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ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第13章、3つの戦い
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修介、勇次チーム、ドラゴン第3形態

ふぅ、何とか勇次達を救い出したは良いが、相手はドラゴンか・・・

確か、ドラゴンと言えば上級モンスターだったはずだろ?

それも、上級エリアでかなり上の方のな。

何でそんなのと、今この状態で戦わないと行けないんだか。

にしても、良くあいつらはここまで追い込んだもんだな。


「良く持ちこたえたな、上級エリアの上位相手に」

「上級エリアの化け物かよ・・・こいつは、通りで強ーわけだ」

「それでもここまで持ちこたえたのは、多分修介さんの武器のお陰ですか?」

「多分な、それが無かったら遥人はもう死んでただろう」


あぁ、遥人は攻撃をもろに食らったのか、だからあんなにへばってるんだな。


「じゃあ、癒子に回復をして貰わないと・・・」

「そ、それは、大丈夫・・・修介兄ちゃん・・・亜那にお願いする・・・」

「え? う、うん、分かった・・・任せて!」

「じゃあ、俺達は攻撃するか」

「がらぁ!」


ドラゴンは俺達の方に向かって、かなり大きく吠えた。

結構怒ってるんだな、これは警戒して動くか。


「とりあえず、ドラゴンを倒してから行くか!」

「がう!」「これ以上疲れるのは嫌だが、戦うしか無いか!」


シルバーウルフのボスはドラゴンの方に突っ込んでいった。

あまり真っ向からの攻撃は避けたい、反撃で範囲攻撃が来たら後方に流れる、そうなったら困るからな!

ここは、側面に回って、接近しないと駄目だな。


「こっちだ!」

「がらぁ!」


俺を攻撃するためか、鱗が何だか変化し始めた。

またさっきみたいに鱗を飛ばしてくるんだろう。

どう飛ばすかは分からないが、恐らく正面だ!


「ミミさん!」

「分かってるよ!」


ミミさんは俺が細かく指示をする前に、ドラゴンの後方に回ってくれた。

まさか、俺の狙いが分かっているなんてな、結構変わったな、あの人も。

そして、ドラゴンは自分の鱗に炎を纏わせ始めた。


「今だ!」

「了解だよ!{チャージアックス}」

「がぐあ!」


ミミさんは俺の合図と同時に、ドラゴンの尻尾を思いっきり攻撃した。

そして、ドラゴンはバランスを崩し、後方に倒れ、鱗は上空に飛んでいった。

やっぱり尻尾を思いっきり殴られるとバランスを崩すんだな。

そして、バランスを崩したことで、柔らかそうなお腹が見えた。


「チャンスだな!{パワーアロウ}」


その一瞬を正確に捉え、勇次がパワーアロウで攻撃を仕掛けた。


「っがぁ!」


攻撃は見事に腹に当り、ドラゴンの腹に思いっきり刺さった。


「よっし!」

「がぁ!」「ゆくぞ!」


そのチャンスを戦いが得意なシルバーウルフ達のボスが逃すはずは無く、突っ込んでいった。


「俺の合図で明美は後ろに、真野は左に飛んでくれ! その後すぐに攻勢に入るからな!」

「分かった!」

「了解です!」


このまま俺達が乗っている状態だと、シルバーウルフのボスは攻撃がしにくい。

だから、タイミングを計って降り、攻勢を仕掛ける!


「今だ!」


俺の合図と同時に、明美は後方に、真野は左に飛んだ。

そして、俺は正面! このまま飛んで、後ろに回り込む!


「がるぁ!」

「当って!{アイス}、そして{召喚、アイスドック}」

「うりゃぁ!」

「良い感じに痺れろ!{稲妻斬り}」


そして、同時に一斉攻撃を仕掛けた、前、後ろ、側面からの攻撃だ! 相当なダメージを受けるはずだ!


「がぐあぁ!」


俺達の一斉攻撃を全て同時に受けたドラゴンは大きな鳴き声をあげてぶっ倒れた。


「よし!」

「やった!」

「ふぅ・・・あはは、ドックちゃん、出てきた意味なかったね、ごめん」

「くぅん・・・」

「いやぁ、あんな相手が一瞬で倒れるなんてね」

「結構弱ってたんだろうよ」


俺達は勝利を確信した、なんせ動く気配が無かったからな。


「がらぁ!」

「な!」


だが、さっきまで弱っていたドラゴンが再び立ち上がった。

そして、全部の鱗が一斉に燃え始めた・・・これは! 不味い!


「クソ!{剣士の意地}」


瞬時の判断で、その攻撃全てを俺の方に引き寄せるために、剣士の意地を発動した・・・

だが、考えてみれば、これはヘイトを稼ぐ技・・・技を自分に引き寄せる技じゃ無い!

しかし、その技の注意は何とか俺の方に向いてくれた。


「ぐらぁ!」


大量の炎を纏った鱗が俺の方に飛んでくる!

こんなの、盾が無ければ間違いなく死ぬ、だが、盾があってもこの数は不味い!


「打ち落とせるか!{カマイタチ}」


カマイタチでの迎撃は少しだけ効果はあった。

いくつかの鱗は落ちたが、それでも数は全体の鱗となると・・・数が!


「う、うぐぅあぁ!」

「修介!」


俺はその大量の鱗を何発も受けた、盾のお陰で、何とか急所は防げるが・・・

くぅ、全部を防げるわけじゃ無い! 盾で覆いきれない腕や足は何発も当る!

これはかなり痛い! ぼ、防具があっても・・・痛いものは痛い!

そして、長い鱗の猛攻撃は止まった・・・


「ぐぅ・・・」


そして、最後の攻撃を放ったドラゴンは、ゆっくりと動きを止めた・・・

ん? 何だ? 1カ所だけかなりの量の鱗が残ってる・・・


「な、何だ? 何でこの場所だけ鱗が・・・」

「ワン!」


その鱗の場所の近くから、犬が姿を現した、あの犬は・・・明美のアイスドック!


「も、もしかして、お前がこの場所の鱗を凍らせたのか?」

「ワン!」

「そうか、はは、助かったよ、その場所も飛んできてたら、多分、俺は耐え切れてないな」


俺の残りHPは後50ちょっとだった、もう少し鱗が飛んできていたら間違いなく死んでいた。

でも、出血自体はまだ続いてるし・・・このままだと普通に死んじゃうんだよな・・・


「くぅ・・・」

「修介! しっかりなよ!」

「さ、流石にこれはキツかった・・・」

「修介! 回復、回復する!」


俺はもう、立つことが出来なくなり、地面に倒れ込んだ。

そして、体が何だか温かいと感じる・・・癒子の力か・・・

でも、流石にしんどいし、このまま寝るかな・・・


「回復した! 起きてよ!」

「お、起きない・・・」

「どうして!?」

「・・・気を失ってるんだね、無理も無い、あんなに受けたんだ」

「良かった、安心した!」

「全く、ゾッとしたぜ・・・」

「あ、そうだ、勇次、修介さんの用事、私が伝えるよ」

「ん? 何だ?」

「実はね、あなたの後ろに居るシルバーウルフのボスの娘が、あなたが飼ってるチャチャだったからさ」

「はぁ!? マジかよ! ってか、あいつは犬じゃ無いのか!?」

「がぅあぁ!」「娘をよろしく頼む、だが! 娘を見捨てるなよ! もし見捨てたら貴様をかみ殺す!」

「な! 真野、何をいきなり言い出してんだよ!」

「あ、さっきのはこの子の言葉だから、私の言葉じゃ無いよ、翻訳したの」

「そんな事が出来るのかよ!」

「がぁ!」「分かったな! この間抜け面ぁ!」

「わ、分かったっての!」


・・・何か、楽しそうな話し声が聞える・・・でも、目は開けられないし・・・

まぁ、いいか、この会話を聞いてるだけでも、楽しめるしな・・・


「ぐごごあがらぁ!」


そんな事を思っていると、何処か遠くからもの凄く大きな鳴き声が聞えた!


「く、な、何だ!」

「わからねぇ! ってか、起きたか」

「あんな大声聞けば起きる!」

「さっきの声・・・近くの国の方から聞えた気がする!」

「国だと!? クソ! じゃあ、急ぐぞ!」

「あぁ・・・だが、グレンはまだ走れないはずだし・・・

「がう」「流石にこの人数を乗せるのは出来ないぞ」

「急がないと行けないし・・・試しにグレンを出してみる」


勇次はそう言うと、鞄の中からグレンを入れたあの檻を出した。

すると、グレンが自分から出てきた。


「グレン!」

「がぁう!」


グレンは出てくると同時に、腰を低くして、勇次達に乗るようにと言ってるような態度を取った。

しかし、グレンはまだ傷が完全には癒えていない・・・普通なら癒子に頼んで回復させて貰うが・・・

もう、今日は2回使っている・・・さっきの鳴き声の場所に行く以上、今は使わない方が良いだろう。


「く、グレン・・・済まねぇ!」


勇次は俺の方をチラッと見た後、グレンの背中に乗ろうとした。

恐らく、回復して欲しかったんだろうが、あいつも理解はしているんだろう。


「勇次、一応薬草で回復させることは出来るぞ?」

「頼む! 癒子が駄目なのは分かってるからよ!」

「任せろ」


勇次は乗るのを止めた。

さて、さっさと傷を治すか、あまりダラダラは出来ないからな。

次回はりえる視点です

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