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42話 俺の気持ち

昨日投稿する予定で書き終われなかった話です。

「おにぃ!色々説明して!」


 宿に戻ってきてこれからどうしようかと思っていると、静奈が俺に詰め寄ってきて、そう言った。


 眼の色が変わったことについて後で色々聞くって言ってたもんなぁ……

 かと言ってどういう風に説明したらいいんだろうか。

 【神眼】のせいで眼の色が変わったと言って信じてもらえるだろうか。

 それにその事を説明するにはアルスを、悪魔の一柱の封印を解いたことも言わなければいけなくなるかもしれない。

 仮に眼の色が【神眼】の影響で変わったと信じてもらえたとしても、悪魔の封印を解いたことについてどう思われるか。


「あー……そうだな……じゃあ説明するか。」


 俺は宿のベッドにレイスを寝かせ、渋々そう答えた。


 正直怖いが、二人なら大丈夫なんじゃないかという気持ちもある。

 帝国での事でヤバかった時も二人の言葉で助けられた。

 まず俺が二人を信じないといけないのかもな……


「二人も異能って持ってるよな。俺は鑑定でみんなのステータスを確認したからわかってるんだけど……美咲は【努力結晶】、静奈は【聖女】。その他に全員共通で【思想世界】がある。俺も【思想世界】の他に異能があって、それが【神眼】って言うんだ。いくつか能力があるっぽいんだが、今使えるのは、相手のステータスを自分のものにする能力。俺はこれがなかったら死んでいたと言っても過言じゃない」


「へぇ〜。クラスメイトの中には【思想世界】しか持っていない人もいたから晴斗くんはどうなのかなって思ってたけど、そんな強い異能を持ってたんだね」


「それで、この【神眼】の能力を解放する方法が八大迷宮を攻略することだったんだ。そして俺はひとつの迷宮を攻略した。」


 美咲は返事をしたが、静奈は静かに俺の話を聞いていた。


「その迷宮の最下層にはある物が二つあった。一つめは空中浮遊している水晶。二つめは玉座。俺の眼がこの色になったのは二つめが原因だと思う。」


 そこで俺は一呼吸置いて、続きを話し始める。


「その玉座の名前は【王の玉座】と言って、俺はそれに座らないといけなくなった。そして座ると、こんな眼になっていたと言うわけだ。」


 最後の方は端折ったが、眼の方はこれでいいだろう。


「なんか最後の方適当じゃなかった……?」


 ずっと黙って聞いていた静奈がようやく口を開いたかと思えば、ジト目でそんなことを言ってくる。


「……いや?そんな事ないだろ?うん。」


「その間が気になるけど、まぁいいや。大体の事情は分かったから。」


「そうか、ならよかった。」


 何とか誤魔化せたか。

 アルスのことはいつ言ったらいいだろうか……


「あっ……」


 そう言えば忘れてたけど、たしか俺って進化したんじゃなかったか?

 激痛の走る中そんなようなアナウンスを聞いた気がするんだが……


「晴斗くん。今の『あっ……』って何?」


 俺の声はどうやら美咲に聞かれていたようで、早速突っ込まれた。


「いやぁ……ちょっとね?」


 進化って一体どのレベルで進化したのかまだ俺自身がステータスを確認してないから分からねぇ……

 最悪まだ人なら問題ないんだが、【悪魔の王】とかいう不穏なアナウンスも覚えてんだよなぁ……

 人ですらない場合はどうしたらいいんだろうな。

 ……いや!まだ諦める時間じゃない。

 何とかこれも誤魔化せれb——


「お 兄 ち ゃ ん?」


 あっ……

 これ無理なやつだ……


「『ちょっとね?』じゃあ何も分からないんだけど?説明して」


「えっと……」


 俺は一縷の望みをもって美咲の方を見るが


「はーるとくーん?言っちゃった方が楽なんじゃない?」


 と、笑顔で言われてしまった。


 ……ここには俺の味方はいないのか。

 いや!まだだ!まだ舞えるっ!

 俺にはまだ——


《リュース!助けてくれ!!》


 相棒のリュースが居るからな!

 さぁリュースよ!何とかこの状況を乗り切る助けを……


《……zzZ》


 リュース!!!

 嘘だろお前!

 なんでこのタイミングで寝てんだよ!


「お兄ちゃん?」


「晴斗くん?」


 あぁ……

 二人とも笑顔が怖いんだよ……


「は……い。言います……」


 負けた……

 言います。言いますよ!言えばいいんでしょ!?


「ちょっと俺、進化しちゃった」


 てへぺろって感じで言ってみたけど、二人とも返事がない。

 見ると、二人とも目を見開いて固まっていた。


 俺は今のうちにステータスを確認しておくことにする。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 name「ハルト ニイザキ」

 Lv 104

 種族【半人悪魔(ハーフ・デーモン)】【悪魔の王】


 能力値

 体力 :A

 魔力 :A

 攻撃力:A

 防御力:B+

 幸運 :C


 流派

【天明流】


 異能

【神眼】【思想世界】【神重圧】


 スキル

【剣豪】【学問】【能力板操作(ステータス)】【全属性魔法】【強奪】【変食】【分解】【絶倫】【眷属化】【配下指揮】【格闘術(全)】


 武器限定能力

【神代】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ……どうなってんの?

 まず種族。

 悪魔の王は言われてたからまぁいいけど、

 まさか本当にに人じゃ無くなってるし……

 半分は人間だからいい?

 いいわけねぇだろぶっ飛ばすぞ。


 そんでもってレベルよ。

 100でMAXって出てたじゃん。

 なんでさらに上がってんの?

 ていうかどこまで上がるつもりなの?


 能力値、オメーは誰だ。

 前まで普通に数値で出てたはずなのに……

 簡略化されすぎじゃないか?

 スキルも減ったり変化したりとか色々あるし……


 ツッコミ切れねぇ……

 本当に人間じゃなくなっちまったけど、これを静奈達に見せるの?

 大丈夫?化け物扱いされたりとかしない?

 信じないとって決めたけど、ここまで来るとちょっとねぇ……


「お、おにぃ!?進化したってどういうこと!?」


 そして今頃になって帰ってきた静奈たち。


「えっと……ステータス、見る?」


「「見る!!」」


「じゃあ……はい。」


 俺が聞くと、二人とも勢いよく返事をしてきた。


 俺はどんな反応をされるのか、ドキドキしながらも、ステータスを開示する。


「「……」」


 二人は俺のステータスを見て、またしても固まってしまった。


「あのー……」


 俺が声をかけると、静奈はすぐにステータスから目を離し、俺の目を見てから——


「どういうこと!?」


 と、叫んだのだった。



△▽△▽△▽△



 あの後、アルスのことも含めて、二人には包み隠さず全てを話した。

 二人とも驚いた様だったけど、それまでで、特に何かを言ってくることはなかった。

 いや、静奈が「悪魔と人間で子供って作れるの?」と聞いてきたが、正直どうでもいいような意見だったので、「知らん」とだけ答えておいた。


「まぁ、半分は人なんだから子供も作れそうだよね」


 静奈だけかと思ったら美咲もだった。


 なんなの君ら。なんでそんなに子供できるか知りたいの?

 俺の子孫をこの世界に残すためとか?

 ただでさえモテねぇのに子供も作れなくなったとなると哀れすぎるから?

 ……うるせぇよ!


「あー、子供云々は今はどうでもいいとして、まぁ、こんなことになったわな。」


「でも見た感じあんまり変わってないよね」


「うん」


 そうなんだよな。

 眼の色が〜、って言う話があったからどうなってんだろうと思って自分でも確認しようと部屋についてた鏡を見てみたんだが、【神眼】の影響で眼の色が金色になってしまったこと以外、以前までの俺と違いが見つからねぇんだよな。


「特に違いがねぇならそれで良いだろ。」


「私はどんなおにぃでも受け入れるつもりだけどね!」


「——ッ!」


 こいつは……どうして俺が悩んでることをそんなに簡単に言ってくるんだろうか……

 最悪、こいつらとも別れないといけないかとも考えたのにな。



「晴斗くん」


 すると、どうやら俺が顔を歪めてしまったのに気づいたのか、美咲が俺の顔を両手で挟んで目を見つめてくる。


みひゃひ(みさき)なんだひょ(なんだよ)……」


 顔を挟まれているので喋りにくい。


「私、晴斗くんのこと好きだよ」


「へ?」


 なんて?

 なんか幻聴が聞こえたかもしれねぇ。

 すると、美咲は俺が理解していないのに気がついたのか、さらに言葉を重ねてくる。


「何回でも言うよ。私は晴斗くんが好き。」


 ……いや、まぁ……地球にいた頃からそうなんじゃねぇかなぁ?とは思ってはいたけど。

 もしかしたら違うかも知れないってチキってただけですすいません。


「え、えっと……」


 これは俺、どうしたらいいんだ?

 静奈は美咲の告白からずっと下向いてぷるぷる震えてるだけだし……

 ていうか静奈のその反応なんだよ。

 震えてぇのはこっちだっつの。

 何コレどういう状況?

 なんで俺はいきなり美咲に告られてんの?



 この状況を作り出した張本人である美咲は俺の顔から手を離し、淡々と続きを話し始める。


「……だから晴斗くんが人間じゃなくなっちゃってもその気持ちは変わんないよ。私は晴斗くんのその優しい心が好きになったんだから。もちろん他にも好きなところはいっぱいあるんだけどね」


 ……。


「あぁ、ありがとう……」


 美咲も俺のことを元気づけようとしてくれたんだろうか。

 急な告白で驚いたけど、今の言葉で納得がいった。

 美咲は、薄々俺が離れていくのかもしれないと感じ取っていたのかもな。

 だからそんな必要はないと、どんな俺でも変わらずに接してくれると……そう言ってくれた。

 告白も本当の事なんだろう。

 こんな俺を想ってくれている美咲に、俺は一体何を返せるだろうか。

 俺も美咲のことは嫌いじゃない。むしろ好きな方だが……


「……私の告白に対して、返事はないの?」


 やっぱ返事は必要だよなぁ……

 俺の気持ちはもう決まってる。

 好きか嫌いかで聞かれれば間違いなく好きだ。

 だが、現状俺の体は人間じゃなくなっている訳だし、例えこのまま地球に変える方法が見つかったとして、俺はこのまま帰れるんだろうか……

 むしろ帰ってもいいのだろうか?

 俺は、美咲を幸せに出来るだろうか……?


「……正直不安だ。美咲は俺なんかでも良いと言ってくれるが俺自身、美咲を幸せにできる自信が無い。俺も美咲のことは好きだ。だからこそ美咲には絶対に幸せになってもらいたい……。」


 俺が不安に思っていることを言うと、美咲ははぁ……とため息を着いた後に


「晴斗くんは、なんでそんな簡単なことも分からないのかなぁ?……私は晴斗くんと一緒に居られるだけで幸せなんだよ?だから晴斗くん。自信が無いなんて言わないでよ。私は今も晴斗くんのおかげで幸せなんだから。」


 と、言ってきた。


 ほんと、美咲には頭が上がらねぇな……

 不安な気持ちも吹っ飛ばして、そんなことを言ってくれる。

 そんなこと言われたら俺の返事なんて決まったような物じゃねぇか。


「俺なんかで良かったら……これからも一緒にいてくれ。」


 ……彼女になってくださいの一言でも言うべきだったか?

 いや、これでいいはず(断言)

 べ、別に俺がチキンだとか、ヘタレだとか……そ、そんな事ねぇし!!


「そこは彼女になってくれの一言でも欲しかったなぁ……」


「グッ……」


 やっぱチキったわ。

 美咲からもダメ出しが入った。


「……ッ!俺の!彼女になってください!」


 俺はもう半ばヤケクソ気味にそう言った。

 すると、美咲は顔を赤くしながらも、いい笑顔で……


「……はい!私を晴斗くんの彼女にしてください!」


 と、返事をしてくれた。

今まで〔ハーレム〕タグを付けているくせして主人公が誰とも好きあっていないという状況が続きました。

なんなら40話過ぎるまで彼女なしという、完全にタグ詐欺してね?って感じだったんですが、ようやく!ようやく彼女が出来ました。

まぁ、まだ1人目なんでハーレムとは言い難いんですが……

いっその事ハーレムタグをなくしてしまう方がいいのでしょうか?


それでも、これから書けるかどうかはさて置きどんどんイチャつかせていく予定なのでよろしくお願いします。


面白いと思って頂ければ評価やブックマーク、感想の方よろしくお願いします。

誤字などありましたら教えていただけると幸いです。

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