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刃沼 不信編

[chapter:刃沼 不信編]

▼2013-5/30 ※狂人化現象 補章は改変したもの。そのため人物が異なる。

■■【刃沼 不信編】{ハヌマ 不信編}「刃沼と血と銃」|ノット・ヒューマン{NOT HUMAN}  <-影響:ゴルゴ13アニメ、XOPS

哀しさと殺伐さと虚しさの物語

*登場人物 略記号:刃沼[mf]、デガラシ[dg]


■「幼少期」  少年兵

●  視点。敵兵士

  *場所:どこかの地方。田舎。戦闘地域

兵士とテロリストたちの銃撃戦、殺し合いの、まっただ中だった。

血で滲む死体が、あちらこちらに静止していた。

もはや、こちらの戦いの優勢は、見て分かる通りだった。


ちらり、と、奥の小屋に子供がいたのを確認した。だから叫んだ。

「こっちだ! まだいるぞ! 多分子供だ!」

私は進む。みんなも集まりながら、その小屋へ進んでいた。

誰かのつぶやき。「相手が女子供でも容赦するな、ってのは分かるよ。でも、人間だもの。ときどき、情けが起きもするよね」

その人は、小屋に向かって大声で呼びかけた。「こちらが打ち殺す前に、小屋の外へ出てこい!」

さらに他の者が、釘を刺す。「生け捕りが無理そうなら、すぐ殺すからな。用心しろ」

続けて、ふと思い出したように、私は付け加えた。「大丈夫だ。見たところ、5歳にも満たない幼子たちだった」

「他に隠れていなければ、な」


小屋を開け放つ。小さな空間に、幼児5人のみがいることを確認。5人はきょとんとしたり、震え恐がったり、泣きじゃくっていたりしていた。

(戦意は……なさそうだ。――当たり前か)私は思った。

この小屋は武器庫? でもあるのだろうか。もともとは、けっこうな数の武器・弾薬があったと思わせた。残り少ない武器や弾丸が床にちらばっていた。


私たち兵士は、互いにクスリと、どこか和んだための笑みがこぼれた。

銃を下して、子どもたちに近づいた。だが、さらに怖がられてしまう。

一人の幼児は、ほとんど無表情でこちらを見ていて、どこか不気味だった。

保護するため、その子供たちを抱き上げようと――、したときだった。


幼児たちは突如として、背中に隠していた小形の機関銃を取り出し、私たち目がけ、発砲した。

その場にいた仲間は倒れていった。ある一人は、瞬時にナイフを取り出し、幼児の首か胸あたりを刺しながら死んでいた。

私はすかさず、拳銃を取り出し、一人の幼児に向けて発砲しようとしたが、――こんな状態になってまで、躊躇ちゅうちょの方が勝ってしまった。私は拳銃を構えながら、至近距離の銃弾の雨に撃たれて、絶命した。



●同じ場所。少し前。mf視点

(mfの親は不明。捨て子だったのを拾われたが、そのことを、今のmfはまだ知らない)

その日、初めて銃をあてがわれた。

そして前日からやけに、他人は焦っていた。


私の含め、村の子供たちが集められ、銃の扱いを大雑把に教えられ、その後、小屋に押し込められた。

そのまま夜になった。

様子がおかしく、外をのぞくと、村人たちの死体と、撃ち殺される姿が、ぼんやりとしながらも、確実に見えた。

他の子にも見えたのか、そこから、泣きじゃくったり、騒いだり、震えたり、吐いたりする様子が激しくなっていた。何度か、小屋の外へ飛び出す人もいた。私は小屋のすみっこで、引き金に指を置いたまま、じっと待っていた。


夜が少しずつ明けかかり、銃撃の音も止んできた頃。

私は銃を後ろへ隠した。それを見た他の子も真似をした。

小屋の扉が開き、敵が入ってきた。


互いに攻撃しない少しの間があったが、そののち、誰かが発砲し、すぐ殺し合いになっていた。

パニックになった仲間の子が、こちらに向かって発砲してきた。だから、私は、とにかく動くものを全部、敵味方関係なく、撃ち続けた。

小屋にいるものが全部、動かなくなると、窓から見える動くものを、とにかく撃ちつづけた。

その時の自分にあるのは、殺される恐怖だけだった。

そして持っていた銃の弾が無くなった。弾切れだ。終わりだ。


敵が目の前に現れ、何発かの弾を撃たれた。床の上に倒れて動けなくなった。目の先には、死体と血だけだった。

「待て!!」という声が聞こえたところで、意識が飛んだ。



●兵士の指揮官”キープアウトさん”

ついに、最後の一人を仕留めるときに、指揮官は「待て!!」と云った。

続けて指示を出した。「その子は生かして捕えろ。治療する。タンカ!」。


兵A「はい。(……なんのために?)」

子ども(刃沼)をタンカに乗せて運ぶ。

兵B「(小声で)仲間を殺した奴を……。幼いからって、生かしておいていい理由にはならない……!」

兵A「(ささやき声で)指揮官殿には、何か考えがあるのだ」

タンカごと車両に乗せ、走っていく。

兵C「おそらくは自分の兵士に仕立てようってことなんじゃないか? 子供相手に、けっこうな数がやられたろ?

あんたがたは気づかなかったかもしれないがね、そのほとんどが、あの運ばれた子、一人で仕留めてるな」

兵B「俺らが!? 幼児一人に!? ご冗談でしょう」

兵A「なるほどなぁ……」

兵B「お前まで信じるってが?]

A「あの年齢にしては、強かったな」

B「ばかやろう。幼児と比べられてたまるか。大人にはかなわねぇ」

C「あの歳で、あそこまでやられたんじゃ、強さとして、強すぎるってくらいに十分さ。

あの調子で、大人になるまで鍛え上げられたんじゃ、どうなっていることやら……」

B「…………」

A「…………」


指揮官(腕の良い少年兵だったな。掘り出し物だ。殺すなんてとんでもない。

俺が鍛え上げれば、多くの凡庸な兵士より、戦力になる人材と見た。)


C「あの指揮官は、兵士の心なんて見ちゃいない。ただ戦力なんだ、あの人にとっては」



■密閉したような、窓の無い白い部屋。

;このときまだmf5歳程度。言語・思考能力それなりで


目が覚める。

目の前に一人の男。キープアウトさん。

男「今日からお前はここで暮らす。お前は強い人間になる」

また、別の世界に来たような気がした。

訳も分からず、相手の言葉もあまり理解できず、ただうなずいていた。


;  *  時間経過。mf10代~20代? 十分な知能を持つ


いつしか、デガラシという人が、ちょくちょく見かけるようになった。


dg「キープアウトさんは、ただ刃沼を利用しているだけです」

mf「分かってる」

「それでいいんですか……このままで?」

「人間は利用し、利用され合うもんだって聞いた」

「それも……、それも人の一面ではありますけれども……。

じゃあ、私も刃沼を利用しているんですか。それとも、刃沼は私を利用していますか?」

「するかもしれないし、しないかもしれない。誰でも同じ。同じ人間。変わりはしない」



■血の林

ある地方へ派遣された{出された}。しばらくはこの、林の中の兵舎で滞在するようだ。

ここの軍と協力し、戦力になれ、という指示だった。軍からは……というより、他人からは傭兵(雇われ兵)として見られていた。


  ~未完成 省略~


敵も壊滅状態にまで追い込むことができ、そろそろ私は用済みになろうとしていた。

そこの人たちとも仲がそれなりに良くなり、もうしばらくで帰るのがさみしいなぁと思っていた頃の出来事だった。


そのときは、私と一人の兵で、荷物を送り届けるだけの任務だった。

林の中の、木々の間を徒歩で歩いていた。相手の兵士は寡黙で、互いにほとんど一言も話さないまま、黙々と歩いていた。

敵戦力は、ほとんど壊滅状態の上、今歩いている地域からは遠く離れているため、それほど強く警戒せず、気楽なものだった。


夜。直感的に何かがおかしいと感じ、目を覚めた。

仲間の兵士がいない。のみならず、爆弾、危険物、と思われるようなものが置いてあった。

見た目では本当に危険物かは分からないが、私の直観が強く訴えていた。すかさず、銃を手に取り、逃げ出す。


まもなく、先ほどいた場所が爆発し、とたんに銃撃の音が鳴り響いた。

私は逃げる途中で足を滑らし、かなりの距離を転がり落ちた。

一瞬、遠くにいる兵士の顔を見かけた。良く知っている人だった。いままでずっと一緒に戦っていた、仲間、のはずだった人だ。


まだ真っ暗闇の中、静かに動き、相手の様子を見ていた。


兵A「まだ刃沼の死体は見当たらないか?」

B「死体も何も、まだ生きている確率の方が高いと……」

C「イライラするな……。早く死ねばいいのに」

mf(…………!)

A「そう急ぐな。相手が出てくるまで静かにじっと待つ。

出てきたところを一斉射撃、だ」

D「眠てぇ」

mf……………………

mfの目のあたりから、数滴の水、垂れて落ちた。


  *

しばらくの時間のち。睡魔も強く、うとうとし始めるA。

A「……はっ。えっ?」

意識が戻り、さっと回りと見ると、まわりにいた兵士が殺されていた。

mf「……………動くな。叫ぶな」

Aの後頭部に、銃口、突きつけられる。

A「は…、刃沼か……」

mf「なぜ、私を殺そうと……?」

A「い、いや、いいや! それは勘違いだ……! 今回のターゲットはあんたじゃなくて……」

mf「話はさっきから聞いていた――。言い逃れは、無理。――素直に理由を言って」

A「本当のことを言うから……! 銃を、とりあえず、銃を下してくれ……!!」

mf「駄目。――でも、正直に喋っている間は、撃たないと約束する。――でも、もし少しでも嘘が混じっていたら………………」

A「分かった! ……分かった! 神に誓って真実を語ろう……。」


  *

A「まず、さっき、ターゲットと云ったが――、あれも嘘だ。今回のは上の指示じゃない。

兵士の中には、あんたが気にくわない連中がいた。

mf「そんな……様子、なかった。みんな優しくしてくれた!」

A「表面的には、な。だが本音は、優秀すぎるあんたが気にくわなかったらしいぜ」

mf「いつも不自然なほど、笑顔だった……」

A「不自然にもなるさ。心の中では憎んでいたんだからな」

mf「なんで、だからって、殺す、という発想に……?」

A「ここでは誰もが競争相手さ。そしてみんながいなくなればいいと思うのは、自分より優れた奴さ。あんたは、ずば抜けて優れていたために、全員の恨みを買った」

mf「…………」

A「だからって、相手があんただと、半端ないじめを仕掛けることもためらった。

――あとで何されるか、分からないからな。

mf「――あんたも」

A「…………」

mf「あんたも、他の人たちと同じ? 私を憎んで、今回のことに手を出したの……?」

A「い、いや……。俺はただ、拒否するのが怖かっただけで……」

mf「…………嘘は駄目」

A「嘘じゃない! 本当だ! 俺はあんたに恨みなんて。……おい?」

mfは涙を流していた。

A「おいッ!!?」

Aは、mfの胸ぐらをつかみ、突き飛ばすように力をかけ、地面に押さえつけようとした。

mf「誰も……信用できない」

mfは、Aの眉間へ発砲した。


  *朝日。その中の凄惨な光景;人間不信になった。


mf「ただ殺し合うだけ、苦しめるだけの人間。

敵味方……。味方というものは存在しない!

敵も味方も無い、そのとき味方でも、いずれ全部、敵になる。意味の無い人間。」


朝日が差す中、mfが一人、泣きながら歩いていた。

辺りは血の光景。一人だけが生きていた。




■もといた施設に帰ってきた。

キープアウトさん「全部、破壊したのか? 連絡が取れないんだが」

mf「…………」

mfは目に涙を浮かべた、疲れ切った表情だった。

キープアウト「……まあいい。次の戦いに備え、ゆっくり休め」

mfは走り去った。


部屋に入る前に、dgとすれ違った。

dgは一目見て、ショックを受けたように、哀しい顔をした。

dg「刃沼っ!!」


部屋に入る。扉が閉まる。鍵も閉まった。

dg「刃沼…………」


とてもぼんやりとした気分だった。

部屋を見渡す。いろいろ散らかっている。雑誌、マンガ、積み木、ゲーム機、パズル、拳銃、ノートパソコン……。

拳銃を手に取った。

中に弾が入っているのを確認した。

頭部に銃口をあてていた。

引き金が重いな、と思っていたとき、扉の向こうから声がした。


dg「刃沼。私は生きていてほしいですね」


どういう意味だろうと思ったときに、銃口がこちらを向いていることに気づき、慌てて銃を放り投げた。

mf(危なかった……。なぜ? 無意識だった……)


銃をつかんで、扉を少し開けたすきまから外へ放り投げた。

dg「……? 危ないですよ。武器を雑に扱っていちゃあ」


  *


キープアウト「何? 刃沼の仕事を止めさせてほしい?」

dg「はい」

「ばかもん。利用価値があるから育てて面倒見てやってるのであって、仕事をやってもらなけりゃ、刃沼の存在価値がなくなるだろう」

dg「だって危険で……。いつ死んじゃうか心配なんです! 心配で心配で」

「当たり前だ! ばかたれ。 戦闘が仕事なんだ。安全な戦闘など、ありえない!!」

dg「もう……十分、利用したじゃないですか……。少しは本人の人生のことも考えて欲しいです……」

キープアウト「お前はジョークを言いに来たのか? 刃沼は俺の利用のための道具なのだ。本人にも、そのことは小さいときから了承、合意を得ている。お前の口出しするものでは断じて無い」

dg「幼いときの約束なんて……意味が無いです。無いようなもんです」

キープアウト「どちらにしろ、俺は、衣・食・住、もろもろを与え、刃沼を生かしてやっている。その報いとして、刃沼は俺に、その戦力を提供する。――持ちつ持たれつというやつだ。何事もバランス良くなりたっている。お前はそれを壊せと言うのか!?」

dg「私は、刃沼に、もっとマシな、もっと普通な生き方をさせたいだけです……」

キープアウト「それは目先しか見て無い考えだ。俺は大局的に考えている。そして今の人生がある。問題は無い。これが最善だ」

dg「…………」

dgは廊下に出、しばらく、うなだれていた。


  *


mf、外出時。

キープアウト「おい! 忘れもんだ!」ライフルを差し出す。

mf「いらない」

キープアウト「防弾チョッキは?」

mf「着てる」

キープアウト「拳銃を持っているのか?」

mf「何も……」

キープアウト「外に出るときは、武器を持つよう、口を酸っぱくして言ってあっただろ!」

キープアウトは、刃沼にライフルを投げつけた。立ち上がり、拳銃を取り出しながら、mfに迫ってきた。刃沼は震えて、後ずさりした。

キープアウト「動くな!」

持っていた拳銃を、mfのポケットに突っ込んだ。

その後、もといたソファへ戻っていった。


mf「……いらないッ!」

mfはポケットの拳銃をキープアウトの後頭部めがけて投げた。そして外へ走り去った。

キープアウトはすうっと、頭を横にそらした。投げつけられた拳銃は、その後ろでテレビを見て座っていたデガラシの頭に激突した。

部屋の中には、気絶したデガラシの姿だけがあった。


無我夢中に街中を突っ切るように走ったmf。気付くと、どこか団地の見える路地にいた。

男とすれ違う……。

男「えッ……!?」

mf「ん……?」

いきなり、mfは殴り飛ばされた。下のコンクリに頭が激突し、動けなくなった。

そのままずるずる引きずられ、人気の無い路地のすみまで移動した。


男「お前、刃沼だろう……?」

mf「…………」

「ようやく、仲間の仇がうてるというもんだ」

mf「……」

サイレンサー付きの拳銃から、数発の弾丸、刃沼の身体を貫いた。

mfの意識、さらに遠のく。身体は勝手にけいれんを起こしていた。

自分の周囲のコンクリが血で滲んだ。

mf(これまで、か…………。

もういい。

死にたい。

生きたくは、無い。

苦しいのは、これまでにしたい。

楽にさせて、欲しい……。

何もいらない。

――自分を含め、全員が死んだらいい


mfの意識が完全に消える前、さきほどまで上にあった男の頭が下にあるのを見た。

それを見てから、そういえば、ドサッと、さっき何か落ちる音がしたなと、思った。


少し離れた位置に、キープアウトいた。手にした銃口から煙を漂わせながら。




■医療施設

目を開ける。最初に見えたのは、ホッとした顔のデガラシだった。

dgがmfの手をにぎっていたので、mfも強くにぎり返した

dg「痛い、痛い、痛いです」

ドクター「何? もうそこまでの回復が?」


ベッドの上を起き上がった。

ドクター「いかん、まだ。まだもう少し横になっていなさい」

戻された。


そこへキープアウトもやってきた。ジロリとした目をmfに向けた。

そして無言のまま、銃を取り出す。ドクターの表情が強張った。

取り出した銃を、mfのベッドの上に、放り投げた。


dg「もうやめてください!」

ドクター「バカか、あんたは!」


キープアウト「バカはお前たちの方だ。

今回のことを見て分かるだろう。mfは、いつ何時、敵に襲われてもおかしくない人間なのだ。

ここ一帯も警備・護衛はあるが、念のためだ。当人にも武器を持たせた方が良いに決まっている。

最後に頼れるのは自分自身だけだからな


ドクター「…………」

dg「もう放っておいてくれないんですか……! 銃も、殺し合いも、血も、もうたくさんです。普通の人ように、平和に生きたいだけです」

キープアウト「応戦しなければ、ただ死ぬだけだ。平和は……もう手遅れだ。

武器がいらないというのなら、無抵抗で殺されることを望む、というのがお前たちの判断なのか……?

ドクター(いや、ワシは……)

キープアウト「だいたいdgも、なぜ、そこまでmfに関わろうとする? 他人じゃないのか?」

ドクター(巻き込まれたくないなァ、ワシ)

dg「一緒に…生き抜きたい。mfを、守りたい」

キープアウト「守れるほどの力も、ないくせにな」

dg「…………」


mfは自分の上にあった、銃を払いのけた。

キープアウト「それがお前の答えか?」

mf「え? いや、邪魔だっただけ」

キープアウト「…………」

落ちた銃を拾い上げ、そばにあった机に置く。

mf「持って行って。今はそれを見るだけで、具合悪くなる」

キープアウト「…………」

キープアウトは渋々、銃を自分のポケットにしまった。


キープアウト「まぁ……、お前が殺されるのはもったいないが、――もったいない以上の哀しさは、ないからな……。好きにしたらいい」

ドクター(ウウン……? どこか引っかかるものを感じるねぇ)


//2014>このあたりもヘレネーとデガラシでは、内容が結構変わっていますね。



━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ ━━ 

//2014>さて、ここからは(狂人化現象へ)収まらなかった分です。この部分が存在したことも忘れ去っておりました。7KB程、欠けておりました。


;没:戦闘に適するため、脳への放射能処置をされる。が、その効果はいまいち。このとき、精神の一部が破壊された。


■抜け出す

mfとdgは施設を抜け出し、逃げ出す。

向かった先は、dgの知り合いの、外骨博士の大規模研究所。

外骨博士はdgを気に入っていることと、mfの能力に目をつけ、受け入れる。

そして、研究所に住むこととなった。



■研究所の射撃場  ;没にするかもしれない //2014>この頃は銃を中心に描く話に抵抗があったようです。あくまで必要上の流れのみで扱いたい、と。

この研究所には、幅広く様々なことを研究・実験および単に遊ぶために、色んな施設がある。

mf「なんで遊ぶためだけの施設も?」

dg「計画的な決まりきったことばかりなのが嫌いみたいです。”てんで関係ない遊びの中から発想とヒントがある、遊びは勉強以上に大切で重要”、って言ってました。」


その中には射撃場もあった。より良い銃の開発もしているらしい。でも単にストレス発散のために研究員が利用しているだけだったりもする。


dgがロッカーから拳銃を取り、mfに渡した。が、mfはしばらくあちこちから見たのち、分解を始めてしまう。

dg「何やってるんですか」

mf「なんか、ホコリがかぶっているような……。暴発が怖いから、掃除する」

しばらくして準備がととのう。

dg「的、撃ってください」

向こうを指さす。mfは、よーく狙って、撃った。1発目は的を逸れた。すぐに2発目を発射した。的のど真ん中に命中した。

dg「さすが。でも命中まで5.3秒。」

見ると、dgはストップウォッチを持って、時間を計っているようだった。

mf「早撃ちも? 合図を言わないと、いつ撃てばいいのか分から――」

dg「スタート!」

銃声――。dgがストップウォッチを押した瞬間に、的が弾けた。

dg「…………! 0.38秒……」

mf「よく手押しで測れたね」

dg「本当に、射撃の腕だけは良いんですね」


mfは落ちている空薬莢からやっきょうを拾って投げる。

投げた空薬莢を目がけて、続けざまに連射する。

薬莢は、何発もの弾丸に弾き飛ばされ、天井と床にも何度となくぶつかって跳ね返った。

途中で2つ3つと散り散りに粉砕してしまう。


dgを含め、回りにいた研究員もその光景を見て、唖然あぜんとしていた。

mf「こういう遊びから、動く標的への射撃練習と、早撃ちの練習をしていた。……弾が無くなった。」

dg「キープアウトさんとか、みんながmfの戦力を求めるのも分かる気がしました」

mf「でも実戦では、手が震えて、全然ダメになったりする。逃げたり隠れたりする方が得意」

dg「へ、そうなんですか」


スコープ付きのライフル(狙撃銃の一種)を手にして、mfはきょろきょろ周りを見ていた。

mf「ここ、狭い……」


dg「あ、そうだ、そうです。もっと広い所があります。行きましょ」


  *  外

広い土地に、森林地帯や、街中を模した構造物など、いろいろな地形が分散して作られていた。

mf「……? テーマパーク?」

dg「いいえ。いろんな環境での耐久実験とか、映画の撮影とか、レスキュー隊などの訓練とか、色々使われている施設です。

今は誰も利用してないので、私たちで貸切りました。誰もいないので、狙いが逸れてあさっての方向に弾が飛んでも平気です」

その中の一つ、まっすぐ向こうまで続くアスファルトの上にdgとmfはいた。



dg「それで、これをテストして欲しいそうです」

少し大きめの狙撃銃? を渡された。

dg「博士が少し前に設計・開発した狙撃銃です。1万メートルつまり10km先でも十分な殺傷力があることを強く語っておられましたが、命中精度はそれなりと思われているらしくて。限界まで長距離狙撃をして欲しいそうです」


1kmは続いているアスファルトの先に、森林地帯があり、その小高い山の上に、小屋がある。

dg「肉眼では、小屋すら、言われないと気づかないくらいに、ぼんやりととしか見えません」

mf「私には見える。小屋の中に、テルテル坊主みたいなものがいくつかぶら下がっているけど、あれを撃てばいいの?」

dg「え……、そうです。小屋の中には、私が作った大きいテルテル坊主があります。ここから2km以上はあるんですが……」


mfは構える。「撃ちやすそう。……スコープ内に何か表示されている。SFチックだね。風向きに、気温と湿度、気圧……、便利」

1発目、大きく外れる。小屋にも当たらない。

しばらく間をおいて、2発目、弾丸は小屋の窓を通り、中へ入った。テルテル坊主が多少、揺れているようにも見える。

dgは双眼鏡で見ていた。

dg「当たりました!」 mf「外れた」

dg「え?」 mf「かすったみたい」


dg「そういえば、いつも1発目を外しますね」

mf「新しい銃に、すぐ慣れなくて……」


その後も別の標的を、次々狙撃していった。

dg「ここまでが限界でしょうか。まぁ、命中率の高さを実証するには十分なので、いいですね。お疲れ様です。」

mf「ずっと、同じ姿勢で疲れた……。

最後の2500mの的だけでも、100発くらい撃ってようやく当たったんだけど……、あれでいいの?

dg「う~ん……。実際に撃ったという事実だけが欲しいみたいだったので、いいんじゃないでしょうか」

mf「もっと機械仕掛けにして、人が狙わなくても、ロボットが自動で撃ってくれたら、便利なのに」



dgが狙撃銃のスコープをのぞいて、色んな方向を見ている。

dg「テルテル坊主が見えません。どこにも見えません」

mf「方向が違う。こっち」

mfは銃身を動かす。

dg「あぁ、そっちでしたか。見えました、見えました。

撃ちます。――、弾がでません。弾切れですか」

mf「ここのレバーは引いた?」

dg「……? レバーは肝臓で、私は食べません。どちらかというとロースの方が」

 mfは銃のレバー(のような部分)を引いた。

dg「ああ、そうでしたか。”レバー”は同じ言葉でしたか。なんで急に焼肉の話がと思っていました。

そして、引き金を引けばいいんですね?」

mf「うん。気をつけて」

dg「あ」

発砲の反動で、銃が後ろに跳ねて、スコープを顔面にぶつけた。dgは痛がって、横に転がる。

mf「目の周りに、スコープの跡」

dg「だって、まだ引き金に指を触れたか触れないかくらいで発砲しちゃうんですもん。びっくりしました」

mf「引き金が重いと、引いたときに狙いがずれるから……」

dg「それに反動が強すぎて」

mf「火薬の量が多いかもしれないね」


  ●一段落して。


dg「それにしても凄いですね。そこまで射撃の腕が良いんですもん。

生まれながらに凄いって聞きました。やっぱり才能ですか……

mf「銃の才能なら……、武器を扱う才能なら……、無い方が良かった」

dg「え」

mf「絵本を描く才能とか……そういうのが良かった。」

dg「絵本、好きですか」

mf「うん……というより、『きぼうをもて』という絵本の他に、マンガや小説とか、いろんな本、読んだことが無い。テレビも街頭テレビしか、じっくり見たことない」

dg「銃は、嫌いなんですか。私はどちらかというと嫌いです」

mf「嫌い。武器全般が、嫌い。好きになることは無い。

ただ、必要だったから……。

いつ敵に襲われるか怖くて、常にそばに銃が無いと不安だった。だから寝るときも銃を抱いて薄い布団に包まってたりした。

武器を携帯してなくても、平然としてられる環境に生まれたかった。


  *没

dg「少年兵、だったんですもんね……」

mf「どこまでが少年兵っていうのか分からないけれども……。”自分の身は自分で守れ”って、みんな銃を持たせられた。そのときは、武装と云っても、防弾チョッキなんて用意されなくて、銃と弾だけだった。

よく覚えていないけど、いつのまにか、銃弾が飛び交う中にいたんだ。

そのときは自分がいた場所が良かったのか、私は流れ弾に当たらなかったけど。ちょうど真ん前で、飛んできた弾に当たって倒れて動かなくなるのが見えた。

数日後だったか、銃弾が止んだのちに見てみたら、何人も死んでいて。ショックは大きかった。あと、当たり前のことだけど、銃弾の雨に当たったら死んじゃうのか、と気づいた。

そこから、ずーっと言われ続けた”自分の身は自分で守れ”という言葉が、脳裏に何度も浮かんで

;いや、生き延びたのは、”ただ怖かった”という思いだけだけどね。


  没●キッカースやhlんfやrpへの流れへ至る場合のシナリオ発端

;  本当に凄いことに驚いて、最強なんじゃないですか? dgがmfに云った。

mfは「とんでもない。もっと凄い人が世界にはたくさんいる。私が知っている中で、人間離れしていた人が二人いた。ノロ・ファウストとレッドパス。その人たちとは絶対に戦いたく無い」

dg「あぁ、それとキッカースっていう人も」

mf「きっかーす? ……初耳」

dg「あれ、そうですか。私のいたところでは、ずいぶん危険視されてましたよ」

mf「ふ~ん…… 傭兵?」

dg「殺し屋、でしたっけ……?」

//2014>この辺りは、話をどこかへ持っていきたかったのでしょう。やや不自然な香り。


■学校

dg「そういえば、他の人は学校へ行くのが普通なんですが――行きますか?」

mf「うん。行ってみたい」

ということで学校にも通うことになった。

本と話の中ぐらいでしか学校のことを知らず、mfにとって学校は想像の世界だったらしい。

しかし、そこにもやはり、ただ冷たいばかりの現実を、身をもって知る。


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