エピローグ(蛇足)
僕には不思議な記憶と、3人の父親がいる。
血のつながりのある実のおやじ。
戸籍上のパパ。
育ての親の父さん。
そして、母は時々不思議な言葉で僕に話しかける。
ボウリィと。
愛しそうに。
<完>
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以下、活動報告に乗せていた「リエスの娘」という”別の物語”です。
文字数足りなくて投稿できないので載せておきます
もうすぐ67になる母。
「母さんね、昔、異世界で女神だとか聖女だとかやってたのよ」
私が中学生のころふと笑いながら話をしていた。
普通なら、とても信じられないただの冗談だと思うだろう。
だけど、私には小さい頃の記憶があった。
ふしぎなカバンの中に入ると、そこはお城だった――そんな記憶。
「いい、祐奈、お母さんは就職できなくて派遣社員を転々として苦労したから、あなたは正社員になったら2年3年でやめちゃ駄目よ」
って母さんの口癖通り、短大を卒業して正社員として働いてきたけど……。
もう、限界です。
派遣社員がうらやましいと、今年三十路になる私は思うわけです。
うちの会社は女子の採用はほとんど高卒。
つまり、18歳で新入社員が入ってくるわけで。
三十路、大卒新入社員とは8歳違いだけどね、高卒新入社員からすると……。
「祐奈先輩、羊年生まれなんですかぁ?私と一緒だぁ!そっか、一回り違うんですねぇ」
一回り。
干支がぐるっと一回り!
それでもって、正社員女子の中で、ついに最年長になっちゃいましたよっ!
「結婚しないんですかぁ?」
したいと思ったって、相手がいなくちゃできないんだよっ!
「いつまで働くんですかぁ?」
一生だよ、一生!
いや、定年までだよっ!
いや、年金が支給される年齢になるまでだよっ!
で、できれば……貯金して早めにリタイアしたいよっ!
「この生活辛くないですかぁ?」
辛い。仕事は辛くないけど、君たちの無邪気な質問攻めが痛くてつらい。
……転職したいっていうのはタダの逃げかなぁ。
何か習い事でもして現実から逃避しよう。
そう考えたときに、突然母の言葉と不思議なカバンを思い出した。
異世界が本当にあるのなら、私も行ってみたい。
そして、私は習い事を始めた。
「ウォルフが、攻めてくる」
アズーマ王の深く刻まれた眉間のシワが寄り深みを増した。
え?
『グアルマキート戦記』によると、ウォルフ……戦記ではウォールってなってるけど、ウォルフのことだよね。ウォルフとは友好関係を築いているんじゃ?
そもそも、ウォルフの戦力では同盟締結後、4国ががっちり絆を強めている大陸を相手に勝てるとは思えない。
あ、全部『グアルマキート戦記』知識だから、現実は違うってこと?
アズーマ王が、人払いをさせた。
二人きりになったのを確認すると、アズーマ王は母さんにつながるスマホを取り出し通話ボタンを押してすぐにポケットに戻した。
音声はスピーカー設定にしたようで音が聞こえてくる。
「はい、どうしたの?裕奈に何かあった?」
「ふっ、心配せずとも祐奈は昔の君にそっくりだ」
「ん?それはどういう意味?」
アズーマ王の表情が少しだけ緩む。
だが、それも一瞬のことで、すぐにまた重苦しい表情に戻った。
「ウォルフに……どうやら、我らのお仲間が現れたようだ」
スマホを通して母さんの息を飲む音が聞こえた。
仲間……。
それって……。
まさか、ウォルフが攻めてくるというのは……。
これにて完結です。番外編やリエスの娘については未定です。
今までありがとうございました。
ブクマ、感想、評価を励みにここまで書いてこられました。また読んでいただけるような作品を書けるようにこれからも頑張ります。
連載を一つ終えることができましたので、新しく一つ始めます。
カラーが全くちがいますが
https://ncode.syosetu.com/n6035ei/
こちらで今日からスタートです。
とまと




