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01:私が学園に来た理由

ノワール・シュヴェルツェ学園の吸血鬼の続きです。

ミミ視点の話。

 私は――ミミはノワール・シュヴェルツェ学園に通う女子学生だ。

 この学園は、表向きはお金持ちの家の子供達が通うエリート学校。


 特に頭が良くなかった私だけれど、娘を追い出したい義母に唆された父親が、金の力にものを言わせ全寮制のこの学校へ私を放り込んだ。


 ……別に気にしてなどいない。

 義母と一緒にあの家で暮らしていく方が、私には耐えられなかったから。


 全寮制という事で少し不安だったが、ルームメイトの女の子とすぐに仲良くなった。

 リル=グルナードという主席の女の子だ。

 彼女は庶民で、父親はモスリンという田舎町の公務員をしている。

 成績優秀なリルは授業料が免除される特待生だが、それを鼻にかける事も無く、私の勉強も見てくれる優しい子だった。



 ※


 この学園がおかしいと気付いたのは、入学して数ヶ月経った頃。

 私にもわかるくらいあからさまに、どんどん生徒の数が減っていた。


 いなくなった皆は「授業に付いていけなかったので学校を辞めていった」と言われていたけれど、私には納得がいかなかった。


 だって、それなら私が真っ先にここを出て行かなければならないからだ!

 私は金の力を借りないとこの学園に入学できなかったくらい酷い頭の持ち主で……

 多少勉強をリルに教えてもらっているとはいえ、エリートの多いこの学校では下位の方だと自信を持って言える!


 いなくなった生徒は、成績に関係なく突然消えていた。




 話は変わるが、私には憧れている先輩がいた。

 入学してすぐの頃、渡り廊下で盛大に転び血を流した私にハンカチを貸してくれた優しい女性。この学園の副会長のユンナ=オロンジュ先輩だ。

 黒髪ストレートで綺麗なグレーの瞳の持ち主で、一年生の男子生徒から絶大な人気がある。


 それからというもの、私は副会長の大ファンになり、彼女を見かけるたびに駆け寄って話をするようになった。少しでも彼女に近づきたかった。

 三年生との合同授業は必ず彼女のペアになる様に画策した。

 周りの子達は気がついていなかったけれど、私はそういうことが得意なのだ。


 夏休み、私は実家に帰らず寮に残る事にした。

 あの家に帰っても腹の立つ事ばかり起こりそうだったからだ。


 一人の夏休みは寂しいと思っていたが、同室のリルが私と共に夏休み前半を一緒に過ごしてくれた。

 本人は宿題をする為だと言っていたが、私に付き合ってくれているのは明らかだったので、とても嬉しかった。

 ……本当に優しい、いい子だ。




 夏休み後半、ついに私は副会長から個人的なお茶会に誘われた!


 副会長は夏休みの間も生徒会の仕事があり、寮にいたのだそうだ。

 私は天にも昇る様な気持ちで、同室のリルに自慢しまくった。

 リルは羨ましそうにしていたが、彼女は実家に帰らなければならなかったので、二学期に話を聞かせてあげることにした。


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