詩集1「自己嫌悪」
一作品目
「雨上がり」
ポツンポツンと雨が降り
水溜りが光を反射する
映った景色と自分の姿を見て
自然はありのまましか見せないな
と思い知る
心の中まで照らしてほしい
人の醜さや美しさを
自然よ!お前は隠さねえだろう?
二作品目
「いちじく」
熟れた果実は物言わずただただ相手に食される
なあ、いちじくよ
お前は食べられて平気なのかもしれないが
少しは痛みも感じろよ
お前は次へと託すために食べられるが
お前はカッコ悪くはない
もう少し誇ってやってくれ
自分が食べられるに値する存在で
少なくともいちじくとして
立派に立派に育ったと
お前はドンと胸を張れよ
三作品目
「発泡スチロール」
どう捨てたらいいかわからない
でも使えるから残しとく
勿体ないわけでもなく残される
お前は哀れなやつだよな
一回こっきり使われて
あとはどうでもいい厄介者だ
お前はそのためだけにいて
使われればポイだ
だせえ存在だ
でもお前がいないと大事な荷物に傷つくし
大事な大事な裏方だよな
大丈夫だ、僕は知っている
お前が何のためにいるのかを
だからあまり自分がダメだと気にすんな
お前はお前のままでいろ
四作品目
「台風の目」
巻き込み人を迷惑がらせる台風よ
お前はいったいなんなんだ?
お前は不思議なやつだよな
お前は大粒の涙と凍てつく風を撒き散らし
人を散々ビビらせて
過ぎ去った後はきれいな空さ
虹までかかるほどの大空さ
なあ、台風
お前はいったい何なんだ
五作品目
「ちり紙」
ちり紙、お前はキレイ好きだよな
お前がいるおかげで部屋はキレイになっている
でもお前で拭き取った後はお前がいるだけで疎まれて
淡々とゴミ箱に捨てられる
お前はそれでいいのかよ
お前はまるで特攻隊
部屋の平和を保つ特攻隊
少しは長生きしてもらってもいいんだぜ
せめてエコになるから、と言って、少しは長生きしてくれよ




