鬼人達の宴蒼 Aエンド 二人と一緒
今回は次回作に続く話である。
誤字、脱字があったらすみません。
菫の魂を解放した雫達は池の近くにいた。
雫を心配してこっそり来たクラスメイトは帰り、月詠夫婦、天津、黄鬼、翼、勇吹、護、結花がいた。
雫が結花の方に歩いて行った。
「結花さん。今日はありがとう。私も無事に戻ってこれたよ。」
「いいや!私、大した事してないよ!」
「…ううん。初めて逢った時に結花さんと逢ってないと私達亡くなっていたみたいなの。」
雫が丸いものを見せると学校のグラウンドで倒れている雫が映る。
「…え?逢わなかった可能性もあったって事?」
「…うん。そして、要や透は悪鬼になったみたい。」
「…そうだったんだ。」
「…結花さん。これからも時々、メールしてもいい?」
「うん。いいよ。」
「…受験が落ち着いたら遊びに行くね。」
「うん。待ってるよ。」
結花は雫を抱きしめて言った。
「…じゃあ、私達はそろそろ帰るね。また何かあったら連絡して。」
「ありがとう。市村さん。月詠さんも天津さんも中村さんも火爪さんも五十嵐さんもありがとう。」
雫の言葉を聞くと翼達の姿が消えた。
「…雫。無事で良かったね。」
「僕も、雫が助かって良かった。」
要と透が言った。雫は二人に近づくと抱き寄せた。
「…要、透。これからも一緒だよ。」
『うん。』
三人は背中を擦っていた。
雫達は家の方に向かった。
「じゃあまた明日ね。ゆっくり休んで、雫。」
「…また明日ね、要。二人共今日はありがとう。透もまた明日ね。」
「うん。今日はゆっくり休んでね。またね、雫。」
雫は二人と挨拶をすると家の中に入った。 「…おかえりなさい。雫。上手くいったのね?」
「うん。…今日は先にお風呂入るね?ちょっと池に落とされちゃった。」
「メール見たわよ。お風呂、沸かしているから入りなさい。…服も洗っておくから。」
雫はお風呂に入った。 そして着替え終わって台所に行った。
「今日はちらし寿司と唐揚げよ。また鬼の皆を出してね?」
「うん。皆、ご飯だよ。」
またいつものように鬼が現れた。
『わー!美味しそう!いただきまーす。』
鬼達は嬉しそうにちらし寿司を食べていた。
「…菫さんはどうなったの?」
「また生まれ変わる為に旅に出ました。暫く時間が掛かると思います。」
澄子が雫の母親に説明していた。
「あの男の人は池の呪いが人の形をしていたみたい。…また人が呪われるとか言っていたのが気になったけどね。」
「あら、物騒ね。普通の人が被害に遭わなければいいけど。」
『ごちそうさまでした!』
「はい。明日の朝ご飯はおにぎりとチキンナゲットよ。」
『はーい!』
鬼達は石に戻った。
「ごちそうさまでした。…今日は宿題終わらせたら早く寝るね。」
「それがいいわよ。お疲れ様。」
雫は部屋に戻っていった。
「…いつも通りだけど、ホッとするわ。これでゆっくり出来るわね。」
雫の母は食器を洗い始めた。
雫は宿題を終わらせると早く寝た。
その日、夢を見た。
緑色の着物姿の髪が長い女性がいた。
夕食の支度をしているらしい。
「葉月、俺も手伝うぞ。」
怖そうな男性が近づいて言った。
「ありがとう。草太郎兄様。」
夕食を広間に運んでいると紺色の長髪のやはり顔が険しい男性がいた。
「光明さん。おかえりなさい。もう少ししたら夕食の準備が出来ますからね。」
「御意。」
葉月と呼ばれる女性がまた料理を取りに行く時に長い針が飛んできて刺さると廊下に倒れた。
「っ!葉月!」
草太郎が近づくと葉月は息をしていなかった。
葉月の針が飛んだ場所を見ると走り去る人影がいた。
「敵がいるぞ!皆のもの!警戒せよっ!」
草太郎が言うと刀を持った者が出てきた。
草太郎は人影を追いかけた。
途中にトラバサミがある事に気がついて大きく飛んだ。
そして、人影にロープを投げると木の葉が舞って消えた。
「…曲者めっ!」
やがて、朝に葉月を埋葬する場面になる。忍者やくノ一らしき人が並んでおり、彼らは静かに涙を流していた。
そして、大きな土に埋められた。
夜、異変が起きる。
屋敷の忍者が呻き声を出していた。
「オォッ!オォオオオッ!」
腕に何か血管ではない小さなものがメリメリと伸びていった。
「…っ!いかん!何かがおかしい!」
草太郎の腕から草の蔓のようなものが出ていた。
「…草太郎、お前もか。」
光明の腕から草の蔓を出していた。
二人は忍者に頭領である草太郎の父、輝光の元に行く。
輝光は身体中から草の蔓を出し、角を出して亡くなっていた。
「…お頭様。」
「父上のこの姿…鬼…。」
光明と草太郎が言うとバタッと倒れた。
忍者の屋敷は黒色の煙に包まれた。
「…ッ!ハアッ!ハアッ!ハアッ!」
雫は寝汗を掻いて目を覚ました。
「…あれは…呪い?」
雫が顔を洗って台所に行くと雫の母はすぐに異変に気がついた。
「…雫。その蔓は何?」
雫がビクッとした。
雫の母親が近づいて背中に触ると長い蔓がついていた。
「お母さん!私の背中大丈夫か見て!」
雫は慌てて上着を脱いだ。
「…うん。大丈夫?何があったの?」
「…夢で私の時みたいに亡くなった女の人がいて、その後に体から草の蔓を出して鬼になった人がいた。」
「その女の人の顔、覚えている?」
雫の母親に言われて雫は思い出す。
「…たぶん、双葉ちゃん。結花さんじゃないと思う。」
「…ま、まあ。朝ご飯食べましょう。ね?鬼の子達も出して?」
「うん。出ておいで。」
雫がいつも通り鬼達を石から出したが様子が違った。
「…うっ!お母さん!」
優花は雫の母に抱きついて泣いた。
「…皆、どうしたの?」
「…雫姉さんが見た夢、俺達も見た。」
「たぶん、木の呪い。だから優花が一番怖がっている。」
大地と星谷が言った。
「…分かったわ。でも、とりあえず朝ご飯を食べましょう。優花ちゃんはお母さんと一緒にね?」
「…うん。」
朝ご飯を食べると雫の母親が話し出した。
「…たぶん、ここまで影響があるなら、他の人もだけど、要君や透君も影響があるでしょ。雫、後で中村さん達にも聞いてみて。双葉ちゃんに逢わないといけないかも。」
「分かった。」
雫が連絡を取るとやはり翼、勇吹、護、結花、月詠夫婦は同じ夢を見て、背中に蔓があったらしい。
結花に聞くと引っ越し先の住所は変わらず、学校も近くの高校らしい。
インターフォンが鳴って玄関を開けると要と透がいたが、様子がおかしかった。
「…おはよう、雫。」
「…雫、夢、見た?僕達は見て、背中に蔓があった。」
「…透君、皆背中に蔓があったらしいわよ。鬼の子も皆夢を見たって怯えていたわ。」
雫の母が言った。
「…これは。ちょっと調べなきゃ。優花、震えていたから。だから、学校終わったら要と透に手伝って欲しいの。」
「…雫、少し臨時のお小遣い渡すわ。三人共、気をつけてね?」
「…じゃあ、行ってきます。」
雫達は学校に出掛けた。
「…これは、あかんやろ。鬼の子怯えるとか、あかんやろ。蔓。お母さん、激おこよ。」
雫の母は蔓を叱った。
「…黒澤さん。どうしたの?元気ないじゃん?」
田中さんが言った。
「…新しい呪いが出たみたい。相手はこの前の中村さんの従姉妹の双葉ちゃん。今回はヤバい。私も要も透も、昨日いた人皆背中に草の蔓ついてたの。こんなの。」
雫はスマートフォンに撮った草の蔓を見せた。
「…待って。全員?マジで?」
「…しかも、鬼の子皆同じ夢を見たの。特に優花は木の鬼だから怯えちゃって。」
雫が緑色の石を出したら優花が出てきたがまだ元気がなかった。
「…いろんな人が亡くなった夢で怖かった…。」
「…大丈夫?優花ちゃん?」
山野さんが言うと優花が抱きついたので山野さんは優花の背中を擦っていた。
「…中村双葉って確か佐藤と俺と篠崎が小学生の時一緒だったよな?」
武山君が言った。
「…そうそう。野外活動の時に私と一緒だった。」
篠崎さんはさりげなく近づいて優花の背中を擦っていた。
「…隣の県まで、いろいろ使ったら何分で着くかな。市村さんが30分だったかな?」
「…また、すげぇ話してるな。気をつけていけよ?」
「うん。…そろそろ先生来るから戻ろうね?優花?」
「うん。」
雫は優花を鬼の石に戻した。
雫達は普通にしていたが、前日に池に来ていないクラスメイトや通りかかった他のクラスの生徒が鬼の優花を見て驚いたり、テンションが上がっていたのはここだけの話である。
今回はAエンドなのに普通である。
まあ、普通が一番かもしれない。
次回は忍者鬼です。
予定は一名多めで鬼は10名です。
くノ一はそのうち二名か三名。
全員善鬼化すると思います。




