辺境の地で会いましょう
5歳のとき、養子に出された。実の親に捨てられ、家族と離ればなれになる悲しさに泣いて泣いて泣きまくって熱が出て、ついでに前世の記憶とおぼしき物を思い出した。なんでだ。戸惑いを環境の変化のせいとごまかせたのは運がよかった。新しく私の親になってくれた人がいい人だったのはさらに幸運だった。音楽の国メルディナの端の端、地名があることすら奇跡のようなど田舎の教会で子供たちと戯れるのどかな日々。幸せをかみしめていた私に変化をもたらしたのは、義父の客だという謎めいた男だった。
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