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大きな裂け目ができている。
とんでもない深い溝、ざっと見た感じ、一つの十階建てのマンションくらい深かった。落ちたら簡単に上に登れないだろう。
また、まるで大地を真っ二つに切ったこの裂け目、広さも横に十メートル以上に広がっている。
一刀両断――この情景が誰に見られても思わずこの言葉で形容してしまうだろう。周りの林木もこの裂け目ができた何かの攻撃で悲惨な状態になってしまった。
「な……何が……」井上凜がビクビクしながら、裂け目の近くに尻餅をついている。彼は今でも感じる。何かがの突風が身体の前に経過した感じが……
井上凜だけでなく、井上桃花、ツリーセの二人も地面に転がりながら、怯える表情で大きな裂け目を見ている。二人は押し倒したような態勢だったが、この場にいる誰もがこのことに気にしていない。そんな場合ではないから。
逆に、三人はずっと裂け目を見て、さっきは一体何が起こったのかを思い出してみた――
あれはとても突然な衝撃だった。裂け目ができてしまう前に、三つの現象が見える。
最初はウゥーンオォンーヲォンーと……まるで空気でも泣いているのかと錯覚するほど、何かの共鳴の音波だった。
三人はなんかおかしいと思って、笑うのをやめて、静かになった。
ここで「どうしました?」と、まるで次の現象を分別するために、三人はフロンの声が聞こえた。
ここまでは、二秒だった。
次は生物としての危険本能が働いて、プスっとでも効果音が出ていたように、三人の体中に一斉に鳥肌ができてしまった。
このままでは危険だ!と、全員の危険本能がそう叫んでいた。
でも、何が危険だ?三人はわけがわからず、焦っていた。
ここまでも、二秒だった。
そして、この四秒の後に最後の現象がすぐ起きていた。
周りの林木が「少なくともこのままにいてはだめ!」というように、モソモソ、モソモソと……最後の現象は二つの現象より一秒増えた。三秒である。
合計七秒の出来事に、とある人物は鳥肌が立つ時、すぐ行動した。
ツリーセは勘が鋭い。
だから、ツリーセは早く動いた方がいいと、すぐ後ろにいた井上桃花を遠くに連れて、押し倒した。
当然井上桃花は驚いていたが、あまりの唐突さに、ただなすがままになってしまった。だが、彼女はこのおかげで助かった。
そして、周りの林木がモソモソし始めると、隣からパチッと木の枝が折れた音に、また歪んでいた木の影に、ツリーセは一瞬でこう思った――リンさんも危ない!
でも、ツリーセはもう行動して、井上凜を助けるには間に合わないのだ。
だから、ツリーセは「リンさん!後ろに下がって!」と叫んだ。
頼む!僕の指示に従って――と、ツリーセの心配事が起こらなかった。
井上凜は焦っていて、頭が空っぽになってしまった。だが、空っぽになったおかげで、井上凜はツリーセの指示を聞いたら、すぐ実行した。
井上凜は慌てて、ダッ、ダッ、ダッ……と、ほぼ後ろ向きながら走っていた。焦って後ろ向きに十数歩以上に走って、当然後ろの地面に何があるのかわからない。井上凜は簡単に石ころに躓いてしまった。
井上凜は躓いて、ツリーセと井上桃花の近くに座り込んでいたと同時に、 パリン――と妙な音が響いた。
また、無重力の浮遊感が体中に感じて、何かがの強い衝撃が目の前に起きた。三人はそれぞれの態勢で近くにいた。
井上凜はギリギリのタイミングで、衝撃を避けた。
井上桃花はツリーセが早めに助けたおかげで、衝撃を避けた。
ツリーセは言うまでもない。衝撃を避けた。
だが……井上智澄と井上佳月は、いなかった。
当然だが、衝撃を避けるのは行動能力がある人間しかなかった。
とっても、突然の事故だった。
何かがの突風と何かがの衝撃で、三人の前にある広大な裂け目を作った。
今三人は目を大きくあけて、冷汗をかきながら、驚いた様子で裂け目を見ている。
今日は一日中忙しいため、早めにアップしまーす!
今回の話は少なめです。申し訳ありません。




