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幸せな死を迎えるにあたって
「ところで、君」
「何?」
「……大したことではないんだが、ちょっとだけ、気になることがあってな?」
「うん。どしたの?」
「……あの薬は、甘いだろうか。それとも、苦いだろうか」
「……はい?」
「ほら、静かに死ぬということは甘美な死であるとも言えなくはないわけで、つまりきっとあの薬も甘いものではないかと思うんだが……どうだろう?」
「うーん、でも薬は薬だからねぇ……苦いんじゃない? たぶん」
「良薬口に苦し、か……はぁ。安楽死というのも、言うほど楽ではなさそうだなぁ……」




