自分の好きな言葉を書道で表現しよう!
「失礼しま〜す♪」
部屋をノックして書道サークルの扉を開く奏音。そこには1人の女の子がいた。
「あら?こんにちわ!新入生かしら?」
扉を開くと大人しそうで華やかな雰囲気のお姉さんが着物を着ていて畳のうえで字を書いていた。そして奏音の方を見てニコッと笑った。
その笑みを見て奏音もニコッと笑い返す。
「ど〜も♪あたしは戸柱奏音です。文教育学部です♪授業決めるのが早く終わったから見学に来ました♪」
「私は2年の生活科学部の松尾詩音よ。宜しくね。」
すると詩音は立ち上がり書いた文字を奏音に見せる。
その文字は義風堂々と書いてあった。
それを奏音に見せて「どう?」と聞いてきた。
すると間髪を入れずに奏音は答えた。
「何かよく分からないけどカッコいい!」
奏音の言葉に詩音はフフッと笑う。
「そうよね。カッコいいわよね。この言葉の意味はね、『私利私欲にとらわれず、人としての正しい道(義)を重んじ、堂々とした気高い態度で振る舞うさま』って意味よ。」
義風堂々の言葉の意味を知った奏音は目を輝かせる
「え〜!カッコ良い〜!気高き漢の精神を感じちゃうよ!」
「でしょ?・・・という訳では奏音ちゃん。あなたの好きな言葉を文字で表しなさい」
そう言って筆と紙を奏音に渡してきた。
「何を書いても良いの?」
「良いわよ。あなたの好きな言葉を私に教えて。」
詩音の言葉に奏音は昔から好きな言葉を紙に素早く書いた。その筆の速さはまさに達人の如くの速さであった。
「はい出来た」
奏音は詩音に紙に書いた文字を見せた。
『天上天下唯我独尊唯一無二(てんじょうてんがゆいがどくそんゆいいつむに)』
「この文字の意味はこの世界に生きるあたし達一人ひとりが、誰とも代わることのできない、かけがえのない尊い存在であることを表す言葉だよ。好きになった理由はヤンキー漫画に書いてあってカッコ良いと感じたから」
奏音の書いた文字に詩音は「おおっ!」と口にした。
「凄いわね。普通、好きな文字を書いてと言われても咄嗟に書けないし、書けても適当な文字ばかりよ。・・・合格よ。」
「えっ?」
唐突な言葉にいきなり何を言い出すのかと思う奏音。
「さっきのはこのサークルに入るための試験よ。何も考えていないキャピキャピした子をこのサークルに入れない為の試験。でも、ああいう事を書ける子ならこのサークルに入っても良いわ。」
「はぁ・・・?よろしくお願いします・・・?」
何だかよく分からないが書道サークルに入ることが出来た・・・。




