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高ランクモンスターと遭遇したようです

サマリナの森は僕がダッシュして1時間弱の距離にあった。

この世界には僕の足より速い移動手段は多分存在しない。

確かにこれだけ遠いと、他の冒険者は日帰りは厳しいかもしれないな。




初めに出会ったモンスターはウルフを大きくしたような狼だった。

ウルフの上位種で、このモンスターがウォーグだろう。


Fランクの討伐系の依頼にはウォーグ、ボブゴブリン、ウルクハイという3種類のモンスターがあった。

それぞれウルフ、ゴブリン、オークの上位種だろう。


ウォーグは僕を発見すると、飛びかかってきた。

ウルフよりも断然速いが、僕から見たらそれでも遅い。


ザシュッ!!


購入したばかりの鉄のショートソードでウォーグを倒した。

切る時にウルフよりも力を込めないと、切れないようだ。

やっぱり全体的にウルフよりも強くなっているらしい。


少し服に返り血がついてしまった。すぐに洗わないと。

近くに水場はないので、水魔法で作ろう。


(しかしこんな場所で服を脱ぐわけにはいかないな。)

洞窟みたいなところがあればそこで洗おう。

しかし、周りには木しか見えない。


そこで、風魔法では風を、水魔法では水を、作り出す以外に、自然に存在するものを操れることを思い出し、土魔法で更衣室みたいな部屋を作り出せないか試してみた。


ゴゴゴゴゴゴ!!!


四角い部屋が完成した。僕の想像通りの部屋だ。

中に入ると、なぜか、シャワーまでついていた。

試しに蛇口をひねってみると、水が出てきた。


(どうなっているんだ…。)

そう思ったが体から魔力が流れ出ているのがわかる。

どうやら僕の水魔法で水を勝手に出しているようだ。

これは便利だ。


僕は服を脱ぎ、血のついたところを洗い、干しておいた。


水魔法で洗い流し、風魔法で乾かす、という方法もあるが、この方法だと、生地が痛むと聞いたことがある。


僕はもう一部屋用意した。

中にはベッドと、ソファがあった。

(やっぱり僕の想像通りの部屋が作れるのか。)




しばらくベッドに横になった後、乾いた服を着た。

次からは剣で倒すと返り血がつくから、近付かれる前に魔法で倒してしまおう。


僕は部屋から出ようとしたが、ふと疑問に思った。


(部屋にあるものを外に出したらどうなるんだろう。)

そう思い、掛け布団を部屋の外に出してみると、パラパラと土に戻ってしまった。

もし、そのままであればそれを売れば儲けることができると思ったが、それはできないみたいだ。


まぁ売ることはできなくても、とても便利だ。


土魔法で作った部屋はちゃんと土に戻せるみたいなので、戻しておいた。

他の冒険者に見られると問題になりそうだしね。


服が乾くのを待つ間にだいぶ時間が経っている。

ゆっくりしていたら、今日受注した依頼をこなせなくなるかもしれない。

別に受注した依頼はその日のうちに達成しなければいけないなんてことはないが、できるだけ早く達成した方がいいことには変わりない。


ウォーグは確かにウルフよりも強くなっているけど、僕の敵ではなかった。

ボブゴブリンやウルクハイが多少ウォーグより強かろうと、大差ないはずだ。

油断はしないが、必要以上に警戒する必要も無いので、狩るペースを上げよう。


僕は今までは、モンスターを発見したら立ち止まり距離を開け、魔法で倒していた。

だけど、魔法一発で倒れるので止まらずに走りながらでも大丈夫なはずだ。


僕は走り出した。


少し走ると、オークのようなモンスターが3匹現れた。

あれが多分ウルクハイだろう。

走りながら風魔法で倒し、そのまま魔石とドロップ品を回収するので、解析眼を使っている暇はない。


ズバッ!!


一瞬で3匹の首を落とすと、魔石とドロップ品だけを残して灰となった。

それらを回収し、魔石を解析眼で見てみると

<ウルクハイの魔石>

と表示された。

やっぱりあのモンスターはウルフハイで間違いなかったようだ。



しばらくモンスターを狩っていたが、ある違和感に気付いた。

さっきから出会ったモンスターが必死に走っている。

僕に気付いてこちらに走ってくる、というわけでもなく、僕が発見した時にはすでにこちらに向かっているのだ。


それもやけにウォーグやウルクハイが多い気がする。

気にはなるんだけど、考えても仕方ないか。



ズドォォォン!!!


更に奥に進むと、今度は地響きのような音が聞こえてくるようになった。

確実に何かがこの奥にいる。


ここはサマリナの森の端の方だ。

僕が依頼を受けた3種類のモンスター以外はいないはずだが、僕がこの森で見たモンスターにはこんな音を出す程、力があるモンスターはいなかった。


つまり、Fランクよりもっと上位のモンスターがこの音の発生源だと考えた方がいいだろう。


本来ならすぐに引き返してギルドに報告をするべきなのだろうが、もたもたしていたら他の冒険者がやられてしまうかもしれない。


別に僕に関係の無い冒険者が死ぬのはなんとも思わないが、僕が見逃したモンスターが他の冒険者を襲うというのは避けたい。


この音の発生源であるモンスターを倒そう。

今の僕ならだいたいのモンスターには負けないと思うし、無理そうなら最悪逃げよう。


そう思い、僕は音のする方へ走った。






ズドォォォン!!!!


地響きのような音の正体は岩のようなモンスターが他のモンスターを叩き潰す音だった。


(うわ、でかい…)

6〜7mはありそうなモンスターだ。

あんまり戦いたくない相手だな。


解析眼で見ると、案の定

<ロックゴーレム>

と表示された。



ズドォォォン!!!


どうしようか、と様子を伺っていると、僕の近くにいたモンスターを攻撃した。

石や、折れた木の枝やらが飛んできた。


「うわっ!!」

驚いて声を出してしまった。


今の声を聞かれてないことを祈りながら、そーっとロックゴーレムの方に視線を移すと、ロックゴーレムもこちらを見ていた。

やばい、目が合った…。

ブックマークが20を突破しました。

自分の作品が多くの人に見てもらえるって嬉しいですね。

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