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異世界で生きていく  作者: ゆう
人と関わる怖さと知らない恐さ
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始まり

人の集団、国は貴族が動かす。貴族の考え方を学べば人の集団の動きも予測出来るようになるだろう。


たったの300年程度、貴族と言う物を学ぶ為にもルーの侍女をするのも面白い。900年生きた自分はそう思った。


独りの時間と他人と過ごす時間の密度の差を実感するまで僅か十数年。







一応、パイシーズ侯爵家は魔導国の最高位貴族なので、信用や体裁といった観点から侍女も貴族である。メイドは神殿が育てる孤児より。


従って、ヤウは代々パイシーズ侯爵家に仕えるメシエ子爵家に養子に入る事になった。裏では色々揉めたらしいが、決まった以上は関係無い。普通にルーレシアと貴族としての生活に入った。


ヤウも子爵令嬢になったので、ルーレシアと貴族教育を受ける。また、令嬢としてのマナーを学ぶ他にヤウは侍女としての訓練も受けなければいけない。


第一都市で毎日のように作法、マナー、ダンス、魔法、護身術……。とても忙しい中で、ヤウは輝いていた。


「やーち、ヤウは毎日ご機嫌ね」


「そう見えますか?ルー、レシアお嬢様」


「うん、……ええ。孤児院の時は目が死んでたのに。今はいつも本を呼んでた時の目をしてるね」


「はい。流石は魔導国首都です。生活するだけでこれ程の魔道具が使われています!単体のスキルだけでは出来ない事まで魔道具で出来るようになっています。これは、スキルの組み合わせを道具特有の正確さで」パシンッ。


「ヤウ嬢。あなたはルーレシアお嬢様よりも身分も低く侍女です。どれだけ仲が良くてもこれは忘れてはいけません。聞かれてもいないことを捲し立てるのはマナー違反ですよ」

侍女の先輩で、一応義理の母。今はパイシーズ当主の命令でルーレシアにも口出しが出来る。


「はい」


「それと、ルーレシアお嬢様も言葉が崩れて来ていますよ。してるね、ではありません。文末までしっかりと意識して下さい。貴族はなめられてはいけません」


「……はい」


……いくら新鮮な魔道具がみられても、毎日毎日気が休まる間も無い。それに、勉強が忙しすぎて魔道具について調べられない。魔導国の令嬢として魔道具の基本位は学んだけど。







貴族の子供の仕事は将来の為の勉強と学習と訓練。

では、貴族自体はというと、国の運営、都市の運営。詳しく言うと、政治は勿論、国とは都市の集まりでもあるので社交、政略、経済を回す流行を生み出す娯楽、対魔物の軍、魔道具の研究の主導。


何事にもまずは、魔導国について知らなければならない。


「魔導国は元々、魔道具研究者による魔道具研究者の為の国です。そのため、魔道具研究が第一とされ、5公爵家はそれぞれ魔道具研究における主張を司り、7侯爵家は研究環境つまり国自体の各分野を司ります。


第一都市、アリーズ公爵家、"開発"

より新しい魔道具の開発をします。ですがそうそう新しい魔道具は作れず、改良は他の公爵家の分野です。実際は他の4公爵家のバランスをとりまとめる実質の王家です。


第二都市、トーラス公爵家、"単純"

開発された魔道具を効果はそのままに、より簡単に製造出来るようにします。また、複雑な物より単純だからこそ頑丈に特に冒険者など外での実用性を研究します。


第三都市、ジェミニ公爵家、"範囲"

ですが、効果と距離は大体反比例します。ので、距離とLvがそのまま比例する通信系の魔道具が主です。


第四都市、キャンサー公爵家、"魔工業"

紙や布等Lvが低くても問題無い物や単純な物自体の量産化を研究します。


第五都市、レオ公爵家、"効果"

単純により良い効果の出る組み合わせを研究します。


第六都市、ヴァーゴ侯爵家、"外交"


第七都市、リーブラ侯爵家、"契約"

契約管理をします。国と簡易契約を結ぶ国民の戸籍管理、また、契約の元絶対公正な司法も行います。


第八都市、スコーピオ侯爵家、"魔石"

魔道具に必須な魔石加工や流通を仕切ります。


第九都市、サジタリアス侯爵家、"軍"


第十都市、カプリコーン侯爵家、"財務"

国のお金と商売を行います。


第十一都市、アクエリアス侯爵家、"経済"

経済とは言いますが、娯楽都市でもあります。流行等を促し"財務"とは違い、お金を稼ぐ訳ではありません。


第十二都市、パイシーズ侯爵家"教育"

隣国は"研究都市郡"と言い都市の3つに学園都市がありますが、そちらの学園は貴族から庶民にまで門戸を開き、その学生は広く浅く様々な事を学びます。しかし、パイシーズ侯爵家は魔導学園は魔導国貴族が通う格式高い物と庶民向けの魔導学校があり、学生の頃からより魔道具に特化した教育を行います。


勿論、環境が重要である事は十分分かって居るのです。しかし、何度でも言いますが、ここ魔導国は魔道具の国。より良い魔道具を作り出す研究者が何より優先された国です。そもそも国を支える侯爵家が魔道具を作り出す公爵家に及ばないのはそのためです」



と、国について学ぶが、流石はスキルとLvの世界。地球のように権力が絶対では無いから実質、何かしらのスキルレベルが高くないと国のトップにも立てない、と。魔導国ではそれが魔道具だった話だ。


さらに、ギルドも昔とは変わって冒険者のファミリーや技術者の師弟制度、商人の商会など低Lvの初心者の支援も増え、国が出来た事で、神殿の信用を全面に出した色わけによる実力の保証や、魔物情報や技術の収集、保護、国や貴族からのある程度の保護を行う機関となった。今でも、ギルドの色分けや称号は実力をはかる基準であるし、国という不安定な物とは違い世界規模で魔物や技術の共有、保存が行われている。


この世界の魔物の狩りとは、農耕であり、牧畜であり、採掘であり。国が出来てからは、一定の場所で決まった魔物を決まった人が狩る事でより安定した素材の供給が行われるようになった。勿論、そんな事をする人ばかりでは高Lvな人は育たないので軍という物がある。


そして、辺境では魔物が強く素材供給の安定よりも多くの魔物を狩る事が求められ、昔と同じように強い魔物を相手に戦う者も多いらしい。

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