第二十九話 種植えと干し肉作り。
「これで最後だ。っと」
ローゼが持って来た小魚の煮干しを回収して家で乾燥させる。
なんかまた減ってる気がするんだけど数える気にはならないからいいや。
麻糸でネットを作って囲ったから大丈夫だと思いたいんだけど。そうじゃなきゃ俺の苦労が無駄になるし。
「しかし結構な量だな。場所が嵩張るぞ」
どうしたものか。重ねたいけどつぶれるし。
板に置いての両端に薪をおいて重ねればいいかな?
裏から薪を取って来て高さを作る。これでよし。こういう棚があってもいいかも。大工さん呼んでつくってもらうべきか?
いずれにしてもまた今度だ。今日は別の作業をしようと思う。
鍬を持って畑に向かう。耕してからだいぶ時間が経ってるからもう一度軽く掘り起こす。
混ざったら2つの畝を作って穴を開け、植えるものを取りに家に戻る。
「ちゃんと育つといいけど、育成方法なんてない知らないからなぁ」
先日取っておいた鷹の爪の種とアイテムボックスに入っているあるものを取り出して畑に向かう。
「これが量産できれば現代の食生活も夢じゃないかもな」
現代では欠かせないもの。そうニンニクだ。
食べないで我慢して取っといたんだこれで失敗したら許さないからな。ほっといても冷蔵庫で芽がでるし問題ないとは思うんだけど。
1列目にはニンニクを皮ごと、とんがった方を上にして穴に入れていく。軽く土を乗せて手で押さえる。
2列目には鷹の爪の種を2、3粒ずつ入れていく。同じように土をかぶせて川から水を汲んで畑に満遍なく水をかけてあげる。
「じょうろ欲しいな。今度作ってみよう」
流石にじょうろは家には無かったからリストに無かった。
作りたい物が結構あって、やっぱり色々と知ってると、ないと不便と感じるものなんだなぁとしみじみと思う。
早い所便利な生活の為に設備を整えていきたいね。
街に買い物に行ってモウスの塊肉を購入。お昼がわりにいつもの串焼きを買って帰る。
ここの店のお得意さんだな。来るたびに買っていってるよ。
今度ローゼとか来たら焼き鳥してもいいな。
炭とかって売ってるのかな? 次来た時にローゼに聞いてみよう。
森に戻って買ったお肉を塩で揉み込んで小さい板に乗せて布でくるくると簀巻きにして日陰の壁に立てかける。
これで汁が下に流れてくるからほっといて大丈夫かな。
3日後、簀巻きを外して今度は布をぐるぐる巻きにしてさらに寝かせる。
1週間畑に水をあげて釣りをして煮干しを齧ってニートみたいな生活をした。
やることはたくさんあるけど学校にも行かなくていいし働かなくてもいいんだから急がなくても時間たっぷりあってついついだらけちゃう。
1人もそろそろ飽きてきた。割と1人って寂しいもんだ。ローゼ次はいつ来るんだろう。
ネットさえあればネトゲにのめり込むんだろうけど無い物ねだりだ。
川に水を汲みに向かう。そろそろじょうろも作らないと……。いつもどおり水を撒こうと畑に行くと芽が出ていた。
「お! ついに芽が出たか!! これでうまくいけば量産していつでも食べられるようになるな」
芽が出たのは鷹の爪の方の畝でニンニクの方がまだ全然その様子がない。もしかして生えてこないのかな? もしダメなら掘り出して食べちゃおう。
水やりを済ませて川に戻る。今日は芽が出てテンションが上がってるから作業を進めよう。
川原の方に石を並べて楕円のような窪みを作り、川の方に木の棒を数本刺して煮干しの時に作ったネット付けて水の中に柵を作る。
わかりづらいかもしれないが、これでキャンプでスイカとか飲み物冷やすようなスペースを人工的に再現してみた。
「冷やすのはスイカでも飲み物でも無いけど、瓶とか密閉して沈めたら冷蔵庫がわりになるかな?」
使い終わったら試してみよう。





