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異世界で生きていく  作者: ゆう
独りで生きるのは大変
47/156

43冒険者

着いた。

ここは、特に特産の無い大都市で、今は冒険者の都市。

都市を囲む結界が一定の大きさに成ると大都市と呼ばれ、27個目の大都市だから大都市ニーナと呼ばれる。


()()冒険者の都市と言うのは、ここより西には開拓村しか無く、最も多く、質の良い冒険者が集まる。

神国を中央として、辺境とも言われる。


今まで居た、神国の周辺はとっくの昔に開拓され、古い大都市ばかりだった。だから外も安全だった。


大都市ニーナは大都市なのに、ランク4とか5に襲われる事もある程度には危険。


ここで自分は冒険者に成る。


やってみたい事で、今度は冒険者の称号持ちに成る。

殺されそうになれば、生き残って自分を証明する。




「次……」


「身分を示す物は無い」


「……では、向こうだ。次、」



「お。ここは大都市ニーナだ。冒険者にでもなりに来たか?兄ちゃん」

ここで冒険者に成る人は多いようだ。


「うん。親は居ない。オレはライだ」

今度はライ。成人済。赤髪金目の目立つ奴。一人称オレ。

実際Lvは高いから、イケメンに見えるはず。

この世界は高Lv程、美しく、美味しく、丈夫になる。人も例外ではない。


「そうか。では、質問に答える様に。人を殺した事は?もしくは、人を殺させた事は?」


「ある。オレを襲ったのを返り討ちにした。それだけ」

質問には理由も付けてさっさと答えた方が面倒は少ない。


「うん。襲ったのを殺しただけか。正当防衛だな。……よし、通って良いぞ。これは、滞在許可だ。無くすなよ。冒険者に成ったらギルドに渡せ」


「分かった」






冒険者ギルド第3。

大きい。そして、これで第3。建物は5つ有るらしい。そのうち1つは副本部。神国の本部が遠いので、冒険者の都市が実質の本部らしい。

(初心者)用は2階。1階は解体場。3階は青。4階銅、……。と成る。地下はギルドの建物の面積以上の訓練場が有る。

自分の色より下の階は出入り自由だが、上の階には行けない。


ここまで、受付さん(女)に聞いた。

各階に酒場(待機する、番号呼ばれるまでお待ち下さい)も有るが、明らかに白じゃない連中が視てくる。自分のファミリーへの勧誘らしい。


「ライさんは人気ですね。私でも〈観察〉出来ないってお強いんですね」


「うん」


「〈長剣〉を使うんですよね。どなたに習ったのでしょう?その年でそれだけ強いとなると、高Lvな方に……。あら、残念。次の方がいらっしゃったので仕事しないと。では」


「うん」

話長い。白の受付は見極めも有るからベテランが付く。白の次は必ずしも青では無い。

1年以上の白の期間に冒険者のルール、暗黙の了解等を学び、ギルドから人格や得手不得手を把握される。

実力次第で青にも黒にも成れる。進化して居れば称号持ちにも。


さすがに、始めから進化してます、だと何処の誰だと面倒が多く成りすぎるが、誰の〈観察〉も通らないのは不自然か?

ここは、師匠の呪いって事にしておこう。むしろ、〈観察〉と実力の差にボロが出そう。


見えるのは、


ライ ●歳(256)

人種

Lv88(244)

状態 ● 呪い(●)

HP9900/9900 MP8800/8800

〈スキル〉

長剣22 体術51 HP回復6

● ● ● ● ……

(【キャラクター】で見えない)


ここまで。〈体術〉〈長剣〉は実際と同じだ。〈体術〉の方が高いのにメインは〈長剣〉なのは、色々あったと言う。〈演技77〉も有るし、冒険者は詮索しない。


自分のイメージ的にアニメとか、剣を使う人は主人公とか目立つ人が多い気がする。どうせ、自分の自己顕示欲を満たす為、長い生だ、自由に盛大に無駄使いしてみたい。

後、強い新人的にちょうど良いレベルだったのも有る。


Lvに対してのスキルレベルは大体こんなもの。少しLvが高いが、うん。良い感じ。


「~♪」


「よう。初心者、ご機嫌だな」


「ぎゃははは。こっち来いよお。新人」


「酒奢ってやるよ!」


「ああ!冒険者に成れたから」


「しっかし、期待の新人か?」


「初心者なだけで俺らよりつええ。〈観察〉出来ねえ」


「おら達のファミリーはなぁ、~だぞ」


「いや、俺たちこそ、~だ」


「初心者君、私達のファミリーはどうかしらあ、~よぉ」


「……」

ファミリーか。

冒険者としての知識は欲しい。だけど、ファミリーは信頼関係と言うか、一度入れば中々出られない。


「まあ、すぐには決められないよな!」


「考えておいてくれ」


自分が悩んで居る事に気が付いたのかそんな事を言って離れて行く人も居る。気が利く。覚えて置こう。自分にどういう態度をとったのか。


「今日はニーナに着いたばかりだから決められない」


そう言って冒険者ギルドを出ようとして。


「おい。待てよ、初心者君?俺と勝負しよーぜ!」


「誰?」


「お前、剣士何だろ?俺も剣士なんだ」


「……誰かときいている」

〈観察〉通ったのか?いや、一番高いスキルは〈体術〉が見えるはず。ギルドには、剣士と報告した。ギルドが漏らしたのか。こんなにすぐ?こんなのに?


「俺に勝ったら教えてやるよ」


「いや、興味ない」

まあいいや。


「はあ?……この!腰抜けが、臆病者!俺と戦え!」


周りの冒険者は楽しそうに見ているだけ。

こういうのは、受けるのが冒険者のマナーなのだろうか。


ここは1階、解体場。今は空いている時間なのか見ている職員さんにきいてみる。

「冒険者って勝負しようって言われたら受ける物なんですか?」


ギャーギャー騒いでいるが無視。すぐここで切りかかって来ない辺りずいぶんお行儀が良い。


「いいや?だが、自分の実力を示す為殺さない程度の殺し合いなんてざらだな。お前もあいつがここで暴れない内にさっさと地下(訓練場)に行ってくれ」


成る程、実力を示す為か。

まあ、自分より弱いし、殺さない様にだけ気を付けよう。


「良いよ。フレーゲルさん。やろう」


「!何で俺の名前知って。〈観察〉が通るのか?」


チンピラみたいなくせして〈長剣〉だけだと自分より強い。試金石か何かだろう。


「地下への階段、あっちか」


「……」



「あ。武器。これから買おうと思ってたんだ」

一応持ってるけど自分100年以上前の。大丈夫かな。


「はあ。そんなんでこの勝負受けたのかよ。訓練場に木剣が貸し出ししてある。壊したら弁償だがな。俺も木剣でやってやるよ。」


「木剣が有るのか。良かった」

実は〈体術〉、剣を持たない方が強いって言ったら面白そう。




訓練場に来たが、結構な人数が居る。


今入って来ているのは、見学者だな。

ちらっと聞こえただけでも、


「おいおい。本当に大物が来たな。あいつが試す何て」

「しっ。聞こえちまうって。まあ確かに、観察がまだ誰も通らないらしい」

「ああ、強さ不明だからとりあえず強いの当てとけってか。だが、あいつなったばかりとは言え黒だろ」

「それだけ、警戒して居るってわけだ。ギルドも。実は、名付きかもよ」

「あいつの方がヤバかったりしてな。ははは」


以上。

早々に試すって。1年様子を見る為の白とは言え、観察も出来ない相手を町に置くのにやっぱり試しもするか。


「いくぞ!」


「!」

いきなりだな。


結構やって無かったが、昔に魔物相手にした記憶は思い出した。が、麻痺薬使ったり、首ばかり狙ったりだったからな、あ!


「ぐ。首ばかり狙うなあ」


対人でそれは褒め言葉じゃない。そうだ、HPを削るか、部位欠損を狙うならもっと当てやすい場所は多い。首を切ってもまあ『出血』は他の場所よりしっかり付くが。


「ふっ!」


まともに打ち合えば、同じ耐久の木剣でも〈長剣〉の低い自分のが先に折れる。


ぎりぎり、避けて胴体を突く。……!


「……あっぶな!さっきので学習して来るか」


こっちの言葉だ。ぎりぎり避けたのが仇に成る所だった。あそこから引いて来るのはずるい。


思い出した。こいつ、黒だった。なら十分か。

「降参」


「……え?」


「〈長剣〉が足りないのは良く分かったって言ったんだ」

上回って居る身体能力と〈体術〉で勝ってもなあ。一応〈長剣〉だけで戦ったし。レベルで負けな以上負け。


「ええ!ここで?今良いとこだったじゃん」


「ふん!」


「……。じゃあ、俺の勝ちね。俺の所のファミリーに来いよ」


そんなんで良いのか。自分から入れて欲しいって言った訳でも無いし、初心者と無理やり勝負して入らされたって言えば抜けるとき楽そうだ。

それにこいつも丁寧だ。喧嘩は売るくせに解体場で暴れない。剣は持っているがわざわざ自分に合わせて木剣を使う。〈体術〉は持っているが、極力剣だけで勝負。


無茶苦茶な言い分が有れば、こいつよりレベルの高い〈体術〉で負かそうかとも思ったが。


「……初心者負かしてファミリーに引きずり込むとか。黒のフレーゲルさん、横暴」


「……そこまで分かって勝負受けたのか。てっきり名前だけ見えているのだと。人聞きの悪い。別にどうしてもって訳じゃあ、」


「良いよ。でも、とりあえず白の間」


「良いのかよ!白の間って新人教育だけさせようってか?」


「フレーゲルさんが誘ったんだ」


「……っち。しょうがねえ。ずっと家に居たいって思わせてやるよ」

一応。

この世界はすぐ治る事もあって、怪我させるのは罪にはならない。

唯一、殺すのだけが、罪。

刑は、犯罪奴隷。契約書で縛る奴。

余程、凶悪で無ければ機密保持の観点から重宝される。


違法な奴隷は見つかり次第、解放されるし奴隷時代の情報によって金銭が支払われる。なので、うっかり見つかって色々ばらされると困るので、使い捨てにされる。

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