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来夏の青空  作者: 相原紗侑
第一章〜始まり〜
10/11

女王さまと、作戦会議???

「私はレオナ!」


「僕はミイナ!」


2匹の?妖精がぐるぐる回ってる。


「よろしくね!」


「よろしくな!」


「こっちこっち!」


「ついてこいよ!」


「女王さまのところ!」


「行きたいんだろう?」


ついていけば、女王さまに会えるということか…!

楽しみだ〜!!!!


「うん!今いくよー」


2匹の妖精たちに返事をする。


ここはすんなりついていったほうがよさそうだ。

何しろここのお城はほんっと広いからね。

まだ来たばかりの私にはわからないことだらけ。


少し歩くと、広〜い廊下に出た。



レオナがしゃべりかけてくる。


「ねぇねぇ、ねぇ!」


「なあに?」


私が答えてあげると、2匹そろって嬉しそうに寄ってくる。


「あなたはだあれ?」


レオナが聞くと、


「君の名は?」


ミイナも聞く。



「私は、来夏。よろしくね。」


「ライカー?」


「ライカ〜?」


「変な名前〜!」


「聞いたことないぞ?」


「そうだね〜!」


「うん。」


相変わらず可愛いなぁ。

妖精ってこんな感じなんだ…

なんかすごく感動!


まじまじと2匹を見つめていると、騒がしいこと限りなし…


こうやって歩いてる間も私の顔の周りをグルグル回っている。


「私は、外の世界から来たの。」


「外〜?」


「外〜?」


2匹の妖精たちの動きが止まる。


「外ってどこ〜?」


「外ってどこだ?」


「わるいとこー?」


「そうかもな…」


「ほんとに〜?」


「多分!」


「たぶんってなあに?」


「わからん」


「わからないの〜?」


「うん。わからなーい!」


首をかしげながら、また回り始める妖精たち。

妖精たち、ずっと喋ってるなぁ…

可愛いけれども…ね…?


ちゃんと女王さまの部屋にたどり着くんだろうか?

ふと、そんな疑問がわいてきた。

こうしてる合間にも、刻一刻と時間は過ぎて行く。


入り口で女王さまの声が聞こえたからそんなに遠くないはずだけどなぁ…?

大丈夫かなぁ〜?


「ねぇねぇ、女王さまの部屋まであとどれぐらいかかるの?」


「女王さまの部屋?」


「女王さまのいる部屋のことだよ。」


「あっ、そっか〜!」


「もしかして、違う部屋目指してた?」


「ううん。」


「ううん。」


「ちゃんと、目指してるよ〜!」


「そうだよ〜!」


「女王さまの部屋〜」


「そこに向かってるんでしょ?」


「もうすぐな気がする!」


「そんな気がする!」


………本当かなぁ?


「ほんと?」


「うん!」


「うん…」


「ホントだよー!」


「そうだよ〜!」




………………いっこうにつく気配がない。

先が見えないぐらい長い廊下。


大丈夫だろうか?

でもここは妖精たちを信じるしかないか…




そうして10分。

もう我慢の限界だ、と思ったその時、


「ついたよ〜」


「ついたー!」


「ここをまっすぐ!」


妖精たちの指差す先には何にもない。


「どうゆうこと?道、間違えたの?」


「間違えてないよ〜」


「間違えてなーい!」


「この先にあるよ〜!」


「俺らを信じろ!」


ミイナがドンっと小さな胸を叩く。


ふと足元を見ると、一部分だけ違う模様の絨毯が敷いてある場所があった。

ものすごい違和感を感じる。


「ここであってる?」


私がきくと、


「あってるよー!」


「あってるぜっ!」


「3秒後!」


「3秒後!」


「目をつぶるのを、忘れずに!」


「忘れちゃ、ダメだよ?」


「きっと大丈夫!」


「それじゃあね〜!」


レオナとミイナが飛び去っていってしまった。


「ありがと〜!またね〜!!」


2匹の背中に向かって叫ぶ!


「バイバーイ!」


「またな〜!」


そんな声が聞こえた気がした。




………っよし!


…………………どうすればいいんだ???


そういえばレオナが、

「3秒後!」

「目をつぶるのを、忘れずに!」

って言ってた…。


とりあえず、その通りにしてみるか…


じゅうたんの上に乗り、目をつぶる。




……1……2……3………。


何も起こらない…。

やっぱりダメだったか…。


その時だった。



ゴゴゴゴ…ゴオオオォ!


ものすごい音がしたかと思うと、揺れ始めた。


っ怖い!


這いつくばってないと振り落とされそうな、それぐらい強い揺れだった。

何故だか「目を開けてはいけない」そんな気がした。


しばらくすると揺れがおさまった。

ゆっくりとまぶたを開いていく。


眩しい光が目の中に飛び込んできた。


信じられない世界だった。

夢の中を超える世界…といっても過言ではないぐらい、美しい世界が来夏の前に存在していた。


そしてそこには、世界一いや、宇宙一この世界が似合う美しい女性が上品に座っていた。


「ようこそ、来夏。」


その女性は美しいだけでなく女王としての気品も、兼ね備えていた。


「女王…様…!」


きっとこの場にいる全てのものが彼女(ライカ)のようになってしまうだろう。


女王さまの前では全てのものが跪いてしまう、それぐらいのオーラを来夏は感じ取った。


「こちらに…」


女王はゆっくりと立ち、奥の部屋に入っていく。

私も後ろからついていく。


「では………作戦会議を始めましょう。」


ニコリと、不敵な笑みをこぼす女王様…


「作戦…会議……??」





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