黒鋼 マリー①
それは異世界・アークエスタからの編入生、ラライナ・カメルとニニルリ・メルリが、黒鋼マリーとクラスメイトになってから数日後のこと。
いつも通り、今日も遅刻せずに登校できたとマリーはホッとしながら教室に入る。
「あっ、ニニルリちゃんおはよう!」
「…えっ、あっ、お、おはよう」
すでに自分の席に座っているニニルリを見つけ、マリーは開口一番声をかけた。
--- のはいいのだが、マリーから見た印象では、やはりニニルリはまだぎこちない感触が残る。
元々寡黙な方で、口下手なうえコミュ障気味だと聞いてはいたものの、夏休みも近い現在、ニニルリがもう少し皆と打ち解けられればいいなと、マリーは余計なお節介ながら考えてみたりもする。
「…あ、ご、ごめんなさい…ずっと私、話すのは苦手で…」
「ううん、ヘーキヘーキ! チョードンマイだから大丈夫!」
根拠のない励ましをマリーはニニルリにかけるも、余計に彼女はうつむいてしまうばかりだった。
「おっ! ニニルリちゃん、今日も可愛いね! おはよう!」
「あぅっ、お、おはよう…」
同級生・鈴木の謎の挨拶はもう三日目に突入している。
よくもまぁそんな褒め言葉を臆面もなく、平気で口にできるとマリーは少しだけ感心する。
「よっ、マリーちゃんも可愛いよ! おはようさん!」
「とってつけたように言わないでよ」
そろそろこの学校生活も三ヶ月が経ち、各々が同級生たちの本性を理解し始めたところだ。
マリーにとっての同級生・鈴木は、「無駄にフットワークの軽いヤツ」という評価に落ち着きそうである。
「まったく、鈴木君はもう少し静かでもいいのにね」
「…う、うん…そう…なんだ…」
「あんなのただのお世辞なんだから、真に受けちゃダメだよ」
「…そう…なのか…? やっぱり…私なんて、全然可愛くないし…」
「…え、違う違う、そういう意味じゃなくてぇ~」
少し落ち込んだ様子のニニルリを見て、マリーは「やっちまった」ことに後悔する。
他の女子に比べて大柄なニニルリではあるが、中身は小動物さながらに、「取り扱い注意」が必要だとマリーは最近思い知り始めている。
「おはよー! ニニルリちゃん、今日も青いね! 元気な証拠だよ!」
マリーより少し遅れて登校して来た高美原雛も、かなり意味不明な挨拶を交わして来る。
「いやいや、雛、あんたそれ根拠ないから」
「ん-? 青々としてるってことは、髪にツヤがあって、生き生きしてるってことだよ。だから健康だねってこと!」
「言い方が遠回りすぎるし!」
「あははは、そうだね、私感覚だけで話してるから」
そんな朝の喧騒もいつものことだ。
ただ、そういう賑やかな雰囲気に馴染めない人がいるのも事実であるが、マリー自身は「お節介」だという意識はないのが、少し困ったところであるとは言える。
「あれ? ニニルリちゃんだけ? ラライナちゃんはまだ来てないの?」
雛が教室を見渡しながら少し意外そうな顔をする。
「…あ、あぁ、ラライナはその…意外にプライベートはルーズなところがあるから…(困顔)」
「あれ、そうなんだ、一応ラライナちゃんってウルトラVIPだったんでしょ? 初日からすごく目立っててさすがだなぁって思ってたんだけど」
「…ご、ごめん…私からその…言い聞かせるから…」
またしてもニニルリが自信なさげに話そうとした、その時 ---
「えっ!? ララ様がまだ来てないって!?」
同級生・鈴木が教室中に響くほどの声を発した。
「ら、ララ様? なにそれ?」
声の大きさに驚いたのもそうだったが、マリーが驚いたのは同級生・鈴木のラライナに対する態度である。
「あー、ラライナちゃんってもう一部の男子から人気らしいよ」
「え、ちょっと待って、マジすか」
「マリーちゃん知らなかった? だってラライナちゃんってあの美貌だよ? しかも弁が立つし頭も良くて、一国の元偉い人ってのが知れ渡れば、そりゃ人気もでるよー。ねー、ニニルリちゃんもそう思わない? ラライナちゃんってずっとあんな感じだったの?」
「…あ、うん、そ、そうだな…ラライナはなんというかその、やたらと饒舌だな、確かに」
「どんな時でも目立つよねラライナは。というか、性格からして『お姉様』タイプ? なところがねー」
「なるほど、実は甘えたい男子って多そうだし」
雛は嬉しそうにケラケラとマリーの横の席で笑っている。
純日本人であるマリーたちよりも、明らかにラライナとニニルリの二人は頭身が高いうえに、
しかもスレンダーなモデル体型に見える。
そもそも種族が違うのだから、中身は同じでも外見の差異は一目瞭然であった。
同じ年齢でも、マリーたちはまだ「少女」という幼さが残る風情だが、二人はすでに完成された大人の「美女」という物言いが似合う。
腰の位置も高く、さらに頭も小さいという、マリーたちでさえ憧れる容姿であるのだから、高校生男子が群がるのは無理もないと思えた。
「おはよう、ん-? みんななんの話? ミョーに教室が騒がしいよね?」
マリーと雛の二人の会話に、つい今しがた登校したばかりの真名津姫女が口をはさんで来る。
「あっ、姫女ちゃんおはよう。それがね、ラライナちゃんって最近男子から人気らしくてねー」
雛は朝から教室が騒がしいわけを簡単に説明した。
「あー、そのことかぁー、私もたまに耳にするよ。ララ様がどうとか、人気はかなりのもんだね」
「…お騒がせして非常に申し訳ない…」
姫女の言葉にニニルリはバツの悪そうな表情で謝罪を告げている。
単に好かれているだけで、別に誰かに迷惑をかけているわけでもないのだから、ニニルリが謝るのは筋違いだと姫女は考えたが、あえて何も言わなかった。
「ニニルリもさぁ、もっとみんなと仲良くできたらいいと思うよね?」
「…えっ、あ…それは…うん、けど私は…こんなだから…」
話しかける姫女とは視線を合わせずにニニルリは応える。
マリーがニニルリにお節介を焼いて、やたらとニニルリに話しかける様子を見るも、姫女には特に嫉妬する気持ちなど毛頭ない。
ニニルリが「元戦士職」というわりには、あまりにも小動物っぽい挙動を見せるせいだ。
だから姫女にせよ、マリーが構いたがる気持ちは理解できる。
異世界からの闖入者たちは、この世界の一部の人たちの運命を大きく変えてしまった可能性があった。
「それに、私はこの世界に来れただけで…この世界は色んな仕事があって、『戦士』や『魔法使い』以外の仕事にも就くことができる…それが私には…すごく嬉しい」
ようやく本音を口にできる今の状況に、ニニルリは心の底から嬉しそうな笑顔を見せる。
「そうだよ、ニニルリちゃんがいた世界がどんなところかは知らないけど、嫌なことはしなくていいんだよ。自分がやりたいことを自由にしていいの。そりゃあ犯罪はダメだけど、バイトでもなんでも自分の好きな仕事をすればいいんだよ!」
少しずつではあるが、最近は自分のことを話すようになったニニルリに、マリーが嬉しそうに肯定する。
まだまだ完全に打ち解けるには遠い状況に見えるが、友達が増えることは、きっと人生においてもプラスになるはずだ。
マリーはそう信じて、ニニルリにもそうあって欲しいと思っていた。
「…是非とも私に『可愛いメイド姿』を見せて欲しい…それが私のささやかな願い」
「うわっ! 朝も早よからHENTAIが!」
マリーの背後から無茶な要望が飛び出す。
HRも間近に迫った時間だというのに、わざわざD組から六界アリスが顔を見せに来たようだ。
「…可愛いメイド姿? いったいそれはどういったものだろうか?」
「あーあー! 覚えなくていいから!HENTAIの言うことなんて気にしてちゃダメ!」
「おっ! マリーちゃん発音が外国人ぽいね! さすが頭ピンクだけのことはあるね!」
「いやいや雛、適当なこと言っててもわかるから(困顔)」
「…ではその原理を説明しよう、メイドとは最強を指す存在。そしてその可愛さにおいては天元突破レベル、カワイイ系女子ならば必ず一度は着たくなる戦闘服である」
「…ほ、本当なのか!? ならば私もその『メイド服』とやらを着れば可愛くなれると!?」
「ぷりっと嘘混ぜないで!」
周囲の生徒はマリーたちの会話に密かに聞き耳を立て、クスクスと笑っている。
入学当初こそ「お嬢様」として同級生からも騒がれる存在だったマリーだが、今はすっかり「ちょっと残念な子」という印象が板についてしまってる。
同時にGWでの蛮勇が、一部の同級生からクラス全員に波及したせいでもあるだろう。
それは皆から好かれる要素があったものの、少しおバカなのかな? というマリー自身の評価を決定的なものにしていた。
良くも悪くも、マリーたちは知らないうちに注目される存在になっていたのである。
「ちょっとアリス、まだこの世界の事情に詳しくないニニルリちゃんにミョーなこと吹き込まないでよ!」
マリーがぷりぷりと頬を膨らませながらアリスに文句を言うも、アリスはその言葉にはいかに説得力がないかを知っている。
「…つい一週間ほど前、『うわぁーこのメイドさんの衣装カワイイー♪』と、誰かが騒いでいた記憶が私の脳内に残っている」
「うぅっ! そ、それは、だってあのネットで見つけたメイド服、フリフリでホントに可愛かったんだもん!」
「…私は『誰かが騒いでいた』と言っただけ、名指しはしてない」
「ぅぇっ!」
舌戦になると、やはりボキャブラリーの少ないマリーは不利である。
学校の成績はマリーの方が申し訳程度は上とはいえ、考察や屁理屈に長けているアリスには太刀打ちできそうもない。
「まぁまぁマリーちゃん、知識のひとつとして『メイドさん』のことは覚えておいて損はないと思うよ。ニニルリちゃんもたぶん、ああいう服装は結構好きだと私は思うね」
大柄で寡黙というニニルリの容姿ながら、おそらく中身は自分たちと同じような「可愛いものが好きな普通の女の子」だと雛は思っている。
むしろ、異世界になかったから知らないからこそ、この世界で色んなことに触れることで、本当の自分自身に気づいていけばいいと考えていた。
「ま、まぁね、ふふん、可愛いものは可愛いってのは真理でしょ!」
言い返す言葉が尽きたマリーは悔し紛れにふんぞり返り、ドヤ顔を見せる。
周囲のクスクス笑いが少し耳に入ってはいたが、あえて気にしないで無視する。
「…(チラッ)」
とはいえ、他の同級生にならともかく、自分の印象が悪くないか、マリーには気にする相手がひとりだけいるのが現状である。
教室の後方、マリーは顔を向けないままそこに座っている男子に横眼で視線を移す。
「…」
霧島瞬は相変わらずダルそうな態度と表情で、静かに自分の席に座っていた。
全く自分のことなど気にも留めていない瞬の様子に、マリーは助かったのと同時に寂しさを感じている。
五月の連休が明けて以降の、ここひと月というもの、マリーはほとんど瞬と話す機会もないまま悶々とした日々を過ごしている。
自分からわざわざ話しかけに行くのも恥ずかしいうえ、図々しいと思われる可能性もある。
話したいことは山ほどもあるが、いざ相対すると、言いたいことの半分も話せなくなるという自信もあった。
--- あの時に心が通い合った気がしたんだけどなぁ…
謎の宇宙人連中に拉致された時の瞬の言葉が、完全に告白のソレだとマリーは少し勘違いしているフシがあった。
「…(ヒソヒソ)また黒鋼マリーが見ている、もはやバレバレ」
「(ヒソヒソ)いや、マリーちゃんあれで回りにバレてないと思ってるからね」
「(ヒソヒソ)あはは、私たちだけならよかったんだけどね(困顔)」
アリスたち三人は、瞬を見つつもいちいち感情が顔に出ているマリーを見て、小声で内緒話を続ける。
しかし、マリーが瞬に気を寄せているのを知っているのは、アリス・姫女・雛だけではなかった。
「(ヒソヒソ)黒鋼さん、また見てるよほら」
「(ヒソヒソ)ちょっと待って? 私、あの二人はもうつきあってると聞いたんだけど?」
「(ヒソヒソ)私はGWに霧島君から告ったと聞いたんだけど、え? 違うの?」
おそらくはクラス全員に「マリーの片想い」が広まっているらしく、かなり恥ずかしい現状になっている。
当のマリーはそんな事実を周りに知られているのに気づいていないばかりではなく、さらに瞬も噂を知らないうえ、加えてマリーから想われているのにも気づいていないという体たらくっぷりである。
これもひとえに「無駄に目立つマリー」と、「存在自体目立たない瞬」という極端同士の恋愛劇だからというのが原因のひとつである。
「(ヒソヒソ)え? ど、どういうことになってるんだ? できれば私にも教えて欲しいのだが」
「(ヒソヒソ)あーニニルリちゃんごめんね、実はマリーちゃんってさ…」
「(ヒソヒソ)えぇ!? マリーが霧島瞬を!?」
雛と姫女からマリーの状況を聞かされ、ニニルリは少し驚く。
霧島瞬がどういった人間なのか詳しくは知らないものの、普段からの様子を見ればニニルリにはなんとなく想像がついていた。
おそらくは自分と同じ、少し周囲とは折り合いをつけられない性分なのだとはわかる。
この新しい環境に適応しようと、ニニルリは自分なりになんとかやっていたつもりではあった。
同級生たちの話す声に耳を傾け、会話を理解するよう心がけるのは当然として、各人の名前も早急に覚え、いつ話しかけられてもいいように準備はしていたのだ。
そして、その中でも特に「霧島瞬」には漠然とした親しみを感じている。
それは「恋愛感情」などとは程遠いものであるが、ニニルリの考えとしてはマリーが瞬に惹かれているのは理解できた。
同時に、この世界へ降り立った自分への対応も含め、「黒鋼マリー」という少女の性格も、瞬を通じてよくわかった気がしていた。
「…困っている人をほうっておけない性分ということか」
単なる憐れみや同情だけで、他人の状況に泣くような人間をニニルリは知らない。
「偽善的」と言うならそれまでだが、自分とは対照的に、感情のみで動いているように見えるマリーにそこまでの計算をする余裕などなさそうに、ニニルリの目にはそう映っている。
しかし、そんな感情だけが原動力のマリーと、論理や理屈で物事を考えるラライナの相性はとてつもなく悪いんじゃないか? という思いもあった。
--- せっかく「新しい世界」に来たのだから、「新しい自分」に生まれ変わらないでどうする。
何かのきっかけで自分は大きく変われる --- いや、変わりたいたとも思う。
ニニルリは友人たちと小声で話しながらも、そんな考えを密かに抱いていた。
瞬の様子を気にしてない素振りを見せるマリーを見ながら、ニニルリはその姿を微笑ましく見つめる。
「ちょっと! 異次元人は私の邪魔しないで!」
「はははは、面白いこと言うわね。あんた別のクラスのクセに、そこまで偉そうに言える度胸はたいしたもんだわ!」
教室の入り口で二人の声が教室中に響き渡る。
クラス中の皆がそちらを振り向くと、そこには言い争いをする最河魅麗とラライナ・カメルの姿があった。
「うっさいわね! 昨日今日この学校に来た新人が私に意見しないで!」
「まったくもう、下品な子供はこれだから…」
眉を吊り上げて怒る魅麗とは対照的に、ラライナは「やれやれ」といった表情で軽くいなしている。
「…こちらも相性最悪だったか」
その二人の様子を見たニニルリは頭を抱えたくなった。
魅麗はマリー以上に感情や感覚で動く性格だったからだ。
「いやいや、魅麗、異次元人って…」
「はぁ? 合ってるでしょ? 姫女まで私に意見する気?」
「いやまぁ、いいんだけどさ、異次元って聞くと、どうしても二次元・四次元の方がね(困顔)」
「あー、今日はもう来ないと思ってたのにぃ…」
もうすぐ始業開始のチャイムが鳴るギリギリの時間、騒がしい魅麗の姿を見つけたマリーは、大げさにうなだれる素振りを見せる。
「今日は朝から用事があって、たまたま遅くなっただけよ!」
今にも掴みかからんばかりの勢いで魅麗はマリーに食ってかかる。
周囲の同級生たちも、今日はうるさい魅麗が来ないと考えていただけに、少しがっかりである。
「ごっめ~ん、今日はちょっと遅くなっちゃった♪」
皆に愛想を振りまきながら、ラライナは自分の席に鞄を置いた。
「ララ様ー!」
「おー! おはようございますー!」
一部の生徒ははしゃぎながらラライナに挨拶をかける。
だがよく見ると、ラライナを支持しているのは男子より女子の方が多いという印象だ。
さらに注意深く観察すると、熱い視線を向けている女子たちの中にはラライナではなく、ニニルリを見ている子もいる。
「…雛、さっきのララ様の考察(困顔)」
「あー、うん、実は二人とも人気者だったね。半分はずれ(困顔)」
ラライナとニニルリの性格が正反対の二人、姫女と雛はクラス中の反応を確認するや、そう結論づけた。
「で? 私がいない間に何かあった?」
「いや、ニニルリがメイド服を着せられそうになってる以外は特に」
「えっ! 何それステキ!」
姫女が苦笑いしながら伝えた話に食いつくラライナ。
「メイド服」というものをすでに理解しているらしい。
相変わらずの知識欲の塊といったラライナに、周りは感心すると同時に呆れてもいた。
「…あと数分で始業時間、私はさる、ウキキー」
「ウキキーって(困笑)」
アリスは片手で合図しながら教室から出て行った。
それと同時に今の時間を知った魅麗も自分のクラスに戻らざるを得ない。
「いい!? ちょっと頭がいいからって私よりデカい態度取らないで!」
ラライナに余計なひと言を告げると、魅麗は走って教室から去っていく。
ちょっとどころじゃねーだろ --- 周りは魅麗にツッコミを入れたかったが、また文句を言われるのはよほど嫌だったのか、誰も何も言わなかった。
「ねーニニルリ? いつメイドさんになるのか、私にだけは予定を聞かせて?」
「…な? なんのことだ? メイド服がどんなものか私は知らないのだが…」
「ニニルリはきっと似合うと思うのよ私!まぁ私が着るのは絶対カンベンだけどねっ!」
「…どっ! どういう姿なんだ!?」
どうしてもニニルリに恥ずかしい姿をさせたいという、少し歪んだ形の友情に、マリーたちは少し引き気味である。
しかし、内心では姫女もラライナのことは言えなかった。
もしもメイド姿のマリーが目の前にいたとしたら、姫女も理性を抑えられる自信がなかったためだ。
けれども姫女自身はラライナに対して同族意識は感じていない。
ラライナがニニルリに抱いているのは、おそらくは愛情とはまた違うものだと思えている。
姫女のそれは、性的な意味も含めての愛情だが、ラライナはもう少し複雑そうに見える。
初対面で感じていたラライナの「自分と似た空気」への嫌悪は今はかなり薄れていた。
同級生として過ごすうち、抱えているものが違うとようやく理解できたこともあり、姫女はむしろ好意的に接しているつもりではある。
ただ、周囲から優等生と評判であることへの評価も少し重荷ではあった。
そこまで自分はいい子じゃないという気持ちが、姫女自身を素直にさせないでいた。
「ニニルリちゃん、これこれ。これがそうだよ」
雛が困った表情のまま、ニニルリにメイドさんの画像を見せる。
スマホの画面に映し出される画像を見るや、ニニルリは驚いた表情をラライナに向けた。
「私にこれを着ろと言うのかぁ!」
「大丈夫! 絶対KAWAII!」
ラライナは悪びれずにニニルリに言い放つ。
そんな間抜けなやり取りが続くかと思われたが、始業時間の予鈴が無情にも鳴り響く。
一日の始まりは本日も通常営業だった。
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「…なるほどな。つまりおまえは『異世界からこの地球に来た』、そう言いたいわけだな」
山中の奥深く、日の光も差し込まない洞窟の奥。
ククロエ・ミツキは白装束を着た「月黄泉美散」と名乗る女と対峙していた。
ちょっとした成り行きとはいえ、この世界で出会う初めての『人間』だ。
だが『人間』と呼ぶにはいささかの語弊はあった。
なぜならその少女は、自分もククロエと同じ『地球によって作られた存在』だと言う。
母親の胎内から生まれたわけではない、それはククロエも同じではある。
しかし明らかに違うのは、美散はつい百年ほど前に生まれたらしい。
そこが奇妙と言えば奇妙な部分だった。
元々『偽人形』と呼ばれるククロエたちは、人類が文化を持ち始めた頃に誕生している。
アークエスタの地球に文明が生まれたのは数千年前、つまりククロエでさえも年齢は数千歳に及ぶ。
比べてこの次元の地球は、もっと文明の発祥が早かったはずだ。
であれば、美散の年齢は自分よりも上でないとおかしい --- ククロエはそう考えた。
「ふふっ…私はおまえたち『新月型』とは違う。より殲滅を目的とした『月黄泉型』だ」
「そんな話、あたしは聞いたことないです。あたしたちが住んでいたアークエスタにはあなたのような人はいなかった。あなたの話を聞くところ、同じ目的で人間を守ってるはずなのに」
「…人間を守る…か、ふふっ」
美散は含み笑いを見せつけるも、ククロエにはその笑いが少し不快に感じた。
「違うんですか? あたしは誰かを、特に尊敬する人たちはなんとしても守りたい、間違ってますか!?」
「いや、正しい、全面的にな。ククロエといったか…ククロエ、貴様はその理由を考えたことはあるか?」
「理由って…」
人を守る理由など、ククロエはついぞ考えたことなどない。
それは自分に、ひいては自分たちにとってはその行為が当たり前だったからに他ならない。
「根本は私も貴様たちと同じだ。人を守るために私は生きている。たとえ知り合いではなくとも、目の前で誰かの命が失われるのを見るのはとても悲しい」
その言葉を聞き、ククロエは警戒を少し緩めた。
美散から感じる波動はなぜか不安を煽らせる。
邪悪さはないものの、かと言って信頼できるかわからない空気を漂わせているのは確かだ。
「ないか…だろうな。では私たちが守るべき『人間』とはなんだと思っている?」
「えっ…?」
まるで禅問答である。
ただ単に人間が好きで、人間が生きる中で同じように生きていたいククロエにとっては、およそ答えなど見当もつかない問いかけだった。
「人間の正体は…簡単に言うなら大元の『母』から生まれ増えたのが今の人間たちだ。そしてその子供たちを守るのが私たちの役目であり、そしてその母は私たちの…」
「…!?」
「…ふふっ、喋り過ぎたようだ、この話はここまでにしよう」
新月美裂が知らない事実を、まるで美散は知っているかのような口ぶりだ。
美散が言いかけた話に、ククロエは少し興味があったが、その話題はあっさり打ち切られる。
「さて…これからどうするか」
少し考えた後、美散は何か思い立ったのか、洞窟から外へと歩みを進めた。
「え? どこへ?」
「いや、たいしたことじゃない。確か近くに川があったはずだと思い出してな」
まだ朝の陽射しの中、美散は雑木林を抜け、記憶を頼りに開けた場所にある川へとたどり着く。
「えっ!? な、なにを!?」
白い装束を脱ぎ、美散は全裸になる。
その肌は白く、華奢な体は人間の少女と全く同じだが、ククロエが考えたのは「外で裸になる」という抵抗感についてであった。
「だいぶ人間に毒されているようだな、裸になることへの抵抗でもあるのか?」
「ふ、普通の人はこんな場所で裸になりません!」
少し照れた様子をククロエが見せると、美散は我慢できずに大笑いする。
「ははははは! あー、私たちに性別などないことさえ忘れたか? この姿は単なる借り物だというのに、それが恥ずかしいとか…ぷっ!」
「だって男女どちらにもなれるけど、今は女の子なんですよ!? 脳の造りも人間と同じなんだし、あたしは女の子という自覚があります! 女の子はそんなホイホイと外で裸になってはダメです!」
「いやぁ…貴様、私が思うより厄介だな(困笑)」
少し困った表情を見せながら、それでも美散は腰まである水深の川へと入っていく。
「言葉通り、これは禊だ。私はこの時代で再び動くつもりだ」
「…美散さん」
「まずは現代に溶け込むための姿にならないとな、貴様も」
どうやら美散は目覚めただけでなく、本格的に動き出すつもりである。
それに、ククロエも同じようにこの世界に溶け込むよう促されている。
しかし、この世界にも自分と同じ新月美裂がいるのを、ククロエは忘れているわけではない。
ひとつの世界に二人の美裂が存在するのは、本来はあり得ないことである。
それがどういう結果になるのか、ククロエはそんな心配も抱えていた。
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午前の授業が終わるチャイムが学校中に鳴り響く。
「よっしゃ! メシだメシ!」
一部の男子生徒が喜びの声を上げると、クラス中の皆が一斉に動き出す。
「はぁ~お腹空いたぁ~」
「マリーちゃん、ちょっとお行儀悪いよ?」
腹を押さえながら鞄からごそごそと昼食を取り出すマリーに雛が注意する。
「あっ! 姫女のお弁当が今日もおいしそう~」
「ははっ、マリーちゃんが好きな物もいっぱいあるよ、良かったら食べてね」
最初からマリーに分けることを想定しているのか、姫女の弁当箱はマリーたちよりも少し大きめである。
雛も姫女も、昼食の弁当は自分で作っているという恐ろしい事実をマリーは以前に聞いていた。
今のマリーにとって、「自分で料理する」ということは全く考えもついてなかった出来事である。
高校生ともなれば、自ら料理するのが少数派とはいえ存在するという事実に戦慄を覚えていた。
それがある種の焦りをマリーの中に生み出していた。
「あぁ~、(もぎゅもぎゅ)、食べてるばかりじゃダメなのにぃ~、(むぎゅむぎゅ)自分でも作れないとダメなのにぃ~(泣)」
「マリーちゃん、食べるのか泣くのかどっちかにしないと(困笑)」
雛が困った表情でマリーに注意する。
「…私も今日は自分で作って来た…あ、あまり上手にはできないが」
「えっ! ニニルリちゃん、まさか実はお料理得意なの!?」
ニニルリも含め、四人で机を合わせての昼食。
クラス中では各々、仲の良い友人同士のそんな光景がそこここで見られる。
マリーの悩みを聞いたニニルリはそんな返答をしたが、マリーにとってはあまりにも意外過ぎる事実である。
雰囲気からしてニニルリも料理などできない同志、と考えていたからだ。
「裏切り者ー!(泣)」
「ぅぇえっ!?」
「いやいやマリーちゃん、ニニルリは最近までひとり暮らしの社会人だったから、不思議じゃないんじゃないかと」
姫女が困った顔でニニルリをフォローし、同時に雛はニニルリの弁当を覗き込みながら感心している。
「あっすごい! ちゃんと短冊に切ってる! ニニルリちゃん実はかなりお料理できる感じ?」
「…い、いや、下手の横好きなだけで…」
雛自身は元々食べること自体が趣味らしく、自分でしょっちゅう料理をしていることは皆は聞いて知っていた。
将来の夢は「大恋愛の末に結婚し料理店で働く」ことらしいので本格的である。
そういう将来の明確なヴィジョンを持っているところが雛らしいとマリーは考えた。
「ばばーん! 買って来たわよー!」
食堂に昼食を買いに行っていたラライナがようやく戻って来た。
手に持ったプラスチックの丼容器をマリーたちの前に見せびらかしながら席へ座る。
「こ、これは…海鮮丼!?」
「えぇっ! これ食堂のメニューでもかなり高額な部類じゃん!」
「…ラライナ…今週に入ってからそれ、五食以上食べてないか?」
「だぁってぇ~私最近はこれに凝ってるんだもん!」
「ラライナちゃん、ちょっと偏り過ぎ(困顔)」
マリーたちの驚く顔を見て、ラライナは海鮮丼について熱く語りだした。
「誰か、この海鮮丼大好きな異世界人をなんとかして…」
「あはは、マリーちゃんはちょっと好き嫌いが多いかもねぇ~」
マリーの偏食気味なところも姫女は網羅している。
一部の生魚が苦手なマリーには、ラライナの演説は通じていなさそうだった。
「…おまたせ、と? あっ、みんな大好き海鮮丼…」
「私を『みんな』に混ぜないで…」
弁当箱以外に、なぜか書道用具を携えたアリスが五人の傍にやって来た。
皆は一斉に「なぜ書道用具?」という疑問が思い浮かぶも、食事中ということもあり、誰もツッコむことが物理的にできなかった。
「だからね? 私はやっぱりシンプルな親子丼が最強だと思うのよ」
「そうだねぇ~、けど私は鶏肉よりも牛肉のがいいかな」
「…わ、私はその…カツ丼で感動したので…」
「みんな意外に『肉食系女子』なんだぁ~、あっ、ちなみに私はどれも全部大好きー」
いつの間にか各々が好き勝手な、推し丼を語る会になっている。
だがそれも雛の『全部推し』のひと言で決着はつかないまま終了しそうである。
「…ごちそうさまでした…では」
「ん?」
アリスは少食ということもあるのか、ランチボックスのサンドイッチを三つ、誰よりも早くたいらげるなり、いきなり書道箱を開くと、いそいそと準備を始める。
「えっ? なに? ちょっと?」
自分の席に座るマリーを押しのけ、その席を占拠すると硯や半紙などを広げて、唐突に大きな文字を書き殴る。
「あー、ごめんごめん、ちょっと遅くなっちゃっ…何ごと!?」
最後にマリーたちの場所へとやって来た魅麗が声を上げる。
昼食時にいきなり書道するアリスの姿に思考が追いついていない。
「えぇ~…? なんで習字? か、書き初めってやつ?」
「…大丈夫、こう見えて書道二段(ドヤ顔)」
「答えになってないわよ!」
「(もぎゅもぎゅ)…うわ、なんだか本物っぽい!」
「(もきゅもきゅ)くぅっ!なぜかわからないけどちょっと悔しい!」
否応なく立ったままでおかずをつまむマリーと魅麗が、驚いたり悔しがったりしている。
その行儀の悪さを注意するのも雛は忘れていた。
「…できた」
「な、なにを?」
「え? これって…」
周囲もアリスの奇行を見ていたのは確かだった。
そこに何が書かれたのか、それはクラス全員の興味の対象でもあった。
--- 命名・ルリルリ
「…はぁ?」
「…えっ? ま、まさかとは思うが…私のことか?」
マリーとニニルリが素っ頓狂な声が教室に響く。
アリスはその問いにうなづくと、かなりどうでもいい話を続ける。
「…昨夜急に思いついた。ニニルリ・メルリ、つまり通称は『ルリルリ』。ちなみにこれは某宇宙戦艦からではなく、インスパイア元は『ジ〇ジョ』という作品で…」
「いや、最高級にどうでもいいから」
説明になっていないアリスの説明をマリーが遮る。
結局何がしたかったのか、アリスの真意をマリーは図りかねている。
「あっ! そうか! 『あだ名』!」
誰かがそんなことを叫ぶ。
同時に雛たちも気づいたようだ。
「そうだよ、あだ名ってつまり愛称だから、仲良くなるにはすごくいいと思う」
「『ルリルリ』ってニックネーム、すごく可愛い!」
あちこちからそんな肯定的な声が飛び交う中、当のニニルリは困惑している。
「あー、いいんじゃない? ニニルリってこんなだけど、実は中身は結構『女の子』だしね。私よりもね」
「ら、ラライナ!」
「いいじゃない、可愛いあだ名をつけられて」
ニニルリを良く知るラライナがOKを出したところで、クラスメイトたちは口々にそう呼び始める。
「…みんな…」
まさか呼び方ひとつで周囲の反応がこれほど変わるとはニニルリは思っていなかった。
実は皆仲良くなるきっかけを探してはいたのだが、どうにもニニルリから感じる緊張感から話しかけるのをためらっていたようだ。
「アリスちゃん! すごくいいこと思いついてくれたね! ありがとう!」
マリーだけでなく、雛もニニルリがクラスに今ひとつ馴染めていないのを懸念していたのだが、まさかアリスがきっかけになるとは思ってもみなかったらしい。
「…私はネタを思いついただけ。それ以上は別に考えてない」
筆や硯を片付けながらアリスはそうつぶやく。
その言葉が本当なのか誰にもわからなかったが、ほんの少しだけ微笑む表情を見せるアリスに、ラライナや姫女は気づいたようだ。
「…ありがとうみんな…こんな不愛想な私でも…仲良くしてくれるなら…本当に嬉しい…」
たまらず笑顔で泣きだすニニルリを見ながら、マリーも全開の笑顔を向ける。
「今日は帰りにみんなでどこかに遊びに行こうよ! ねっ、ルリルリ」
「あ、あぁ、望むところだ!」
弁当箱を持ったまま立ちつくすマリーの姿は間抜けそのものである。
しかし、そんな他人事でさえ嬉しそうにしている様子に、ラライナの中では評価が変わり始めていた。
「…口先だけじゃないようね…そこまで他人のことに喜べるなんて…」
「それがマリーちゃんだよ。だから私はずっと惹かれてるんだよ」
姫女がそっとラライナに耳打ちする。
姫女自身もマリーが褒められるのを大層喜んでいた。
ラライナには同性同士の恋愛事など到底理解できるものではなかったが、マリーが他人を惹きつける引力があるという姫女の評価は理解できた気がした。
「ホント、次元を超えた『お節介』ってところかしらね」
やれやれといったポーズをラライナが見せる。
以前に自分が下した判断に間違いはなかったと改めて思った。
---「…あのマリーや姫女って子たちといたら退屈しないかもね」
その時は単なる思いつきだけだったのが、まさかそれが本当になるとはラライナ自身も思ってはいなかった。
この世界全体が興味をそそる相手だったが、少しずつ好奇心の対象が人間に移っていることをラライナは自覚しだしている。
「私今日はカラオケに行きたーい! ねっ? せっかくだからみんなで騒ごうよ!」
「えっ! か、カラオケ!? ちょ、ちょっと待って雛!」
「いいわね! 言っとくけど私、かなり歌には自信あるんだから!」
「…私もアニソンと特ソンならほぼ網羅している」
マリー以外の皆が盛り上がる。
それはクラスメイトも巻き込み、次々に誰もが手を挙げ、団体客と化していった。
「か、カラオケは私、チョー苦手なのにぃ~(泣)」
そんなマリーの声は無視され、やがて昼休みは同級生たちのカラオケ自慢へと移っていく。
やがて午後の授業が始まる頃、嬉しそうなニニルリの代わりに、マリーが暗い表情担当の任についていたのだった。
いや、今回は特に遅くなりましてド級に申し訳ありまおんせん(;^ω^)
皆様もわかっているとは思いますが、まぁなんせ暑くてですね。
おまけに盆休みに向けての仕事が詰まっていたせいで、物理的になかなか時間が取れませんでした。
いえ、本心ですよ?
「ヤベー、遅れすぎだー」
と毎日心配事続きでしたが、とりあえず書きたい内容は決まってましたので、ネタに困るわけではなかったのが幸いでした。
できるだけ気をつけますので見捨てないでね?(;^ω^)
さて、ようやく主人公のマリーさんの話ですが。
というか、マリーさんのエピソードほとんど書けなかったでやんの(;^ω^)ダメじゃん。
本当はもう少しエピソード増やすつもりだったんですけどね。
ククロエと美散の絡みは、まぁ今はこんなところでいいとして、マリーさんちょっとないがしろにし過ぎかなぁとちょっとだけ思いました。
反省はしませんけど。
だからとりあえず次回もマリーさんの話にしようと思ってます。
本来はキャラ同士の「間抜けな会話」というのがメインの私ですが、なんかさすがにコイツらと二年以上もつきあってると色々設定も増えていくもんで。
時系列とか一番ややこしいところは未だにちょっと迷うところですね。
慣れてないからしゃーないか(;^ω^)
他のキャラたちの動向もどこかで拾わないといけないし、小学生の日ノ本大和さんもね、割と後々重要キャラになるんで、もう少し描写は増やしておきたいかなと考えてはおります。
まぁ重大な問題としては「高美原雛と新月美裂」、「六界アリスと月黄泉美散」似すぎ問題ぐらいですかね(;^ω^)
ちょっとこれはなんとかしたいけどなんともなりませんので、困っております。
前後の展開や状況で判断してもらうしかないっす(;^ω^)すんまそん
とりあえずはこんなところですかね。
では今回も一応本編に関わるYouTube動画のurlを載せときます。
こちらは私のYouTubeチャンネルでございます。
ミョーなサイトやヤバいサイトに繋がらないのは確認済みで、また利益誘導とは一切関係なく、ただの個人サイトであります。
規約に触れる行為は一切行っておりませんのでご安心を。
では、なるべく次回は早くアップするよう努力はします(ずっと言ってますが)。
皆様、どうぞ今後もよろしくお願いいたしますね(*'▽')ノ
恋色の世界 → https://youtu.be/8lvcUf41k-E?si=VtZP-Py3LrbuR3e-
未来への扉 → https://youtu.be/uY6Bkd08P5w?si=ja3t-rNJy6_ZM5V4
YUMEMIRU SEKAI → https://youtu.be/mgKxzowlu0Y?si=OZKo3HJMu9WMPG4a
丼優勝会議 → https://youtube.com/shorts/SYMS_O2TEsU?si=UeXWAqb96NtVSfYK
Overflowing Love → https://youtu.be/2xQn7aSpVAg?si=Smy4Ivoj2NQHFkBC
ただそれだけで → https://youtu.be/WYKmW8iI-js?si=ZRgTuW1z8Yd4-Rji
カラオケ13 → https://youtube.com/shorts/H_z3dJsOWaQ?si=dpRjkG_DG8umGDJC
I Love 叡智 → https://youtu.be/Qs4F5wqmmTo?si=iAQiyVvZ8Oz89bfa




