表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームによく似た異世界で最高の幸運を使い最強を目指す  作者: オリオン
第6章、ゴブリンの洞窟
42/201

決着、キラーゴブリン

キラーゴブリンの攻撃はドンドン激しくなり始めてきた。

刀での攻撃ってのは意外と厄介な物で、防御も出来ないこの状況ではかなり脅威だ。

一撃、一撃の間隔も短く、避けるだけで一苦労、だが、今はそれで良いだろう。


「がぁ!」

「ち」


俺は刀による一撃を回避し、刀の上に乗っかった。


「がぅ!」


キラーゴブリンは俺が乗った刀を大きく振り上げた。

そのタイミングに合わせ、ジャンプ、キラーゴブリンの後方に移動した。

気分は牛若丸って感じだな、何となくそんな気がする。


「食らえ!{ストーム}」


俺は後方に回り、ストームをぶつけた、たとえ防御が高かろうが、俺には関係ないからな。

クリティカルは防御を無視することが出来る、これは馬鹿に出来ないよな。


「がぁ!」


俺の攻撃を受け、速攻で反撃を仕掛けてきた。


「危ね!」


あ、危うく当るところだった、その攻撃で地面は抉れている。

こんなのをもろに食らったら間違いなく死ぬ、怖すぎだろ、これ。

それにしても、周りも援護してくれてるってのに、殆ど怯まないな。


「一体、どんな体力してるのよ、あいつ」

「結構当ててると思うんですけど・・・」

「体力が、高い」


全く洒落にならん、さっきから何十発も食らってるのに怯まない。

これが上位エリアのモンスターか、本当に持久戦になるな、これ。


「がぁ!!」


キラーゴブリンが刀をもう1本背中のカゴから取り出した。

あれ? これもしかして第2ラウンドスタートみたいな感じか!?


「うぉ!」

「がぁ! ぐらぁ!」


攻撃が単純にさっきの2倍くらい激しくなった、まぁ、2本になったんだし当然だが。

だとしても、この状況は不味い! そんなに長くは持たない、てか、そろそろしんどくなってきた。


「クソ!」

「不味いですよ、これ、このままだったら修介さんが・・・」

「分かってるわ! でも、今の私達にこれ以上の選択肢はない! 速攻であいつを仕留める!」

「うん、それしか、無い」

「こ、こんな時に何も出来ないのが悔しい・・・」

「俺もだ、弓での援護射撃しか出来ないなんて悔しいぜ・・・」


や、ヤバい、そろそろ体力的にヤバい! この世界でもスタミナって概念があるのかよ!

このまま回避しているのは厳しい!


「がぁ!」

「う」

「ぐぁ!」


キラーゴブリンが俺に刀の腹で攻撃を仕掛けてきた、くぅ、もう1本の刀で来ると思ってたせいで

対処が遅れた! このままだったら、当る!


「ぐぅ!!」


俺は回避が出来ないと判断して、刀でその攻撃を防いだ、しかし、勢いは止まらず

俺はすごい勢いで吹き飛ばされてしまった。


「ぐあ!」


か、壁に打ち付けられた、クソ、前にもあった気がするが、その時とは比べものにならない位痛い・・・


「修介さん!」

「修介先輩!」

「不味いわ! キラーゴブリンが修介君に!」

「クソ! ヤバいって!」

「急いで、援護しないと!」


くぅ・・・こんな状況でゆっくりとキラーゴブリンが近寄ってくる、何だか怖いっての・・・

だが、どうする? 殆ど動けないし、間違いなくあいつの攻撃をもろに食らったらお陀仏だ!

キラーゴブリンがゆっくりと刀を上げた、これは本格的にヤバいぞ!


「修介!」

「修介、今、助ける!」


癒子の声が聞えると、体が重かったのが治ってきた、これは癒子の力か。

本当にすごいな、だが、これで後1回しか発動できないのか。


「がぁ!」

「く!」

「修介先輩!」


皆の大きな声が聞えた、まぁ、あの場所から見たら俺が回避したのは気が付かないよな。


「おら!{ホーリースタンプ}」

「がぁ!!」


俺は回避して、すぐにキラーゴブリンに接近し、攻撃した。

その一撃を受け、キラーゴブリンは体勢を崩した。


「修介! 無事だったか!」

「まぁな、癒子が居なかったらヤバかったな」

「はぁ、心配したわ」


皆の方を見てみると、皆安心したような表情を浮かべていた。

何か、心配してくれているってだけで嬉しいもんだ。


「修介君も無事だったし! 一気に攻めるわよ!」

「はい!」

「ぐがぁ!」


こっからが反撃開始か、体力も回復したし、まだ戦えるだろう。

それにしても、何だか水蒸気みたいな物がキラーゴブリンから出ている気がするな。

何だか嫌な予感がする、これは警戒して動いた方が良いな。


「が!」

「は!?」


キラーゴブリンの動きがさっきよりも機敏になった!

これはヤバい、あの水蒸気は加速をするために出たのかよ!


「がらぁ!!」

「マジかよ!」


キラーゴブリンの攻撃スピードもかなり速かった、右、左、左、右って感じだ。

この4発を短い間に出してくるとか冗談じゃない!


「がぁ!」

「何だよ! 折角回復しても絶体絶命じゃねーかよ!」

「不味いわ、でも、こんな形態になるって事は、そろそろ弱ってるはずよ!」

「分かりました、速攻で落とします! 燃費なんて無視! {召還、アイスドック}」

「そうね! {パーフェクトスナイパー}{バレットパーティー}」


どうやら皆も燃費を無視して一斉に攻撃を始めるみたいだ、正直そうしてくれないと持たないからな。


「がぁ! ぐらぁ!」

「一気に沈めるわ!{チャージショット}{パワースナイプ}{ブレイクショット}」

「一斉に攻撃! 特殊スキル!{トリプルブレイク}」

「キョーン!」「ちゅぅ!!」「ワオーン!」


皆の一斉攻撃か、一切の温存を無視した大技の連続だな。

それにしてもトリプルブレイクなんて知らないな、聞いてもないし。

まぁ、それは良い、重要なのはこの攻撃でこいつを沈めれるかだ!


「がぁ!」


その最高火力はキラーゴブリンを貫き、キラーゴブリンはゆっくり倒れた。


「はぁ、はぁ、どうだ?」

「倒した・・・かしら?」

「もしも立ち上がられても困りますよ、もうMPは殆ど無いし」


しばらく経ってもキラーゴブリンは立ち上がる気配を見せなかった。

そして、ゆっくりと消えていった。


「や、やったーー!!」

「はぁ、何とかなったか・・・」

「正直良く倒せたわよね、上級エリアの化け物よ? こいつは」

「やった! やった! 勝った!」


正直、今回の勝利は癒子のお陰だな、こいつが居なかったら俺は死んでただろうな。


「ふーん、キラーゴブリンを倒したのね、ふふ、面白いわ」


クイーン・ゴブリンが高いところから降りてきた。

あぁ、そういえば忘れてたな、この戦いって後もう一体と戦わないといけないんだっけ。


「さて、じゃあ、今度は私が戦うわ、まぁ、本調子じゃないみたいだけど」

「お前の相手は俺達がするぜ、こいつらは消耗してるからな」

「さっきは一切役に立てなかったから、今度はしっかりと仕事をこなす」


クイーン・ゴブリンとは、愛、勇次、リエさんが戦ってくれるみたいだ。

ありがたい、化け物と2回連続戦うのは正直勘弁して欲しかったしな。

でも、大丈夫か? 不安はあるが、信じるしかないよな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ