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どういうワケか、冴えない俺はお嬢様と付き合う事になりました。  作者: 月見里 月奏
第一章 どういうワケか、たくさんの出逢い
6/110

Episode6 その後の2人

短め……話の区切り的にそうなりました。

新キャラが少し明らかになります。

最後まで読んでいただけたら光栄です。

 今にも雨が降りそうな少し暗い空の下で、一人ぽつんと細い路地を歩く女の子がいた。

 誰もが目を見張るほどの煌びやかな金髪のツインテールは、歩く度に少し揺れては輝いているようだった。


「はぁ……」


 深いため息を漏らす。

 同時に頭にぽた、と水滴が落ちてきた気がした。

 少女が空を見上げると、大粒の雨が少女の顔を濡らす。まるで涙のように雨が頬を伝う。

 可憐な少女が雨の中、空を見上げているこの光景はまるで一つの芸術作品のようにも見えた。

 少女が急がなきゃ、と走ろうとした時、後ろから傘が頭上を覆った。


「お嬢様、風邪をひいてしまいますよ」


 傘を持った女の子—見た目だけであり中身は男なのだが—が優しく声をかけた。


「ありがと。車は?」

「少し先に」


 そう、と少女は言った。

 細い路地を抜け、用意されていたであろう車に乗る。扉が閉まると同時にやけに高級感が溢れる車は走り出した。


「寒くないですか?」

「大丈夫、そこまで濡れてないから」


 なら良かった、と隣にいるセーラー服姿の執事は言いながらタオルを差し出す。

 見た目だけなら女の子にしか見えない。女の子に生まれていれば今ごろモテにモテていたに違いない。今も一部の男に「性別なんていう現実は関係無い」とかいう感じで交際を求められているらしかったりするが。


 そのまま車は町を抜け、森、空き家、山の前を過ぎていく。すると、道が開け、広いところへ出る。

 その先には、大きな屋敷がどん、と大きく構えていた。


「もうすぐですね」

「ええ」


 金髪の美少女が住まう豪邸はもうすぐそこにあった。



  ◆


 りん。りん。鈴の音だ。

 ……声が聞こえる。


「大丈夫ですか?」


 指で顔をつつかれている、多分。

 背中とか腰とか、とにかく全身が痛い。

 交通事故にでもあったのだろうか、というくらいだ。よくよく考えてみれば交通事故より事故な気がする。


「いたたた……」

「あ、起きましたか」


 どうやら俺は布団に横たわっているみたいだ。良かった……生きてた。

 ただ、目は瞑っているので状況は分からない。

 布団の温もりと身を案じる声と全身を弄ぶかのような痛み。

 まぶたを開けようとしたが眩しくて開けられない。寝てるとあるよね、こういうの。


「無理はしなくていいので」


 とか思っていると、少し明るさに慣れてきて、まぶたを開けるとそこには。


「大丈夫ですか?」


 そう、あの突っ込んできたフライングマン(仮称)だ。男かと思っていたが、どうやら違うらしい。

 華奢な体つきをしていて、良い香りがした。

 辺りを見ると木造でなんだか少し古くさいけど、どこか落ち着く感じがする部屋だった。

 窓から外が見えるがだいぶ暗くなってていまいち見えない。

 そんな部屋で俺は布団にいて、傍らには女の子がいて……なんでこうなった。


「止まれなくなっちゃって……。でも、あなたのおかげで怪我はありませんでした」


 おかげで俺はひどい目に遭った訳ですが。


「えっと……私は……その……」


 その女の子は急に黙りこんだ。

 俺はとりあえず彼女を見てみた。銀髪?でおかっぱみたいな感じ。白い鳥のような羽がついているのがやけに目立つ。


「やっぱり……変ですよね」


 俺の視線に気づいたのか、女の子は口を開いた。


「あ……そういえば、名前……申し遅れました。小鳥遊青葉たかなし あおばと申します」

「えっと、小波洵って言います」


 布団で上半身を起こしただけの俺はよろしく、と軽く頭を下げた。

 頭を上げてみると、小鳥遊さんは何かを覚悟したような目で俺を見ていた。

 そして一度固く口を結んで……それから口を開いた。


「あの……私は――」

というわけで、カオスになってきました。

何故かファンタジー要素を取り込んでしまうという。

そういうスタイルなんだと諦めます。

ちなみに青葉ちゃんはメインキャラの予定です。

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