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異世界で生きていく  作者: ゆう
人と関わる怖さと知らない恐さ
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過去視

すみません。修正に飽きました。

そもそも、趣味です。中途半端に書いてしまいましたが、後悔はしていません。


年月は経って都市同士が密接になり、世界にも国が出来はじめた時代です。

ある日、魔女に依頼が来た。

魔女が暇潰しにばら蒔いた魔女へのレターセット。

手紙を書いて専用の封(シール)をすると魔女に届くという、それを使って。


王国の60年位前に起きた事件の真相が知りたい、と。


だから、魔女はなんでも知っているわけではないし、探偵でもないのだが。


しかし、170年程前に考案したあれを試す良い機会だ。

あの時は、そう。人形とのリンクの時間差と距離の問題を解決する為に考案したんだったか。


時間差を無くすのに、時間そのものを操ろうとしたんだった。失敗したが。


ただ、過去の映像を見る分にはここ(部屋)からでもいける。視線のみを転移させて時間を遡れば、その視線の先の光景は過去だ。

うん。場所は……、時間指定……。〈空間属性〉〈時属性〉〈……



[過去視]


発動。



「うぐっ……」

これは厳しい。

実際に空間や物の時間を遡る訳じゃないから、それらに比べれば大分ましだけど、MPががっつり削れた。というかHPまで削れた。危ない。


これは、薬使っても中々時間がかかりそう。

薬自体も、普段使うゆっくり長時間かけて回復じゃなく、短時間に大量に回復するものじゃないと。


薬作りから始める。

薬を作っていて考えたのだが、最初は自分で探し、場所と、時間が定まったら過去視録画魔道具作ってそれの魔力補給だけにすれば良いな。


よしよし。ついでに現在の王国についても調べる。


60年位前に起きた事件と言うのは、婚約破棄に端を発する貴族大量粛清事件だな。

これで古くから王家に仕える忠臣は消え、国力は衰え、相対的に王家の発言力が増したらしい。


要するに、王子がワガママ(好きな女と結婚したい)を言い、それに反対した者を片端から潰してまわったという。


王国は既にガタガタ。現国王は仕事もしない、国民の平均Lvは下がる一方で(一人で逃げられるLvの者は逃げた)、他の街を治める貴族は引きこもり。最早王都の方が寂れていると言う有り様である。


何故今さらこんな下らない事が知りたいのかと思ったが、その王子だった現国王の子供がとうとうクーデターを起こすらしい。

しかも奮起した理由がまた女。女に呪われてるんじゃ?


ふんふん。

女は王子の元婚約者の娘?

元婚約者は黒の冒険者に拾われたと。

娘は母親の冤罪を晴らしたいと。

ついでに、母の故郷の国の衰退も見ていて辛いのだと。


いわゆる、(身内には)優しく勇敢で、(現王子)を手玉にとれる良い女というやつか。

現王子が元王子とおんなじ事をやっているような気がする。

現王子に婚約者居るし。あ~あ~。親子か。

悲しい事に、女の方に恋愛感情が無い。ある意味(マザコン)が現王子に近づいたのも国王夫妻(現王子の両親)に報復する為だし。


まあそれはともかく、冤罪については隠したのか当時の資料が無いと。

現国王には冤罪ではなくしっかり罪を償って貰う為にも発端の事件が知りたい、ねぇ。



いや、でもこれもー手遅れだよなぁ。

一応過去の映像は依頼者()に渡したが、既に女どころか現王子でもどうにもならないな。


街道を行ける、魔物相手にしっかり戦える者は王都を出た。つまり、魔物を狩る人が減った。これがどういう事かというと、周辺の魔物が狩られずLvが上がってしまう。都市を守るはずの騎士団はもうろくに機能していない。

この様子だと結界も1年持たないな。


女なら手伝っても良い。どうせ暇潰しだ。だが、王子……。……ッチ。しょうがない。簡単に国民毎魔物にのまれても面白くない。


魔道具の実験にもちょうど良いな。家の近くじゃああっという間に壊される超広範囲結界魔道具でも試そう。神殿の結界の洋梨、アホほどの耐久は無いが、固さ(耐久の削りにくさ)はある。広範囲の分、家の周りのよりは柔らかいが、正直ランク2までなら耐久が削れる事は無いだろう。ランク3は種族とLvによる。


耐久の回復も〈時属性50〉〈魔力操作80〉は無いと厳しいと思う。むしろ迂闊にやると逆に耐久削れる。


まあ、ちゃんとやれば王国の建て直しも間に合うだろう。






ふむ。

超広範囲結界魔道具は【天災(範囲拡大)】も込めた範囲のみ重視で、勿論実用性も考え耐久や固さもある程度は有るつもりだったが。範囲が広すぎてあの程度の耐久では実用性には程遠いか。それに魔道具の燃費も~




女は間に合わなかった。

「そん、な……」


「僕の可愛い娘。もうここはダメだ。家に帰ろう?」


「お父様、私!」


「うん。妻の為に良く頑張ってくれたね。魔女にまで協力させて。偉かった。でももうすぐ魔物が来る。家で皆、お前のお母様も弟達も恋人君だって待ってる」


「皆……」


「待って!俺の愛しい人よ!何処へ!?」


「王子……」


「殿下、この国の一大事に何をしておいでで?ほら、結界が消えてあちこちに魔物が発生していますよ?」

人が密集する都市の中は魔力が薄いので魔物が発生する。普通は神殿の結界のおかげで発生しない。


「貴様誰だ!俺の女から離れろ!」


「ごめんなさい。あなたの女ではありません。……さようなら、殿下。……お父様!」


「ああ。行こうか」


「おい!まっ、待て!行くな!」


「殿下……」


「……」


「殿下、殿下」


「なん……!こ、婚約者殿。ここは危険ですよ」


「最早何処にも安全な場所などありませんよ。殿下」


「こ、婚約者殿?」


「ええ。戦える者は既に大切な者を連れて逃げましたわ。これまでの歴史から結界が破られた都市はほとんどが滅びます。魔物が居る場所に結界は張れません。しかし、魔力の薄い街中は絶えず魔物が発生します。人海戦術で少しずつ結界範囲を拡張する方法も有りますが、人が足りない事は分かりきっています。いえ、たったのランク1程度も追い払えず、結界が壊れたのです。都市として存続は不可能でしょう」


「ならば、なぜ!……何を……」


「戦える、ここを切り抜けられる者、自身を高めた者(高Lvの者)は怠惰な貴族に見切りを付けています。貴族だというだけで下手をすれば囮にさえされるわ。ふふっ。殿下は色々とされていたようですが、遅すぎたのですわ……」


「婚約者、殿?」

王子の婚約者は何が楽しいのかクスクスと嗤う。もう何処か壊れているのかもしれない。


「殿下。私は殿下が色々、イロイロとなされている間振り向いて貰おうと自分を高めて来たのですよ。〈話術〉も〈作法〉も……〈短剣術〉だって……」ドンッ


「え……。いっ!ゴフッ、ケホッ……」


「ねえ。あなたは?殿下は何をしていたの?殿下、私は殿下に見て欲しかっただけなの」

基本頑張ったのは女の方だけで、無能な王子様。そもそも王子様の周囲にまともに教育出来る者が居たのか?少なくとも、何も言ってこないのを良いことに婚約者を放置した結果は自業自得。


魔女は、そもそも自分の事しか考えられない弱い人だから。大量の低Lvの(レベル上げの努力をして無い)人を助ける事は無い。

猶予、結界魔道具はあげたし。

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