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装備を新しくするようです

冒険者ギルドを出た僕は、鍛冶屋に向かった。


アレクさんがいうには、Fランクの依頼で向かう場所には、他のランクのモンスターもいて、依頼対象じゃない、高ランクのモンスターが襲ってくることもあるらしい。


武器を見せてみろ、と言われたので銅のショートソードを見せたところ

「今までこんな武器で狩ってたのか?切断面から最低でも鉄装備を使っているのかと思っていた。」

と、言われた。

銅の剣ではどう頑張っても、倒せないらしい。


僕には魔法があるから最悪武器無しでも大丈夫、とも思ったが、もしもの時のために持っていた方がいい。

今まではそんな気配もなかったけど、もしかしたら魔力が切れるかもしれないしね。


今回の報酬もあわせると、お金は結構ある。

銅のショートソードの値段から考えたら鉄の剣くらいなら多分買えるだろう。




「すいません〜」

僕が来たのは前回と同じ鍛冶屋だ。

中は前回とほとんど変わっていない。

ただ、前回来た時には目立つ場所に飾るように置いてあったミスリルソードがなくなっている。

金持ちの貴族辺りが買ったのだろうか。


「いらっしゃい、あぁ、この前の嬢ちゃんか。

今日はどうした?」

「はい、この間買った武器では倒せないモンスターがいるらしいので、もう少しいい武器がほしいなーと思って。

このショートソードに不満があったわけではないですよ。」

二日前に買ったばかりなのにもう次の武器を買いにきたんだ、このショートソードに不満があったと思われたらいけない。


「はは、それはFランクからの話だよ。依頼対象のモンスターを狩っていたら、たまに高ランクのモンスターが来るらしいが、Gランクの狩り場にはあの武器で切れない相手はブラックウルフぐらいだ。

まぁ最奥部まで入らなければブラックウルフはいないから気を付ければ大丈夫なはずだよ。」


まぁ冒険者になって2日目の冒険者は当然Gランクだと思われているよね。


「さっきFランクに上がったので、もう初心者の森では狩らないんですよ。

だから新しい武器が必要なんです。」


「え!?お嬢ちゃんこないだ冒険者になったなかりだって言ってなかったか?」


うーん、どう誤魔化そうか…。

悪い人ではないと思うけど、本当のことは言わない方がいいよね。


「ランクの高い冒険者の方とパーティーを組んでるので、同じランクになれるまで手伝ってもらってるんですよ。」

「なるほど、でも気を付けてくれよ。レベルだけが上げて技術が伴わずに同ランクのモンスターに簡単にやられたやつを知ってる。自分でもモンスターを倒した方がいい。」


どうやら僕が高ランクの冒険者に寄生してランクを上げていると思われたらしく、心配をしてくれているらしい。

この人なら本当のことを言ってもいいんじゃないか?と少し思ってしまったが、やっぱりまだやめとこう。


「それは大丈夫です、ちゃんと戦ってますよ。」

「そうか、それならいいんだ。

それで、Fランクだとしたらサマリナの森か。

あそこは硬いモンスターもいるから、最低でも鉄装備は必要だな。

どれくらいまでなら出せる?」


うーん、金貨1枚でいいか。銅のショートソードがあの値段だったからそれでもだいぶいい装備が買えそうだ。


「金貨1枚までなら出せます。」

「そんなに出せるのか、お嬢ちゃん、パーティーメンバーが優しい冒険者でよかったな。

ひどいやつは自分の方が活躍しているとか言って報酬のほとんどを持っていくこともある。」


そんなことがあるのか、そんなやつとは絶対にパーティーを組みたくないな。

まぁ今のところパーティーを組む気はないが。


「でもそんなに無理をしなくてもいいんじゃないか?

まぁお嬢ちゃんが出せると言うのなら構わないが、銀貨数十枚でも充分相手にできる程度の装備は買えるぞ。」

「大丈夫です、そんなに無理しているわけではないので。

あと、今日は防具は大丈夫なので、武器だけお願いできますか?」


まだ出せます、とは言わないでおこう。


「そうか、ならいいんだ。

武器だけでいいのか?種類はこないだと同じでショートソードでいいか?」

「はい、それでお願いします。」


たった二日間だったけど、狩ったモンスターの数はそれなりに多い。

ショートソード以外の武器というのは違和感がある。


「これはどうだ?これは俺が作った鉄のショートソードの中では一番の出来だと思っている。」


解析眼で見てみると

<上質な鉄のショートソード>

と表示された。


店内に大量にある鉄のショートソードを見回してみると、上質な、と表示されたのはこれを含めて3つしかなかった。

その中でもこれが一番いい出来だと言うのだから、これにしよう。


「それでお願いします。」

「よし、わかった。

本当は120万円で売ろうと思っていたが、100万円で構わない。」


別に払えないことはないが、好意は素直に受け取っておく。

「ありがとうございます。」


「安くする代わりにちゃんと自分でもモンスターと戦ってくれ。さっきも言ったが、戦闘を人任せにして、レベルだけ上げてやられた冒険者を何人か知ってる。

お嬢ちゃんみたいな小さい子が死ぬのは心苦しい。」


本当にいい人だな。

僕は笑顔で返事をして店を後にした。






翌日僕は冒険者ギルドでサマリナの森の場所を聞いた。

どうやらこの街からそれなりに距離があるらしい。

そのため、夜は森で野宿をして、狩りをするパーティーもいるらしい。

僕が走ればそこまで時間はかからないだろうから今から出発すれば今日のうちに戻ってこれるだろう。


ただモンスターを狩ってくるだけではもったいないとわかったので、適当に討伐系の依頼を受けておく。

どんなモンスターかわからないけど、これくらいの数なら問題ないはずだ。

アレクさんも僕ならDランクまでならすぐに上がるだろう、と言っているので、苦戦することもないだろう。


ただ、高ランクのモンスターから横槍が入ることだけは注意しないといけない。

そんなことは滅多に起こらないらしいが、気を付けておいた方がいいだろう。

それにこないだみたいに驚かされるのもごめんだ。


僕は冒険者ギルドから出て、サマリナの森へ向かった。

他の方の作品を読んで、文章評価とストーリー評価しようとしたんですけど、あれって最新話のところでしかできないんですね。

この作品投稿する時に初めてログインしたので、全然知りませんでした。

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