27話 魔女の森
ーー2日後、地上にて
『ガォォ』
「ユイカさん、そっちへ行きましたよ」
東方ダンジョンを出てはや2日、俺とユイカさんは地上にある魔女の森に来ていた。
俺の家への帰り道にここを通る必要があり選んだが、現在、森林オオカミの群れに襲われてしまっている。
やはり遠回りしてでも安全なルートで行くべきだったか。
「任せて下さい、霧の剣、四の型10本突き!!」
『ズババン』
ユイカさんは向かってくるオオカミに対し、10本突きを喰らわせた。
『グォォォ』
「よし!10本出た!」
10本突きをモロに受けたオオカミは、痛みのあまりそのまま後退していった。
最近は霧の剣の腕もかなり上達し、ユイカさんは10本突きを安定して撃てるようになってきている。
やっぱり霧の剣とユイカさんは相性がいいのだろうな。
「お見事ですユイカさん、10本突きの精度もそうですが、オオカミに対し焦らず対処できていましたね」
「ありがとうございます、お師匠が上手く誘導してくれたお陰ですよ」
そう言ってユイカさんは頭を下げた。
パーティーにおいて、剣士の役目は戦士同様に前線寄りではあるが、別にタンクってわけでもない。
大事なのは決めきる事。
それが今のユイカさんにできつつある、それも踏まえてユイカさんは、剣士の適正がかなり高いように思える。
俺が戦士でユイカさんが剣士か、かなり前線寄りのパーティーになってしまっているな。
ヒーラーもできなくないが、なるべく俺は前線でタンク役になりたいし、ヒーラーを探すのもいいかもな。
「いえいえ、あと1日でこの森も抜けられると思うのでもう一踏ん張りです、頑張りましょう」
「はい!」
そういえばこの森には、魔女が住んでいると言われていたよな。
聞くところによると、魔女は大変に優秀なヒーラーが多いらしいが……まぁそんな都合よく俺達のパーティーに入ってくれる人は見つからないか。
そうして俺とユイカさんは森の奥へと進む。




