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第62話:地下に消えた影(1)

 自滅憑依体が現れたと連絡が入り、急いで現地に向かう。

 ハヤトがいないので、乗れる竜はアンヌさんのホムラだけ。


 乗り込むのはアンヌさん、リリス、ナナミにクレア、そして俺の五人。

 定員オーバーだけど、アンヌさん以外は皆体重が……、

「……(アンヌさんが俺を睨んでいる)」

 アンヌさんを含めて全員体重が軽いので、この人数が乗っても問題はない。


 目的地はガリドナ領の北西にある町。


 位置的には、

 ガリドナ領にいるレイラさんたちに対応してもらった方が速いのだけれど、

 俺たちの……いや、俺の到着まで浄化を待ってもらう約束になっている。

 とはいえ、浄化不能になる第二段階には移行させないってことが前提で。


 これが前回、ガリドナ領主や他の関係者と話し合って、

 自滅憑依体への今後の対応について決まった事――そのうちのひとつ。


 ホムラの背中、ナナミの後ろに乗って、

 下に広がる景色をぼんやりと見ながら、俺はこれまでの経緯を思い返していた。



 ◇ ◆ ◇



 転機となったのは、先日の斧男の浄化の時。


 自滅憑依体の黒い球体が地面に吸い込まれていくのを目にして、

 天啓のように閃いたのが「その先に何かがあるんじゃないか」という考え。


 その日、拠点に戻ってから、一階にある応接兼会議室に仲間全員で集合。

 マールにはお茶の用意だけで席を外してもらい、さっそく俺から話を始める。


「自滅憑依体が空中をフワフワ飛んでいったのなら、

 進む方向に意味があると考えたかもしれませんが……消えたのは地面の中。

 あの巨大ミミズ戦がなければ、今も気づいていなかったかもしれません。

 消えた先にある地面の下は、ブラックボックスじゃないってことに」


 これが、あの巨大ミミズとの戦いから得た三つ目。

 地中にも地中なりの世界が広がっている――という真理。


「ダンジョンが地中にあることは知っていたはずなのに、

 俺にとってダンジョンは特別なモノであり過ぎて、思考の外だったんです」


「ユウキ君には、そうなんだろうねぇ」


「はい。それで、黒い球が沈んでいく先にも世界があるのなら、

 そこに自滅憑依体の正体に近づくヒントがあるんじゃないか……って」


「とすると、今までの現場に出向いて、地面を掘って調べるって話なのかな」


「いえ……、俺が考えたのは、黒い球体の向かう先が、

 何処か特定の場所を示しているかもしれない……ってことです。

 で、早速、頭の中で試してみました。

 俺の頭の中には、スキル【空間把握レベル1】の能力で、

 これまで体験した三回の浄化、その全ての位置関係が正確にありますから」


「……その結果はどうだったんだ」


 ハヤトがそう言って、静かな視線を向ける。

 俺はそれに軽くうなずいて、多少ショッキングな答えを口にする。


「そのうちの二回――今日と前回が、

 およその位置関係で……ドラワテの町方面に向かっていた」


 ハヤト、リリス、アンヌさんの三人が驚きの表情を浮かべる。

 続けて、残る事実を指摘してきたのはアンヌさん。


「あとの一回って、ユウキ君にとっての最初の一回、

 あのドラワテの町で起こった、貴族のマルトフが憑りつかれた時だよね」


「そうです。だから結局、三回の状況全てが――

 あの町周辺の何処かを示しているんじゃないかって考えています」


「ふむ……とはいえ、二回の現場はドラワテの町から、かなりの距離がある。

 仮に、消えた方向に意味があるとしても、誤差も大きいんじゃないか」


「そう、ハヤトの言う通り……、

 浄化の場所から地面に沈んだ位置まで、歩幅にして数十歩くらい。

 それを頭の中で遥か先まで延長した結果だから、誤差はかなりのもの。

 偶然である可能性も大きいし、決めつけるのは早すぎる、と……俺も思う」


「黒い影も、ふらふらしながら消えていったって言ってたよね。

 ボクも、ユウキ君の言っている事、完全に否定はしないけど……、

 遠く離れた場所から線を伸ばして、

 そこから意味を見出すのは、ちょっとやり過ぎって感じじゃないかな」


「確かにそうです。でも、残る一回、ドラワテの町。

 リリスがマルトフさんを浄化した場所と、黒い影が消えていった方角、

 ……それが俺の中で決め手になりました」


 俺は一度言葉を切り、全員の顔を見渡す。

 ナナミもクレアも真剣な表情をしている。


「この一回……あの町の、南にある湖に向かっていたんです。

 だから正確に言うと、三回が示した場所は……あの湖だと思います。

 ハヤト……あの湖って何て名前だっけ」


「あの湖の名は、セイカ湖だ」


「そのセイカ湖は、この事件を解決する使命があるらしい俺が――

 世界を救うと神託に名指しされた俺が、この世界に最初に現れた場所。

 そこに向かって自滅憑依体の影が消えていった、それも三回も。

 偶然にしてはできすぎている。

 この世界に俺を呼んだ存在がいるのなら、その者の意図を疑わずにいられない」


 そこまでを言い切ると、ハヤトがゆっくりとうなずいた。


「そうだな……ああ、確かにそうだ。

 直接的な理由ではないが、あそこに何かあると考えるには充分だ。

 かなり回りくどい理由だが、少なくとも調査しないという選択肢はないな」


「それから、もう皆も気づいていると思うけど、怪しいのは地下だと思う。

 黒い影が地面に消えていったこともそうだし、

 さっきと同じ理屈で、俺の適性が地下に特化していることからも」


 俺の能力は、ダンジョンを自作するために与えられたものじゃなくて、

 地下にいる何かに対抗するための能力なのかもしれない。

 ……あまり歓迎したくない解釈だけど。


「わかったよ、ユウキ君の言いたいことは……。

 確かにいまは、そうやって仮説を立てて、ひとつずつ潰していくしかない。

 何もしないで待っているだけじゃジリ貧だし、その方針でやってみよう」


「あとは念のため、セイカ湖の水の中も調査した方がいいな。

 だがそれは、ガリドナかドラワテの町長にでもやってもらおうか」


 アンヌさんとハヤトは早くも賛成してくれた。

 そこにリリスも笑顔を見せる。


「ユウキ様のお考え、筋道が通っていると思います。

 これまで受け身だけの対応でしたから、そろそろ攻勢に出る時ですわ。

 世界を救う使命に向けて、行動を開始いたしましょう」


「やるデス!」「……うん」


 こうして俺たちの中で、セイカ湖周辺の調査が決定した。


 そして、その翌日――


 まずは俺とハヤトだけで、再び三ヶ所の現場に行き、

 俺の記憶を頼りに、浄化の位置と自滅憑依体が地に消えた位置を再確認。

 ドラワテの町の実地検証までを終えた後、

 帰りにセイカ湖の上空から、念のため周辺を目視調査。

 結果として新しい発見はなかったけれど、それは予想の範囲内。


 さらに翌日――

 ガリドナ領、領主の館に俺とハヤトは訪れていた。


「まだデータが少ない段階だが……」


 この場にいるのは領主のガリドナさんと、その配下の人が三人。

 それからレイラさんと、彼女とコンビを組んでいる神官の男性。

 もっぱら話をするのはハヤトとガリドナさん。


 俺の聖魔眼が持つ能力のうち、自滅憑依体を見る能力の説明から始め、

 セイカ湖が怪しいという見解を全員に説明している。


「ユウキが感じた自滅憑依体らしき影は、浄化により宿主から分離した後、

 しばらく空中を一定方向に向かって漂い、地面に消えていったらしい」


 これは今後、あの湖周辺を調査するための根回しと、協力要請のため。


「それが……遠く離れた、

 ドラワテの南にある湖の方角だったということですか」


「うむ……、根拠としては薄いかもしれない。

 偶然そのように動いたのでは、と問われても反論するすべはない。

 だが、自滅憑依体の正体について何の手がかりもない現状では、

 思い当たることを片っ端から検討し、確認すべきだと思う」


 リリスとアンヌさんには、報告も兼ねて教会側への説明をお願いしている。

 ナナミとクレアは留守番……というか、

 普段通り、猫耳村の子供たちの付き添いをしてもらっている。


「そう……ですね。自滅憑依体事件が発生して六年、

 当時は百日に一度ほどだった出現が、今では十日間隔になってしまいました。

 連絡用魔法石のおかげで、なんとか対応はできていますが……、

 それも対症療法でしかないわけですからね」


「このまま出現頻度が上がれば、いつか手が回らなくなる。

 その前になんとしてでも、根本的な解決法を見つけなければならない。

 たとえ、今回の推察が間違っていたとしても、

 何度だろうと試行錯誤を繰り返す必要がある。その最初の一回目のつもりだ」


「わかりました……。ハヤトの提案どおり動くことにしましょう」


「とりあえず、今日のこの話は初期段階での報告と考えてくれ。

 次に自滅憑依体が出現したときを、確証を得る機会にしたい。

 その時は、レイラのほうが現場に早く到着したとしても、

 オレたちが……ユウキが到着するまで浄化を待っていて欲しい」


 これは俺たちの話し合いで決めていた事。

 リリスたちも同じように教会側に話をしているはず。


 人を動かすには、まずは根回しをしてから……どこでも同じだ。

 それに俺も、もう一回くらい確認しておきたかったし。

 まぁ、次回、全く違う結果が出てしまえば、それで終わってしまうのだけれど。


「はい。その時はわたくしが責任を持って、

 ハヤト様とユウキ様が到着するまで、自滅憑依体の動きを抑えておきます」


「ありがとう、レイラ」


 ハヤトに礼を言われて興奮するレイラさん。

 顔を真っ赤にして、

 手に持つ何かを差し出しながら、テーブルの上に身を乗りだす。


「で、では……そのためにも連絡用魔法石をお互いに……。

 こ、ここに……特別にあつらえた指輪型のものがあります!

 ハヤト様! どうかこれを受け取ってくださいませ!」


「まだ、連絡用魔法石は足らない状況だ。それは別のところで使ってくれ」


 素っ気ないハヤトの返事に、

 レイラさんが「ガーン」と声にして、分かり易くショックを表現する。


「では、次の自滅憑依体出現を待ちますか。

 まぁ、このまま現れないでくれるのが一番良いのでしょうが」


 そんな望みの薄いガリドナさんの言葉を最後に、この日の会議は終わった。



 ◇ ◆ ◇



 と、こんな経緯があって――

 今日、俺にとって四回目になる、自滅憑依体の出現を迎えたのだ。


 アンヌさんのホムラで急行して、目的の町に到着した俺たち。

 走って現場に向かうと、そこには――

 予想通り、先に到着していたレイラさんと神官の二人。

 さらに、ガリドナ領に呼ばれていたハヤトも、すでにその場にいた。


 自滅憑依体の被害者を拘束しているのは、以前にも見たレイラさんの水魔法。

 大きな水球に身体を包まれて暴れているのは、まだ若い男性。

 そして、その胸の中でうごめく黒い球体。


 ハヤトはレイラさんの背後に立ち、両手で彼女の肩を後ろから支えている。

 到着した俺たちに気づいたようで、視線で挨拶をくれた。

 

 一方、レイラさんは、長時間にわたって大技を使い続け、

 疲労困憊しているはずなのに、キラキラと瞳を輝かせて満面の笑顔だった。

 なぜ、そんな愉悦の表情なのか……容易に想像できるけど、それは後回し。


「お待たせしました、自滅憑依体の影、確かに見えています。

 浄化のほうをお願いします!」


 俺の合図に応えて、

 すでに魔力を練り上げ待機していた神官が、浄化の魔方陣を展開。

 それに合わせて、レイラさんも拘束魔法を解除する。

 魔方陣がゆっくりと下降し、男性の身体を走査。

 俺は、被害者の身体から黒い球体が分離する様子に、神経を集中していた。


 そして浄化が完了。


 その黒い球体――自滅憑依体はフワフワと空中を漂いながら、

 レイラさんの右側を通り抜け、その先の地面にスーッと消えていった。


 その方向が何処を指しているのか、もう俺にはわかっていたけれど、

 念のため、消えた地点の目印にと、手にした無限ドリルを突き刺す。


「そこが……自滅憑依体が消えていった場所か?」

「そう……ここに沈んでいった」


 ハヤトに答えながら、次に自滅憑依体の浄化が行われた場所まで歩いていく。

 被害者の若者は治療のため、すでに現場から運び出されていた。

 俺は、そこで足を止めて振り返り、直立している無限ドリルに視線を向ける。


 仲間たちが固唾を呑んで見守る中、

 自分の居る場所から無限ドリルの刺してある位置、

 その延長を【空間把握レベル1】で頭に描かれている地図に落とし込む。


「やっぱり、ドラワテの町……いや、セイカ湖の方向に間違いない」


 疲労からか、地面に座り込んだレイラさんは、

 ハヤトに肩を支えられ、場違いにも、うっとりとした表情を浮かべている。

 とはいえ、あの水球で拘束する魔法は、

 魔力体力を激しく消耗するらしいので、ここは目をつぶっておこう。


 レイラさんが協力してくれたおかげで、

 あの湖には何かがある――と、確証を手にしたのだから。



 ◇ ◆ ◇



 ガリドナさんへの報告をレイラさんに託して、俺たちは拠点に戻ってきた。

 それから全員で会議室に集まる。


「セイカ湖周辺の地下を調査しても、何も見つけられないかもしれない。

 というか……いまだに、その可能性のほうが高い。

 それでも、確認しておかなければならない程度には理由があって、

 それができる能力を、俺が持っているから、やる……って、そんな感じ」


 俺が話し始めると、みんなが静かに耳を傾けてくれた。


「ただ、もし当たりだった場合――

 どのくらい危険な状況になるのか、今の段階だとまったく想像できない。

 求めるモノがどんなものか分からない。

 調査するとか、滅ぼすとか不可能なモノなのかもしれない。

 あの自滅憑依体の性質を考えれば、危険度の上限は限りなく高いと思う」


 今回の計画は全て俺が言いだしたこと。

 だから、やっぱり一度、みんなの意見を、気持ちを、確認しておきたかった。


「俺は一度だけみんなに確認したい。

 今話した状況だけど、それでもついてきてくれるかい」


「当たり前だ」


 ハヤトが、ちょっと俺の台詞に喰い気味に答えてくれた。

 続けて女性陣も順番に気持ちを告げる。


「もちろんですわ。ワタシはそのためにここにいるのです」

「ボクもまぁ、おんなじだよ。リリス様の護衛とか、そういうのを抜きにしてね」

「ナナミはユウキと一緒に戦うデス!」

「父様たちが行くのなら、アタシも行く」


 みんなの心強い返事に、ホッとしている部分と、

 危険に巻き込んでしまうという重責を感じて、俺は深い息を吐き出す。


 すると――

 いきなりハヤトが、リリスに向けて厳しい言葉を投げかけた。


「リリス様、先に行っておくが……、

 もし、ユウキを困らせるような行動をとるつもりでいるのなら、

 オレはそれを全力で阻止させてもらう」


 ハッとした顔をするリリス。

 続けて顔を伏せる仕草が、ハヤトの言葉を肯定していた。


 ――うーむ、やっぱりそうか……。


 親友の指摘に、俺も心当たりがひとつあった。

 ここ数日見せていた、リリスのあの思いつめた表情。

 そこからハヤトは、彼女が心に抱えている何かを見抜いたのだろう。

 俺も今の親友の言葉から、それが何だったのか、およそ理解できた。


 リリスが俺を困らせる行動ってことは、

 俺を害する、裏切る、役目から逃げる――なんてのは全部ありえない。

 だとすれば、残るのは、彼女の自己犠牲的な行動。

 それは……確かに困る。


「リリス……リリスが何を考えているのか知らないけれど、

 自分を傷つけるようなことだけは、やめて欲しいな」


 俺の言葉に、リリスが顔を伏せたまま肩をビクッとさせる。

 そこに諭すような口調のアンヌさん。


「リリス様……この二人、恋愛関係には、とことん鈍いけど、

 それ以外は驚くほど勘が良いから、いつまでも隠しておけないよ。

 ユウキ君とハヤトは、ぱっと見は正反対だけど、中身はそっくりなんだから。

 お互いに親友同士だ――なんて、恥ずかしくもなく言うだけあって」


 なんだか、途中から話がおかしな方向にいったぞ。


「……」無言のハヤト。


 ――ハヤト……何を照れているんだ。


 俺も照れるじゃないか。


「ほら、反応までそっくりだ」

「アンヌ、その話は、いま必要か……?」

「アンヌさん、いまはリリスの話をしているんですよね」


「はいはい、話を元に戻そうね。

 じゃあ、リリス様……ボクから説明しちゃっていいかな」


 そんな俺たちのやり取りに、リリスも肩の力が抜けたようで、

 顔を上げて、一度自然な笑みを浮かべる。


「いいえ、ワタシから話します」


 その時にはもう、表情から思い詰めた様子は消え、

 笑みを消したあとには、意志の強さだけが残っていた。


「すでにお話している通り、ワタシの受けた神託は、

 ユウキ様に全身全霊でお仕えするように、というものです」


「うん、前に聞いたね」


「それは、とりもなおさず、

 ユウキ様が偉業を成し遂げるには、ワタシの命を捧げる必要がある――と、

 そういう意味だと受け止めています」


「そこまでは……考えすぎじゃないか」


「いえ、神託が告げた言葉は、信じる信じないではなく、事実なのです。

 それがワタシにとっての全て、疑問の余地など有りません」


 真剣な表情のリリス。

 俺が掛ける言葉に迷っていると、彼女が話を変えてきた。


「先日、自滅憑依体の正体について、

 ユウキ様がその糸口をつかんだと教会に報告をしましたところ、

 とある聖法具を授かりました」


「俺とハヤトがガリドナ領に報告しに行った日……だね」

「そうです」


 リリスの淡々とした答えに、俺は続きを促すような言葉を返す。


「聖法具って……すごい魔法が使えるとか、そういうモノ?」


 彼女は、一度「はい」とうなずいたあと、

 胸元に手をやり、そこからシンプルなデザインのペンダントを取り出した。


「ここに嵌められている宝石が、聖法具『神界石』です。

 力を解放することで、神聖魔法と空間魔法を合成した、

 望まぬもの全てを拒む究極の防御壁――【神域結界】を周囲に展開します」


 ペンダントの中央に、親指の先ほどの宝石がひとつ。

 楕円形にカットされたダイヤモンドのような透明な石の中に、

 淡い青色をした球形の石が瞳のように収まり、幻想的な輝きを見せている。


「神域結界……」


 聞いたことのない魔法。

 ちらっとハヤトの顔を見ると、彼もまた知らないようだった。

 そしてリリスが、再び瞳に強い意志を込めて口を開く。


「ただし魔法を発動すると、その間、使用者の……」


 青い髪の少女の瞳は揺るがない。


「命を削ります」



 第62話、お読みいただき、ありがとうございます。


 次回――「地下に消えた影(2)」

 調査を開始するユウキたち。

 彼らを待っていたのは予想外の事態だった……です。


 更新は2月23日を予定しています。


※もうひとつの連載中の作品

「自作ダンジョンで最終ボスやってます!【邪神降臨編】」

現在、第七話まで掲載中です。良かったら読んでみて下さい。

http://ncode.syosetu.com/n1169du/


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◇  ◆  ◇

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