holiday 第百二十九話 蜩
ホープ・ファミリーは徐々に日常を取り戻してきた。
木刀が交じる音、訓練で怒鳴られる者。まさに以前の惨劇がまるで夢のように感じるもの。
しかしそれは夢ではなく、失った物は失ったままだ。
マンティス「いいか。戦争が終わったばかりって言い訳なんて街の人からしたら無関係な話。任務であろうが訓練であろうが100%一切の澱みなく遂行しろ」。
ホープの者達「はい!」
マンティス「それとカイ、グチ、トラ。集合」。
3人の足音がトレーニングルームに響く。
マンティス「以前の任務なんだが、お前らは土に昇格だそうだ」。
「上からの認定だ。こればかりは認めざるを得ないな」。
トラ「本当ですか?」。
グチ「焦らさずに早く昇格させたらいいものを」。
マンティス「そして一つ言いたいことがある」。
「お前等の判断はお前らで責任を取れ」。
「そしてその判断に揺るぎない自信を持て」。
カイ グチ トラ「はい!」
その時マンティスの前に1人の男が現れた。
ナーガ「下っ端にカッコつけるのってさぞかし気持ちいんだろうな」。
カイ「この人だれ?」
マンティス「ナーガ。一体どうしたんだ?」
ナーガ「お前金では通用しないからといって地に残って俺たちを虐めるのが楽しいんだろ」。
ナーガ「このクズめ」。
マンティス「そんなつもりは毛頭ない。上の者ばかりが成長しても意味がない。下にも追いついてもらわないといけない」。
マンティス「それは同じ地のお前もわかるだろ?」
ナーガはマンティスの額に一閃を飛ばす。
ナーガも上位の戦闘者。マンティスはのけ反り近くの机にぶつかった。
そして机にあるものが散らばる。
マンティスは額から血を流すも彼に近づきさえしない。
ナーガ「なんだよそのすました顔!俺たちより格上ですよアピールか!」
マンティス「…」
ナーガ「そんなこと出来るのも今の内や。覚えとけよ」。
ナーガは去っていった。
カイがマンティスに駆け寄る。
カイ「大丈夫ですか?」
マンティス「いいから。早く基礎体力鍛えてこい」。
カイ「せめて片付けだけでも…」
マンティス「二度合わせるな」
カイ「…はい」。
3人はジムに再び出向く。




