献身デガラシ
[chapter:献身デガラシ]
デガラシの人間性を表わしたシナリオメモらしきもの
既視感のある冒頭でした。2012年11月11日に著。
記号"mf"="刃沼"
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▼2012-11/11
■デガラシは、mfのために、守る人。
戦闘地域の爆発に巻き添えになって、瀕死状態になったmf。病院へ運ばれ、生命維持装置で何とか生かされている。全身の皮膚はただれ、顔も、わずかに面影が残るばかり。眼球の1つは焼かれて、駄目になっていた。そういう人体が、ベッドの上に固定されていた。
デガラシに一報が伝えられる。「ハヌマ キトク」
朝は普通に、一生に歩いていたmf。
病室に入り、形の変わってしまったmfを前にする。声も出ず、ただ涙一筋、無言で滴った。
医者さんの話を静かに聞いたあと、どうしても生かさせたい事を伝え、自身の身体を移植するよう、いくらか脅迫気味に話した。医者さんは、デガラシが十分生きていける範囲内でしか、移植できない、という条件を出して、了解した。
ほとんどは皮膚移植だった。不思議な事に、デガラシの白すぎる皮膚を、mfに移植すると、次第次第に、皮膚の色は変色し、mfの皮膚に近い色になっていった。
mfの生命力は強かった。まだ生きようとする力がある。だが眼球や内臓等、まだ損傷激しい。
その部分も移植するよう、デガラシは医者に迫るが、断固として拒否。おまけにデガラシ以外にはドナーもいない。身内で、mfに臓器提供を了解する者も皆無だった。
デガラシはmfを病院から運び出した。知り合いの(害骨)博士の所へ連れて行った。
「あの人なら、何でもできるし、危なめな事もやってくれる」
夜中であった。寝ている所を、扉を叩き付ける轟音で起こしてしまったが、事情を知った博士は二つ返事で、行動に移ってくれた。
それぞれ2つのベッドに寝かされた、mfとデガラシ。白衣の博士と、そして居候していた助手さん。mfはまだ意識不明だった。博士が最後の確認をした。
「いいんだな……? デガラシ。 やるか、やらないか、落ち着いて決めてくれ。
この状況になってから、やっぱりやらない、とお前が答えても、ワシらは、理由も聞かず、それに従おう。
必要以上にお前の身体を壊したくは無い。一生、傷に、後遺症に、苦しむ事になるぞ?
お前のように、人に必要以上に尽くした者……、その多くは、いずれ後悔している。
ワシは、言われた通り手術はやるが、その後どうなっても、面倒見んぞ。後悔しそうなら止めておけ。
ワシの正直な気持ちは、『止めておけ』だ。
」
「話は十分に、理解しました。わたしは、衝動的な感情じゃないです。
もし、こういう状況になったら、こうする――、と、ずっと前から、幾度となく思います。気持ちは一度も変わりません。
今の判断が原因で苦しんでも、後悔はありません。未来にどんなことがあろうと、やっぱり、mfを生きさせたい。わたしよりmfが大事だ。必ず、今と同じ判断です。
後悔する事が、たとえ分かったとしても、それでも、わたしの気持ち、変わんないです。
」
「…………。これから、デガラシからmfへ、臓器移植を行う。デガラシ本人の申し出により、可能な限り、mfの身体を再生する事を優先し、デガラシの身体からは、最低限、生きていける機能を残すまで、利用する……
……本当にそれで良いか?
」
「良いです。その通りにお願いします」
――
こうして、mfは、普通の健康な身体にまで修復・回復した。デガラシは、取り除いた部分を補う様、不完全ながら人工臓器を当てはめて、見栄えだけは、健常者に見えるようには整えた。
だが、目は片方見えず、物も満足に食えず、身体は骨が無いかのように、グタリと地面に倒れる毎日だった。
過酷なリハビリ生活が続いた。何年も。mfは普通に学校へ通っていたりと、普通の日常を送っているだろう。デガラシの強い意向で、mfにはこの事を、絶対伝えないよう、関係者に釘を刺していた。
だがしかし、デガラシの心が折れる事は無かった。いつもその眼には、突き進む意志が消えなかった。ほんの気付くか気付かないくらい、僅かな回復だったが、確かに、年月が経つ程、少しずつ、身体が自由に動くようになっていった。
(十分に回復したら、またmfを守る……)
真っ直ぐとした力のこもる眼に、その思いが強く表る。
・デガラシの体質:誰かを生かす身体。他人へ臓器移植しても、拒否反応は、まず発生しない、という不思議な特性がある。そして、デガラシの細胞そのものに、高い再生能力がある。◆精神的性質:信頼できる人を、守りたい。
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