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無自覚な初恋とこじらせ初恋  作者: 阿衣真衣


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7/16

7.朝の結果は…~お兄ちゃんは応援したい~

―湊Side


(みなと)、体育館行こうぜ!」

ワクワク、ソワソワした表情で誘ってくる颯汰(そうた)に並び、

「そうだね~ 俺も気になるし」

全体オリエンテーションのため、少し早めに体育館に向かう。


いつもはゆっくり向かうが、今回早めに行く理由は一つ、昨日から立てた作戦が上手くいったかということ。

(今度こそ、うちの弟は報われるかな~)


体育館に着いてしばらくすると、ターゲットの一人が友だち二人と入ってきた。

その事に颯汰も気がついたようで「麻琴(まこと)!」と手を振りながら近づいていく。


ソワソワしながら「委員会どうだった?」と颯汰が聞くと、ちょっと呆れたように

「言われた通り、なりました。 ゆづも一緒」

と麻琴が答える。


(よかった麻琴ちゃんはなれたか。柊斗(しゅうと)はどうだったかな…)

と思っていた時、麻琴の肩にポンっと手を置きニコニコしながら結月(ゆづき)

「ちなみに、私のペアは柊斗くんですよ」

とこちらの心の声が聞こえたように答える。


その言葉を聞いて、颯汰と思わず顔を見合わせる。

(颯汰、嬉しそうだなぁ 俺も嬉しいけど)

颯汰は嬉しそうに

「そっか! よしよし あっ放課後、委員会の顔合わせあるから二人ともまた!」

と手を振り歩き出す。

ニコニコしている結月とポカーンとしている二人をあとに、もう一人のターゲットのもとへ。


「柊斗!朝陽(あさひ)

名前を呼ばれて振り向いた二人は、自分たちを呼んだ声の主の顔を見て何かを察したよう…


「こんにちは」朝陽があいさつをする。

「よっ!」と朝陽に合図をして、フフと笑いながら、颯汰と肩を組み

「「よかったな~」」と柊斗に向かって声を揃える。


「同じ委員会で頑張ろうな~ よろしく!」少し意地悪そうに颯汰が言うと、

朝陽が「あっちなみに自分もです。よろしくお願いします」といつもの人懐っこい笑顔。


一方、柊斗は俯きながらもペコッと頭を下げた。

「柊斗、よかったね~」

柊斗の顔を覗き込んで言うと、柊斗の口が開く


「………ます」

??? 柊斗が何か言ったような気がするが、三人とも聞き取れなかった。

「柊斗、今なんて?」

朝陽が聞くと、悔しそうな、恥ずかしそうな顔をしながら柊斗が言い直す。


「ー…協力してくれて、ありがとうございます…」

小声だったが、今度はハッキリと聞こえた。


!!! 柊斗の口から予想外のことが発せられ驚く三人。

普段、こうして絡まれる事が嫌な柊斗が、催促もしていないのに素直に礼を言うことは滅多にない。

(揶揄って怒ったと思ったのに、まさかお礼を言うなんて…)クスッ


「しゅ…柊斗どうした?」「お前が素直に礼を言うなんて…」

颯汰と朝陽は戸惑っていたが、俺は、不器用で可愛い弟の成長を感じていた。

「柊斗も、たまには素直になることだってあるよ。」

ポンッと肩に手を置いて弟の顔を見ると、その弟の視線は一人に注がれていた…

(ホント…麻琴ちゃんを見るときは柔らかい顔するな―…)


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