【01】 爽香は、トレーニングづけ
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【あらまし】(新人ボートレーサー練習エピソード。コメディです、官能小説ではありません。男女3人でラブホテルへ行くちょっとエッチなストーリー)
丹沢「私はあなたに期待してるんです。あなたに夢をかけています」
丹沢の言葉に、ボートレーサーの爽香は一生懸命練習することを決意する。
爽香はターンの時、他艇の水しぶきを浴びてもひるまないように、丹沢と由利にバケツの水を思いっ切り顔にぶつけてもらうのだった。
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【主な登場人物】
速水爽香 20歳女 女子ボートレーサー
丹沢純也 30歳男 住民課職員、純粋な性格
由利源吾 30歳男 税務課職員、丹沢の親友
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【前書き】
●この小説には多くの数字が出てきます。そこで読者の皆様が読み易いように横書きとなっております
●多人数での会話も多いことから、誰が話しているのか、すぐにわかるよう会話の頭に台本形式で、氏または名を付けて表現しました
●この物語はフィクションです。実在の個人・団体、実際のレースとは一切関係ありません。ボートレーサーと市役所職員をモデルに、フィクションとして制作されたものです
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爽香の心臓を突き刺すような言葉が、耳の奥でずっと鳴り響いていた。
『私はあなたに期待してるんです。あなたに夢をかけています。私の買った舟券は、あなたに勝って欲しいという夢なんです』
丹沢が爽香に言った言葉だった。
爽香(勝たなきゃ……絶対に、勝たなきゃ生きていけない……!)
荒川の土手を疾走しながら、速水爽香は荒い息を吐き出す。足が重い。肺が焼けそうだ。だが足を止めれば、足元から漆黒の絶望が這い上がってくる。
爽香(レーサーになるのも母親に反対された……。デビューして一ヶ月以上、賞金はゼロ。家賃は滞納。おばあちゃんの大事な絵まで売って……レース場の職員には引退まで勧められて……!)
倒れ込むように土手の芝生へ伏せ、間髪入れずに腹筋運動に入る。一回、二回、十回。
爽香(生活費もない! 居場所もない! 頼れる人も、相談できる相手だっていない!
あたし、このままじゃ本当に死んじゃう……!)
続いて体幹トレーニング。膝と爪先で体を支え、全身を激しい震えが襲う。汗がボタボタと芝生を濡らした。
爽香(なんとしても勝つ。賞金を稼ぐ。そのために……負けない技術を身につけるんだ!)
考えることで苦しみを紛らわせ、爽香は脳内で幾度も自分のレース映像を再生した。
爽香(あたしの弱点は明快だ。第1ターンマーク。あそこへトップで突っ込めない。どうしても恐怖心が勝って大回りするか、先輩たちに気後れしてターンが一歩遅れる。……でも、なんであんなにスピードを落としちゃうんだろう?
恐怖? 遠慮? 転覆への恐れ? どうすれば……どうすればあの『恐怖の壁』をぶち破れるのよ!?)




