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【おまけ】初めてのルルワ


「楽しみじゃ楽しみじゃ」


(わらわ)はルルワ。

女神にて原初の人間の女じゃ。


なにが楽しみかって?


今日(あるじ)と初めてお風呂に入るのじゃ!


妾わの。

女神じゃしの。

死なんしの。

身体も常に自動再生しとるからの。

風呂になぞ入らんでも良いのじゃ!


じゃが同じ女神の……というか魔神のリリスもの。

必要の無いお風呂に入っておるでの。

興味深々じゃ。


いやの。

お風呂なるものには入ったことあるぞよ。

以前にシロエとクロエの作った土くれの家で、グレイと白と黒が入った後に無理に入れと命令されたぞ。

たった一人で肩までお湯に浸かるだけでつまらんかった。


じゃがの。

今宵は皆で入れるから嬉しいのじゃ!


妾は奴隷なんぞに堕ちてしもうたが、以前は遥かに力のある女神じゃった。

その頃は心もこんなにの。

喜怒哀楽は無かった。


じゃから。力を抜かれてより人間臭くなったのと、奴隷紋を刻まれた者に生まれる感情で心が揺れ動くことになってしもうたのじゃ。





奴隷にして縛る方法が大きく分けて二つある。

一つは首に奴隷の首輪をする方法。

これは奴隷が刃向かえば、主人の命令によって首輪が縮まり首を絞めていく。

そしてもし奴隷が主人を殺したり危害を加えれば、首輪も絞まり奴隷も命を落とす。


首輪は大きくで不恰好の方が、首輪の値段が安い。

そして細い首輪であったり、ネックレスのような物ほど値段が高騰する。

エルフ等の高級娼婦の奴隷はほぼ後者のタイプである。


そしてもう一つは奴隷紋だ。


これは奴隷の心臓に魔力で奴隷紋を刻み従属させる。

これは体には紋様は残らないので肌は綺麗なままだ。

主の命令無しでも、奴隷が一定以上の殺意を持てば自動発動して心臓が痛む。

それから更に殺意を迸れば最悪心臓が破れてしに至る。


だがそんなことは滅多に起こらない。

奴隷の首輪は奴隷の感情まで干渉出来ないが、奴隷紋を刻まれたら感情に揺らぎが生まれる。

ご主人に褒めて貰ったり御褒美を貰ったりすれば、心から喜びを感じる。

反対に無視されたり邪険にされると、哀しくなる。

だから奴隷は主人に殺意を抱くよりも、より喜んで貰おうと奮闘するからだ。


ルルワはそんな奴隷紋の影響を受け、何万年と動じなかった心に感情が芽生えて戸惑っていた。


そして同じ奴隷なのに主人のグレイのシロエやクロエに対する態度と、ルルワに対するものは全然違っていた。


ルルワはグレイに嫌われている自覚はある。

基本無視されているし、ベッドもお風呂も共にしたことが無い。

以前ならばそんな扱いを受けても、ほんの心の揺らぎも無く動じなかった。

けれどグレイの奴隷となった今、シロエとクロエに対して羨ましいという思いを持っている。


自分と一緒にベッドに寝たいし、一緒お風呂に入りたい。

そしてそんな繊細なルルワの感情に気付いた親友のシェリルが、気を利かせてグレイに掛け合ってお風呂に一緒にはいれるように取り計らってくれたのだ。



そして今日は【跳ねる子馬亭】最後の夜。



シロエとクロエが空き地に作成したお風呂には、マレーヌとシェリルを除いた面々が揃っていた。

ルルワの分身のリリスは影を潜めている。


脱衣所でクロエとシロエが手慣れた手つきで、グレイの服を脱がしていく。

お風呂にはもう二人が先行してお湯を張ってあるので、準備は万端だ。

以前はクロエが熱湯を出しシロエが調整していたが、どちらも今はお湯を出せる。

そして担当はクロエがお湯係。

シロエが魔法で滋養強壮疲労回復効果のある液体をお湯に混ぜ混んで、温泉顔負けの回復の泉並のお風呂となっている。



☆★



─なかなか良い体じゃのう。(あるじ)は……



ルルワはグレイの裸をシゲシゲと眺める。

顔は以前よりは大分表情が柔らかくなったと思う。

歳はこれからも余りとらないだろう。

この世界は魔力を持つ者ほど、年老いていくのが遅くなる。魔力の高いエルフや魔族などは長命であるから……。


グレイもこの数ヵ月で魔力の総量が格段に上がった。


ルルワはグレイの魔王覚醒の第一段階は、間もなくであると思っている。

魔力の受信機であるシロエとクロエ。

その溜め込んだ魔力をグレイはその体内に蓄積している。


今のグレイは魔力が自動回復しない。

代わりに無尽蔵に魔力を溜め込むことが出来る貯蔵庫となっている。

そして魔力が一定量に達すれば、グレイがその気に成れば魔王に覚醒する。


だからグレイは自らは戦わず魔力の蓄積に務めた。

そして魔獣が落とす魔石の魔力も吸収し、その力の一部としてきた。

ただグレイはその気に成らなくても、魔力を遣わず戦っても剣聖クラスの実力はある。

だから戦わないのは単なる怠け者のサボリ癖で間違いない。


普通の人間は第一段階の魔王で打ち止めである。

だがグレイの魂の原型は神と呼ばれるルルワ達やアダムやイヴよりも、より高度な神で光の総量が多い。

だから10段階まであり、最終段階は大魔王となる。

けれどある悪意ある者の力により、その力は分断された。


それでも人間には及びの付かない領域にあるのだ。



グレイの魂は何度も転生を繰り返し、その度にルルワのもう一つの姿であるリリスや、ルルワの兄弟姉妹達と縁を結んで来た。

そして帝国の皇子レイハルトとして生まれ、その力を生まれる前から呪術や術式の重ねがけで封印されていた。

だがルルワの弟のセトと、妹でありセトの妻でもあるアズラによってその封印は解かれ今日に至る。


ルルワは改めてグレイを見る。


グレイは裸のシロエとクロエに両手を持たれて、浴槽へ誘導されている。

その後ろをこれまた裸のイチがチコチコ付いていく



「グレイさぁあーーーーーん!!!」



更に後ろから肉感的なリーダが駆け抜けていく!


ルルワも余韻を確かめるように服を脱いでいく。

純白のショーツを尻から床まで肌を滑らせる。

そして部屋着用の紫のワンピースを頭をくぐらせ脱ぎ捨てる。


白い抜けるようや柔肌の裸身が降臨する。

闇夜のように漆黒の長髪。

煌めく黒曜石な瞳。

長い睫毛。

ほんのりと赤く染まる頬。

艶やかな形の良いふっくらとした唇。

細い首。

手の平で覆えば少し溢れるくらいの胸。

薄桜色の先端。

括れた腰と可愛らしいおへそ。

滑らかでオケケのない股。

スラーと伸びる脚。


ルルワは自分の裸を見つめる。


この姿になってからまだ男に抱かれてはいない。

初めての男はもちろん(あるじ)たるグレイに決めている



「初めは身窄(みすぼ)らしいと嘆いてみたが、これはこれでなかなか美しいのぉー。

リリスに大事な穴は塞がれてしもうた。

いつに成ったらその関門を主が突破してくれるのじゃろか?

主のあの性分では埒が明かないが、まあ良いじゃろう」


ルルワはゆっくりと主の元へ歩みを進めた


そして……浴槽に浸かっているグレイの前に立った



「主の為に磨きに磨くでの。

今宵!抱いてくれろ!

どんな姿態でも主の望むままじゃぞ!

この美の化身たる女神ルルワを抱かんかったら、後悔するぞよ!」


「いいから黙って入れ!」


「るるわ。とくべつ。まんなか。あいてる」

「ルルワ。はじめて。まんなか。ユズル」


「わたしはリーダさんを押さえてますので、どうぞお座りになって下さい」


「あっあーん!次は絶対わたくし座りますわ!」



主と白と黒と羊。そして魔族のグラマラス女王が口々に言葉を発した



「どれ。妾の特等席はどんな座り心地かのぉー」



ルルワは浴槽に身を沈め、グレイに抱きついた。

はじめてグレイと肌を合わせたルルワは、その心地好さに肉欲を忘れウットリとしていた……。



それから五分後。



(わらわ)は婚前交渉大歓迎じゃ!

抱いてくれろ!

ここで良いからの!

妾は見られても平気じゃ!

むしろ見られると興奮するわ!」


「うるせえルルワ!

キスするな!

体をまさぐるな!

胸を押し付けるな!

ケツをグリグリ動かすな!

リリス!

変われ!」



いきなり発情してグレイを襲ったルルワが、リリスに変えられてしまったのはお約束さ!









これで第3章終わりました。

いかがでしたか?

何気にグレイの秘密も暴露していましたね!

これからもマレーヌとシェリルの親子は

深く関わっていきます。

というか後々とんでもないことになります。

どうなるのかはお楽しみに……。



第4章はマレーヌ親子を襲わせた黒幕のクリオ伯爵を描いた【豚の報い】とグレイの現在と未來の花嫁も含めた露天風呂でのひととき【花嫁達の宴】の2つのお話が詰まっています。

【豚の報い】はちょいとグロ案件で【花嫁達の宴】はほんわかエロ案件です。

引き続き読んでいただければ嬉しいです。




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