第二十四話 乾物作り。
「今日から頑張るかー!」
今日はとりあえず畑を完成させて街に買い物に行きたい。
ルネさんに用意してもらった骨を火で炒めて水分を抜いて川から石を持ってきて粉々に砕く。それを耕した土の上に振りかけてスコップでよく混ぜる。
森から太い枝を4つ拾ってきて角にさして糸で柵を作る。
こんなもんかな、後は今度植えるだけだ。植えるものはもう決まってる。
畑を作り終わったから街に買い物に行こうかな。
串を食べながら店を回る。
今日の目当ては魚だ。小魚をたくさん買って煮干しを作ろうかなって。茹でて干すだけで多分できる。
だから探してるんだけど全然場所がわからない。迷子なんだけど?
「こんな時にローゼがいたらな」
「呼んだ?」
後ろから声が返る。
「なんでいんの?」
「さっきと言ってること違わない!? いつも通り街をぶらぶらしてたらユウタみたいな人がいたら尾行してた」
普通に声かけてよ。
「別に後なんてつけないで話しかけてくれればいいのに」
「ユウタが何するのかなっておもって」
「普通に買い物だよ。迷子だけど」
「なに買いにきたの?」
「魚かな」
「そこに売ってるじゃん」
あ、本当だ。なんだローゼ必要ないじゃんか。
「なんだちゃんと辿り着けてたのか」
「見つけられなかったら意味ないでしょ」
ごもっともです。
店を覗くとかなりの種類の魚が売られていた。
「いらっしゃい。何かお探しで?」
「小さい魚をたくさん欲しいんですけど」
「小さいやつねー。一番小さいのでこれだけど」
「あ、これで大丈夫です。いくらですか?」
何の種類か分からないけどちょうどいい小魚だ。
「10匹で銅貨2枚だよ。たくさん買ってくれるなら安くするよ」
「じゃあ100匹ください。それとこの大きい魚も1匹お願いします」
「え、100匹も買うの? ユウタそんなに魚好きなの?」
んなわけあるか。どんだけ大食いの魚喰らいだよ。
「100匹とこいつね。こいつは銅貨5枚だけど、おまけして銀貨1枚と銅貨7枚でいいよ。」
頭の中で直ぐに変換できない。えーと銅貨3枚負けてくれたのか?
結構安くしてくれたな。
先にお金を渡して魚を数えるのを待つ。
「帰ってこれで物作るんだよ」
「魚でなんかできるの?」
「出汁になるんだ。結構重要だよ。出汁あれば大抵何とかなるし」
昆布も何とかして手に入れたいんだが海に行って生えてるのをちぎってくるのが早いそうだ。
魚を受け取って八百屋を探す。
「なるほどね。じゃあ大きい方のお魚は?」
「お昼ご飯だよ」
「なに作るの?」
刺身で食べたいけど醤油もわさびがなぁ。
「南蛮漬けかな」
「何番漬け? 3番とか?」
その何番じゃない。なにを言ってるんだ。
「南蛮ね。独特な味する料理」
八百屋で長ネギとピーマンを買った。
名前違うかも知れないけど見た感じ長ネギだしピーマンだからそう呼ぶことにする。
「じゃあもう帰るからまたねローゼ」
「なに言ってるの? 私も行くよ」
なに言ってるのはこっちのセリフだよ。なに当たり前のように言ってんだ。
どうせご飯目当てだろうが手伝わせてやる。
「へぇここがユウタの家かー。不便そう」
夜とか結構不便だよ。
うろちょろするローゼを放っておいて鍋にお湯を沸かして買ってきた小魚を茹でる。
外で石の上で焼肉用の網を並べて茹でた小魚を並べる。
「ローゼ暇なら手伝ってよ」
「なにすればいいの?」
ローゼにうちわを渡して指示する。
「これが乾くまでずっと扇ぎ続けてて」
「はいはーい。てゆうかこれとこれなに? 見たこと無いんだけど。」
「俺の世界のアイテムだよ。気にしないでいいよ」
「ほーい!」
楽しそうに扇ぎ始める。乾くまでやるとかなり時間がかかりそうだけど、ご飯を作り終わるまでは頑張ってもらおう。
扇風機はあるんだけどね、電気がないから使えない。
魚を三枚におろして頭と骨をぶつ切りにして水のはいった鍋に投入して塩と長ネギの先端と一緒に火にかける。
本当に醤油欲しくなるな。
アイテムボックスの食材欄からチューブのおろし生姜と醤油を取り出して少し加える。
少ないから慎重に使って行かないと。
長ネギとピーマンを千切りにして鷹の爪を取り出す。
先端を落として種を取り輪切りにする。種は捨てずに水に浸けておく。
フライパンに油を引いて野菜を軽く炒めて水、砂糖、鷹の爪、先ほどのスープを加えて一煮立ち。
すると、外からローゼがやってくる。
「ねぇーこれいつまでやればいいの?もう腕つかれたんたけどー」
弱音吐くの早いな。
ローゼと一緒に戻って状態を魚の状態を確認。
「じゃあ一回それやめていいよ」
「やっと終わったー」
解放されて両手を上にあげて伸びるローゼ。
「なに言ってるの終わってないよ。これ全部裏表ひっくり返しておいて」
「100匹全部!? めんどくさーい」
そんなに辛い作業じゃないと思うけど、お嬢様には大変なのようで。
「それ完成したら美味しいものたくさん食べられるようになるよ」
「美味しいもののためなら頑張りまーす」
そう言って1匹1匹丁寧に裏返し始める。
なんだかんだで楽しそうに笑ってるじゃん。
あ、この子は目が無い〜。とかこの子はごつごつしてるね。とか独り言を言いながらやってるけど。触れないであげよう。





