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『時代遅れスキル『ゴーレム制作』専門の男爵家四男が、転生者の知識でそこそこ頑張るはずが、なぜか王弟に目をつけられてしまう話』  作者: 葉月奈津・男
第一部、使用人が『王国の影』でした

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第36話 『上に上がる』

2/2

 


 あとは繰り返すだけだ。

 10体作ってレベル2を5体に。

 5体をレベル3が2体と、レベル2を1体。

 この、レベル3の2体を『集約』。

 レベル4に僅かに足りなかった経験値を、残っているレベル2と『集約』。

 レベル4を一体作り出す。


 続いて、9体のレベル1を制作。

 4体をレベル2に『集約』。

 レベル2を2体のレベル3に。

 レベル3にレベル1を『集約』して経験値を上げる。


 8体のレベル1を制作。

 4体のレベル2。

 2体のレベル3となる。

 このレベル3を『集約』するとレベル5になった。


 レベル5が1、レベル4が1、レベル3が1になる。


 7体のレベル1。

 レベル2を3体。レベル1が1。

 このレベル1で、さっきのレベル3をレベル4に。

 3体のレベル2は、レベル4とする。


 レベル4が2体になるので、『集約』。

 レベル7になった。


 レベル7、1。レベル5、1。レベル3、1。


 7体のレベル1。

 レベル2を3体。レベル1が1。

 このレベル1で、さっきのレベル3をレベル4に。

 3体のレベル2も、レベル4とする。

 レベル4が2体になるので『集約』してレベル7に。


 レベル7、2。レベル5、1。レベル4、2。レベル3、1。

 レベル7が2体になるので『集約』する。


「レベル10が完成!」

『オレ』さんより先に、レベル10の『ゴーレム』作っちゃった!

 メッチャ、うれしい!


「って・・・あれ?」

 なんだろ?



『ドライグラスゴーレム【↑】』



 名前のところに、なんかマークがある。

 確か・・・『ヤジルシ』って言うんだっけ?

『オレ』さんが、初めてゴーレムのレベルアップを見たとき、そんなこと言ってた気がする。

 上とか下とか。

 これは三角が上を向いているから、『上に上がる』『上を見ろ』って意味になるのかな?

 名前は一番上にあるから、『上を見ろ』ではないよね?

 ということは、『上に上がる』。


 名前が?

 おかしくない?


 不思議だけど、放っても置けないから『ヤジルシ』を触ってみた。

 横にもう一つ画面が出て・・・『パスチャーゴーレムLv1』。


 パスチャーってなんだろ?

 えっと、とりあえず。

 これってつまり、別の種類になるってことでいいのかな?


 それなら・・・やってみるしかないよね!



【『パスチャーゴーレム』を制作しました。】



「おお」

 ちょっと感動。

 さっきまで草の山だったのが、ちゃんと形になってる。

 形・・・なんだろ?

 えっと。丸々としたものの下に6本の短い脚。


「って、『ピッカウ』じゃんか!」

 この辺りで『肉』と言えば『コレ』っていう食肉用の家畜だ。


「あっ。そうか、『パスチャー』って『牧草』って意味だね。きっと」

 で、家畜用のエサだから、その家畜の姿になってる?

 変なの!


 だけど、全長200マルク、体高80マルク、横幅80マルク。

 けっこうな大きさ。

 形も、今度はしっかりしてる。

 崩れやしないかと心配になるようなさっきまでの姿と違う。

 身体も足も、薄く敷き詰めた草を丸めたロール状になってていい感じだ。


「おお、暖かい!」

 手を当たててみると、それだけでポカポカが伝わってくる。

 これが床に伏せてくれていれば、座るのも寝るのもきっと快適だ!

「よーっし! どんどん作ろう!」




 張り切って作った。

『パスチャーゴーレム』が10体になってる。

「片付いたわね」

 呆れたような声は『』だ。

 ずっと付き合ってくれた。

 暇なのかな?

 ともかく、隠れ里の外側に積み上がっていた枯草はきれいに片付いた。

 すぐにまた、増えるんだろうけど。


 10体を連れて家に帰る。

 作業が終わったからか、『』は帰った。


 家では屋根ができあがっていた。

 床には相変わらず、踏み固められて乾いた土に布が敷いてある。


「床の布とって」

 迎えてくれたアンナに頼んだ。


「とりましたけど?」

 布を回収し終えたアンナが、首を傾げている。


「ありがとう」

 お礼を言って、『パスチャーゴーレム』を床に並べる。

 隙間なく・・・とはいかないけど。

 床のほとんどを覆ってくれている。

 うまくいった!


「君と、君は立ったままね」

 二体には床に伏せさせず立っていてもらう。


 床に牧草ロールが敷き詰められ、中央に向かい合わせでソファがある感じになった。

 背もたれはないけど、座りやすさが格段に上がったと思う。

 ソファの座面がクアルトには高すぎるけど、悪くない。


「うん。いいね!」

 アンナがソファになっているゴーレムに布をかぶせてくれたので早速座ってみた。

 固すぎない適度な弾力が気持ちいい。


「あ。本当に。いいですね」

「楽に座れます」

 アンナとアーネストにも好評だ。

「寝るときには、この二体にも伏せさせるから」

 そうすればフラットな床になる。

 昨夜よりは快適に眠れるはず!


 楽しみだ!


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