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サザンの嵐・シリーズ  作者: トト
「サザンの嵐篇」~時の道標(みちしるべ)~第七部
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〜エピローグ〜

 エピローグは最終話の後日談ではありません。

 プロローグ(ノアールとソールの会話)の続きとなります。

「それよりソール。お前が誰かに“責任”を感じるのってどんな時だ?」

「はぁああ~? 何だ、そりゃあ~? お前さっきから質問に一貫性がないぞ」


 ――お前は“Reincarnation(輪廻転生)”を信じられるか?――


 というノアールからの質問に答えた後、また暫く押し黙って何か考え事をしていたノアールからの、全く脈絡のない唐突な質問にソールが戸惑っていると……


「いいから答えろ!」


 強い口調でノアールは答えを要求する。

 ソールは溜息をつきながら……


「責任ねぇ~。それはあれだろ? そいつに対して何か後ろめたい事がある時だろう? 自分の所為でこいつがこんな事になってしまった、みたいな?」

「じゃあ、自分が逢いたくてたまらなかった……ずっと感謝していた相手にそう言われたら、お前ならどうする?」

「はぁあ〜?」


(ちょ、ちょっと待て! こいつが逢いたくてたまらなかった相手って、まさか!?)


「ひょっとして、お前“初恋の君”に逢えたのか!?」

「い、いや……そういう訳じゃないんだ、が……」


 気まずそうに視線を逸らすノアールに


     挿絵(By みてみん)



(……で、そのやっと逢えた初恋の君に『責任を感じてる』って言われたって事か? 初恋の君はこいつの命を救った恩人の筈だよなあ~? どういう事だ?)


 そこまで考えて、ソールはある事実に思い当たった。


(……って、こいつずっとそれで悩んでたのか? 任務じゃなくて? いや、違うよな。悩んでたのはどう考えたって“SILVER・WOLF”の事だった筈だ。……ってぇ事は)


     挿絵(By みてみん)



 その時、ノアールの腕時計に内蔵されている通信機の呼び出し音(ブザー)が鳴った。

 それはノアールにとっては救いの神だった。


「済まない、ソール」


 そう言って足早に部屋を出て行こうとしたノアールを、ソールは呼び止めた。


「急いでるのは分かってる。……が、一つだけいいか?」

「何だ?」

「お前“SILVER・WOLF”の事をどう思ってる?」

「どうって? 俺の任務の“対象”だ」

「本当にそれだけ、か?」

「ああ。他に何があるって言うんだ?」


 怪訝そうな顔でソールを見つめるノアールに


「だったらいいが、ノアール“SILVER・WOLF”に深入りするなよ」

「ああ」


 何を当たり前の事を言っている?

 そう言わんばかりの顔をしながらノアールはソールの部屋を後にする。 

 その後ろ姿を見送りながらソールは自身の抱いた懸念を必死で振り払おうとしていた。


 そんな筈はない。

 そんな馬鹿な事がある筈はない!――と。


 だが……


「ただ一つ、これだけは言える。“SILVER・WOLF”に肩入れするな! 肩入れすれば傷つくのはノアール、お前自身だ! お前と“SILVER・WOLF”とでは住む世界が違い過ぎる」


 ――決して共には生きられないのだから!――




               ~時の道標(みちしるべ)~ 完

 次回は「ちょこっとブレイクタイム」です。

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