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10. 尊きものとの対話

VTuberの配信中には、リスナーからはメッセージを出すことで、

配信車に意思伝えることが可能である。

直接会話することに比べると、意思疎通は難しくはなるが、それでもまったく伝わらないよりははるかにいい。

でも、もし仮に話すことができれば、いったいどうなるのか。


ある日、エルナの配信でリスナーと会話するという配信が始まる、という通知が目に入った。

なんと、配信中に何名かのリスナーと会話する機会があるという。


メンバー優先だと。

俺は当然入っている。

一応認知してもらっているしとなると、何が何でも会話しないといけない。

憧れの存在と会話できる機会を得たのだから。


配信日当日、俺はヘッドセットを装着し、通話用の専用ツールを開き、設定された該当のサーバに入る。

そして、通話可能状態にする。

あとは運良くエルナに選ばれれば、会話という流れのようだ。

そして、エルナの配信が始まった。

最初の一人は配信でも良く見かけ、コメントも投げ銭もしていて、SNSでも見かけるメンバーだった。

そして一人数分くらい会話すると次にと進んでいく。

会話内容は楽しい者ではあったのだが、俺は会話したい思いで待ってる側であり、正直気が気でない。

会話が終わり、次の人へとなるときに、緊張し拳を握りしめてしまう。


「では次は……。カフェオレさんと話そうかな。」

エルナが言った。

心臓が跳ね上がった。

プツっと電子音が聞こえ、画面が通話状態になったことを知らせる。


「こんにちはカフェオレさん。」

エルナの声が通話アプリから聞こえ、ラグがあって配信画面からも声が聞こえる。

俺は配信側の音量を落とした。


「つ、つながった。」

いったい俺は何を言ってるんだ。最初に"エルナちゃん、いつも応援してます。大好きです"

と伝えようと決めてはずだろ。

エルナが吹き出す声が聞こえる。


「カフェオレさんって可愛い声しているんですね。男の人だと思ってました。」

「そ、そんなことないと思いますけど。」


"声可愛い"

え、オレって声可愛いのか?

ふとコメント欄を見ると、"かわいい"というコメントが大量に流れていた。

照れてしまう。

その後、エルナから、いつもの配信の感想や

改善案を聞かれたので、頭が真っ白になりながらも、感想と

サーラとのコラボ配信が増えて欲しいと要望を伝えたのだった。


「エルナちゃん、いつも応援してます。大好きです」

と最後に言って、会話は終わりとなった。

通話は切断され、次の人に移る。

俺はヘッドセットを頭から取り、椅子から離れる。

そしてベッドに倒れ込むように横たわる。


エルナちゃんと話せた。

緊張してうまく言えなかったけど、最後に感謝を伝えられてよかった。

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