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りょーかいオジョーサマ!


赤々と燃える街に巨大な人影が三体浮かび上がっていた


「ジャイアントか!」


イチの後をつけてきたサンは思わず叫んだ!


ジャイアントなど、中級ダンジョンのボスクラスの魔物で、下界で出現した話しなど聞いたことがなかった。


10m級でそれも三体も!


「イチ!待て!」


イチは走り出していた。


殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す


イチの足は変形し小鹿のようになっていた。

跳ねるように、凄まじいスピードでかけていく!


外の駐屯地から走りだし、ダーレルの街の壁が迫ってくる


ブン


イチはジャンプした。

ムーンサルトかまして壁を飛び越える!


そして燃える街へと疾駆した!


イチに気づいた魔物達が襲い掛かる


「死ね!ゴミ虫ども!」


両手をソードに変形させ、スピードを落とさずに魔物の首を切り落とす。


街の中は死体で溢れていた。


『逃げればいいのに……』


人々が明かりに釣られるように歓楽街へと吸い寄せられている。

人が多くいる方が安心だと思っているのだろうか?

明かりのない反対側へ逃げれば助かるのに、皆死に急いでいるかのようであった。


そして、あちこちでは組織的な反撃を行っていた。


冒険者達が集まり、臨時のパーティーを組んで魔物達と戦いを繰り広げていた。


無理をせず、互いに庇い合いながら闘っていた。



今は膠着状態。



この状況を打開するにはあの巨人を三体屠る必要がある


『わたしひとりで勝てるのか?』


それは未知数である。

だが、五人揃えば負ける気がしない。

もしひとりで戦ってわたしが負けるような事があれば、あの三体の化け物を止める術は無いだろう。


なら答えは一つ


「死ねや雑魚ども!」


イチは破顔した。

身を低くしてスピードをあげて、その勢いも借りて魔物共の死体を量産していく。

掃討だ!

ジャイアントの周りのゴミ共を駆逐し、他の四人のメンバーが駆けつけくるまで片付けておく。

そうして五人揃った時、ジャイアントに専念できる環境を作る……


「あいつ……走るのおっせーからなぁあ!」


あの巨体のゴの事を思い出した。

ゴは歳も近いこともあり、良く話しをする。

あっちは話すのが苦手だが、わたしとは嬉しそうに話す。

わたしは知っている。


『ゴはわたしが好きなんだ!』


だからどんなに走るのが遅くても、きっとわたしを助けに来る!遅い全力疾走でね!


屋根を上を群青のツナギが走っている。

そしてわたしの近くに来ると飛び降りた。


すぐさま五体の魔物を狩る。

得物はカットラス!

アサシンのシだ


「イチ!オレは何処に行けばいい!」


シの叫びに、わたしは数十の魔物が渦巻いている地点を剣で指し示した!


「りょーかい!オジョーサマ!」


魔物の群れの外周を疾駆するシ。

シは敵を両断はしない。ただすれ違い様に傷をつけるだけ。毒が塗り込まれてあり、かすっただけで魔物がのたうち回り死に至る。


そして魔物の塊の大きさが、瞬く間に小さくなっていく。


わたしもシに負けじと、魔物の首を切り落としていく。


ズルッ


血溜まりに足をとられバランスを崩す、四体の魔物がその隙を逃さず一斉に飛びかかる


『二匹は殺れる。だが、もう二匹は……』


わたしはすぐ目の前の二匹を両断した、だが間に合わない。腕の一本でもくれてやろうか?


血で滑りながらも体制をねじり、一匹の首を切り裂いた!

だが、残る一匹はその獰猛なキバでわたしのがら空きになった胴に今にも食らいつかんとしていた


シュッ!


風を切る音がして、その残る一体の魔物は眼球を矢に貫かれて絶命した


「二!ありがとー」


屋根の上で二が矢を持った右手を振っている。

左手にはショートボウが握られている。

必要な時に必ず助けてくれる最高のサポーターママ!


イチは足を人に戻した。

これで踏ん張りはきく。


それにしても魔物の種類が限られている。

ほとんど獣型の魔物達だけだ。

もし、ここに武器を持ったゴブリンやオークが居たら、この街は陥落していたかも知れない。


あんな化け物を操れるヤツがいる。

もしそれほどの力があるならば、ゴブリンの百や二百簡単に用意出来るだろう。


『なぜしない?』


この街を落とすなら、この魔物の編成は異常だ。まるで何かを試しているような、そんな寒々とした違和感を感じる。

緩慢な動きで建物を破壊するジャイアント達を見上げながら、イチは思っていた。


イチは身を屈めた。

その上を魔獣が飛び過ぎていく。

すれ違いザマ、イチに腹を掻っ捌かれて死んだ。


更に五体の獣がイチを囲んでいる


『数だけはやけに多いなぁ~みな雑魚だけど……』


魔獣が馬鹿の一つ覚えのように一斉に襲い掛かる

だがその瞬間、三匹は絶命していた


「待たせたな!イチ」


残り二体を殺したイチの背中にサンが貼り付く


「イチ。もうすぐゴが来る。来たらすぐあのデカブツを仕留めるぞ!」


そしてドゴッドゴッて地響きのような音がして、ゴが世にもゆっくりな全力疾走で手を振っている。


バカな魔獣がそんなゴに飛びかかり、ボンという破裂音と共に殴られて頭部を粉砕されていた!


「お待たせだぞー。少し休ませてぞー」


目の前でゼェゼェゼェゼェ息も絶え絶えなゴ。


そんなにゴにまた魔獣が襲い、瞬時に肉塊に変貌していた。



さあ!五人は揃った!




あのドデカイ最上級の獲物を狩るといたしますか!
















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