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当然、6歳に混じっての試験は合格。
寮に移動してルベルトからも解放。
講師殺害事件は講師が生徒を殺したというのもあって、呪い殺されたので収束した。呪いは本当に厄介で、相手を殺す、しかも対呪い魔道具を持っていたと知られている講師が殺されたならば呪った人物は命や身体まで対価にしたのだろうとなった。
その後、2人目のその講師の被害者の親が行方不明になっていると分かったので呪ったのはその人物だろうと。
何せ、どちらも死体すら見つからないからそこまでしか調べようが無い。
講師の死亡は学園の契約書から分かった。
成る程。そういう関係の有る人を二人殺せばこうなるか。
犯人探しが減って良いな。
被害者の親の方はまあ、半分狂っていたから。子供を失って悲しくても学園に魔物をけしかけるのはやめて欲しいし。
執念って凄い。魔物寄せ……薬師が香水に妻の命を使った呪いを付けて作る物か。
ふんっ。
学園は、当然の如くボッチで過ごした。
休み時間まで図書搭に通い、休日も鍛える間も無く写本し、夜はじっくりと復習して覚える。〈記憶〉は便利だ。覚えれば忘れない。〈記憶〉のレベルもとても上がる。
しかし、図書搭。搭と付くだけあって何階もあり、その蔵書数は数千万を超えると言われているが、嘘か本当かはわからない。数えた人が居ないからだ。この学園の歴史は約千年、本は増え続けてまだ搭は高くなっていく。まあ、同じ本が何冊か有ったりするが。
ちなみに、世界最大の図書搭は神殿に有る。そこは普通の本は勿論、各地の情報、この世界の歴史の全てが納められているらしい。そこも高位の神官と裏の情報官のみしか閲覧できない、勿論必要な時は神官が写本するが、行ってみたい。
ああ。本、読み切りたいが何十年かかるか。
搭の階毎に司書がいて一つの階に同じ年代の物、その中のでジャンル毎に整理したりする仕事をしている。
ちなみに全員〈水属性〉を使う。いずれ〈時属性〉を使えるようになって本の保護をしなければならないからだ。
司書でもいいかとも思ったが、それだと仕事も有るし一つの階しか見られない。生徒が一番時間も有り自由だ。
それはもう意識して〈識字〉〈記憶〉〈集中〉〈速記〉〈速読〉を使いまくっていたらしく、すでに朝。MPの回復もスキル発動の消費に追い付かなくなったのかHPまで削れ始めていた。と言うか、HP削れる痛みで意識が戻ったと言うか。
……〈集中〉は気が付くと発動するから気をつけないと。効率は良くなるが、周囲の把握まで疎かになる。
普通の人はもっと早くに空腹や眠気で〈集中〉が切れる。
授業中は話を聞きながら、丸暗記した本の内容をかみ砕き理解する。講師の話と照らし合わせたり何種かの本の文章を比べたり。
1学年と言えどもしっかり技術の有る講師の授業はちらほら本の知識と講師の経験談で合致する所が有りすんなり通る。
あまり期待して居なかったが、良かった。
地味にしんどかったのが〈魔力操作〉の授業。いつもはあまり魔法を使わないから分からなかったけど、少量の魔力の操作は難しかった。
そもそも、スキル依存の魔法[合成]とか、訓練で有り余るMPを使って属性の訓練はしたが、魔力操作自体と言うより魔力量の調整が難しかった。3万程のMPから3程度の魔力だけを動かすのが難し過ぎ。
レポートによると、MP量と魔力操作のレベルが釣り合って居ないとこうなるらしい。そこまでのMPを持つ魔法使いなら魔力操作もレベル高いし、そんな少量の魔力を使うことも少ない。
だから、錬金術師が改めて魔法の練習をする時に発覚したと最新のレポートに有った。
MPの消費が多くなるだけで、相応の魔力量自体は操れるので問題は無い、らしい。
相応の魔力量って、こんな子供が持っているのが怪しいから苦労してるの!
お陰で本好きの変人から古い頑固者って評価に。
古い頑固者とは、流行りの属性のレベル上げをしていないから〈魔力操作〉が下手なのだと。属性など上げず〈鍛冶〉のみを上げれば良いと言う人も居る。
正直自分は属性についてはどうとも言えない。
3弟子を見れば分かるが、一番属性を上げた弟子は回復量は多いが薬のLv自体は他2人の弟子より低かった。
他に回す分〈調薬〉のレベルが低い。だから流行りだなんてほとんどの人が同じ方法を取るなんて、とは思う。
大体回復効果があがっても他の状態解除薬はLv相応だろうに。
しばらく称号持ちの職人は減るかな。
効果だけが高い分Lvが低くても満足してしまう。流行りにとらわれず自分の意識を持つのも大事だ。じゃないと、称号持ちの連中があんなにめんどくさい説明がつかない。
まあ、親がちょうど"効薬"の活躍世代だからな。
子供
「ねえ、あの子いたっけ?」
「え?」
「えっと。もう一月経つのに名前知らないや」
「休み時間とかすぐにいなくなるもんね」
「うん。無表情で何考えてるか分かんないし」
「え?無表情じゃないよ、えっと、ほほえんでるよ」
「だから、表情が変わらないって事」
「確かに」
「俺、話しかけた事あるけどつまんねーやつだったぞ?」
「そっか。あれ?今日は何で居るのかな」
「聞いてみろよ」
「ええ。ぼく?」
「行ってこいって」
「う、うん」
~
「どうだった?」
「考え事だって」
「考え事ぉ?」
「何か、先生が豆知識って話したのが今まで呼んだ本のと矛盾してどうたらこうたら」
「何それ、むず!」
「意味わかんない」
「いつも居ないの図書搭に行ってたんだって」
「そうなんだ」
「やっぱりつまんねーやつだな!」
「あ!名前聞いた?」
「あ……」
先生
「またサニーちゃんが満点。天才じゃない?」
「○先生どうしました?」
「△先生。それが私の授業を受ける子の中に毎回満点の子が居て、その子はいつもニコニコして頭も良いのは分かっているのですが、こうも毎回満点だと私のテストがいけないのでは無いかと心配で」
「おや、奇遇ですね、僕の所もです」
「□先生」
「そうですか。ちなみにその子の名前は?」
「「サニー(ちゃん)」」
「じゃあ、先生方のテストが悪いのではなくその子が優秀なのでは?」
「サニーちゃんのお話ですか?あの子努力はしているようだが魔力操作が苦手なようで」
「え?」
「座学だけが得意なのかな?」
「いや、同じ訓練所でちらっと見たのだが筋力は有るようだな」
「ほう。魔力操作だけが。鍛冶でしたっけ?将来有望なですか?」
「しかし属性が……もったいない」
「いやいや、僕は別に鍛冶だけを上げても優秀な鍛冶師になれると思いますよ」
「ああ。流行り何かは有るが今の称号持ち鍛冶師はまだ鍛冶だけの世代だ」
「成る程」
「それに年の割りにLvが高くMPが多いのかもしれない。最近そのような論文を呼んだな」
「それでしたらますます期待ができますねえ」




