」


リュコスは、牛乳が入っていたコップを黙示に返すと忘れ物が無いかを確認した後に店を出ていった。


「呂呂ちゃんも呼んどきますか?」


「リュコス君の為に、今回はやめておいてください」


そんな出ていくリュコスの背中を見送りながら雪は黙示に笑みを見せながら聞くと、黙示は苦笑いを見せ答えつつ開店準備を再開する。


「そうしておきます。

それはそうと、今日はどちらへ行くか聞いてもいいですか?」


「少し友人の孫達を見てこようかと…。

あぁ、それと茜さんが奥に居るので後で顔を見せてあげてください」


「茜が来ているのですか?…と言うことは、なるほど孫の顔ですか」


黙示から予想していなかった名前を聞いた雪は、茜の名前だけで色々と察して納得すると自分もお昼時に向け、最後の仕込みに奥へと暖簾を潜って厨房へと向かった。


準備を終え、黙示が時計を確認すると、針はもうすぐ七時を伝えようとしている。


「後、一時間ありますね」


開店の八時まで時間がある事が分かると、黙示はカウンター下から他の本より一際分厚い本を取り出しパラパラとハイペースで捲り中を確認していく。


「そういえば、これの最新刊は今日でしたか。

帰りに買ってきましょう」


その分厚い本は店内にある本が書かれており、幾つかタイトルの横に赤い丸が付いている。黙示は、その赤い丸が付いたタイトルを近くにあったメモ用紙に記載しつつ確認を続ける。

すると、開店前の店の扉がノックされ黙示が返事をする前に開いていく。


「すいません。開店は八時からなのですが…」


顔を見た瞬間、常連でもない事を確認し初めて見る客に黙示が言うと、その客は懐から手帳を取り出し黙示に見せながら入ってきた。


「いやいや、すいませんね。自分達こういう者なんですが…お話を聞きたくて。

開店前の方がお互い都合がいいと思うので、お話いいですかねぇ?」


「あぁ、思っていたより遅かったですねぇ。

いいですよ。どうぞお座りください」


入ってくる男が見せる手帳を見ると、黙示は小さく呟いた後、手でカウンターの方を示し飲み物を用意していく。


「いやぁ、すいませんね。朝早いのに」


「いえいえ、お仕事でしょう。

皆様も早くからお疲れ様です」


男は警察手帳を懐にしまうと、案内されたカウンターに座った。それを確認した黙示は用意したアイスコーヒーを男の前に差し出す。


「ミルクと砂糖は幾つ使いますか?」


「あぁ、自分はブラック派なので大丈夫です。わざわざありがとうございます」


男は黙示に断りと伝え、アイスコーヒーを飲み一息つく。

半分ほど飲む間、黙示の様子を伺っていた。


「それで、お話というのは」


「あぁ、でしたでした。

コーヒーが美味しかったもので、忘れてしまっていましたよ」


本の確認を終えた黙示は、分厚い本をカウンター下に片付けながら自分をずっと観察する様に見ていた男に聞く。

すると、男は少し驚いた表情を見せると照れくさそうに笑いながら頭を掻き忘れていた事を伝え、姿勢を正すと真面目な顔に変わり本題を話し始めた。

すいません、こちらもカットが続きます。

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