第二十四話「24砕、覚醒です。」
右眼が完全に失明した。
眼からの出血でフラフラする。
それでも、うちは”目的”の為にこの戦いに勝ちたいんだ。
「再・神降ろし サイクロプス!」
精度をあげた状態で再度神降ろしを試みる。
これがうちにできる命がけの精一杯だ。
―――――――――気に入ったぞ。
――――――――――――その覚悟。
――――――――――――――我が力を与えるにふさわしい。
うちの中に誰ともつかない声が響きわたる。
―――――――――じゃあまず、砕かれた剣の数を教えてくれるかな?
「24砕です」
―――――――――あ、24本。最強剣を追加しとくね。
―――――――――――じゃあ、解放してくれるかな?
「"" 覚醒です。""」
その刹那。
完全に失明したはずの右眼から真っ黒な瘴気が溢れ始めた。
ヤ・ジウはその違和感に、堪らず両手で右眼を押さえ込む。
そして周りの瓦礫等を巻き込み吹き荒れる"砂嵐"
黒の瘴気は右眼に収束していき、最後には眼球を形成した。
「え……いや、そんな」
キム・ラーは異様な光景に動揺を隠せないでいた。
ヤ・ジウの魔力量が太陽神を神降ろししている自分と
互角以上まで膨れ上がっていたのだ。
もはや、ヤ家の歴史を辿ってもこんなことはなかっただろう。
キム・ラーは全力でヤ・ジウを止めることを決意し、
ヤ・ジウと正対し構えた。
その瞬間。
「邪眼・"夜"」
ヤ・ジウが右眼から両手をはずした瞬間に、
質量を持った"闇"が周囲を破壊し始めたのである。
そしてその破壊は徐々にキム・ラーの周辺へ集中するようになっていた。
「くっ……”創造です”」
キム・ラーも質量を持った光を操りながら闇を相殺していく。
紙一重ではあったが、キム・ラーは一撃も受けることなく全てを相殺した。
「やりますねぇ!!(賞賛)」
「あ、ありがとうございます」
ヤ・ジウはキム・ラーに賞賛を送った後、
再び右眼を押さえ、呪文のような言葉の詠唱を始めた。
『―――ダルヴィッシュ』
『――――CAPTURED』
『――――――戊辰戦争』
『―――EMURATED』
『―――――EMURATED』
『―――――――EMURATED』
詠唱を終えた彼女の右眼は深い闇を溢れさせ、
その左手には一振りの、鍔の無い漆黒の刀剣が握られていた。
「邪剣・"夜"」
彼女が銘を告げたあと漆黒の刀身を一振りした。
瞬間、キム・ラーの頬に一筋の傷が走る。
キム・ラーは頬の血を指ですくいつつ、
この瞬間、疑問に思ったことを口にした。
「今、ボクのこと不意打ちで倒せたでしょう?」
「ウン、多分闇の刃でダメージは与えれただろうね」
「何故そうしなかったのですか?」
「やっぱり最後は、王道を往く……最強技での決着ですかね」
ヤ・ジウはキム・ラーに剣の切っ先を向けそう告げた。
対するキム・ラーは憤りを隠さず叫んだ。
「オイ!ナメてんじゃねーぞ!」
「昔から優秀だったくせに……舐められたことあんのかよ。誰かによお」
2人が必殺の一撃を放つ体勢に構えた。
次の一合が決着になるだろう。
互いの魔力が膨れ上がり共鳴するとき、
そして天は鳴き、大地は震えるだろうね。
24話でこのセリフが使えてウレシイ…ウレシイ。




