突然どうしたこの悪魔
『じり、ちん』
時計の針は午前4時を指している。「やれやれ」と口癖を言い、布団から出る。
「うわ!」
シャワー室に続く廊下に飛鳥が倒れていた。
……死んでる?
いや……呼吸に合わせて胸の辺りが上下していた。
生きていたか。
ドカッ!
飛鳥を躊躇なく蹴る。
「う、うう~」
ドカッ!
「な、なに……」飛鳥が薄目で蹴りが飛んできた方向、つまり涼に視線を向けた。
「こんなとこで寝るな!」
「涼……あれ、何でここにいるの…」
「ここは俺の家ですから」と言いながらそのまま仰向けに寝そべっている飛鳥を跨いで、シャワー室に向かう。
「うう……涼もしかして蹴った? 何か痛い」
「蹴ってませんよ」とシャワー室から答える。
「涼の嘘つき……」と飛鳥はそのまま目を閉じた。奴はただのしかばねようだ。
シャワー室から出てストレッチと筋トレやって、そのまま走り込みに出かける。
公園に向かうと、いつもの少女がいた。相変わらず砂場にいる。
今日は朝から変なものを見てしまったから彼女で癒されよう。
「おはよん」
それに対して笑顔で軽く会釈をしてくる。
イイネイイネー、カワイイヨー、というようなセリフ(カメラマンが言うような )は口にはせず、心に浮かべるに留めておく。
その代わりに俺も笑顔で返す。
そういえば最近身体が固いな、と少女の前でストレッチを始める。
筋肉がついてきたからかなー、と、独り言のような、それでいて、少女の反応を期待するような感じで。
少女はふんふんと、一応、そうなんだー、という感じの相づちをうってくれる。
俺は癒されて家に帰ってきた。
「さてと」
例によって、プロテインと牛乳をミックスしたものを用意し、食パンにチーズを載せてトースターで焼き上げる。
白いご飯と、インスタント味噌汁と、このくらいでいいか。
飛鳥はまだ死んでいるようだな。ん? こいつ酒くさいぞ……
うーむ……
俺は死んでいる飛鳥を放置して朝ご飯を食べ始めた。




