入り口発見、ミノス洞窟!
「あっ、あそこかな?」
スノウが僅かに動き、振り下ろされた短剣は、深々と地面に突き刺さった。
「……いいや、違うでござるよ。ここを見て欲しいでござる!」
「えっ!どこです?」
短剣が刺さった場所は他の地面と比べても、何も違いが無い様だった。
「あの、ここのどこが……。」
「ここでござるよ!お宝の気配!」
クナイは刺した短剣を握り地面を掘る。すると出て来たのは、地面に似合わない白い外壁だった。
「セイン殿!レイ殿!こっちに来て欲しいでござるー!」
「おっ!見つかったか?」
「見つかった!?待ってて、今行くから!」
セインとレイが慌ててやって来て、外壁を確認する。すると彼はレイに向かって、何故か肩を叩いた。
「なあレイ、分かんないならすぐ言ってくれよ?俺で良ければ相談に乗るぜ?」
「なによ……本当に来たんだからぁ……。確かに地上にあったのよ……。」
顔を伏せているレイを座らせ、セインは聖なる十字剣を抜く。
「だが、ある場所が分かれば問題無い!俺がこの地面を吹き飛ばしてやる!」
「お二人共!伏せて下さい!」
「「えっ?」」
「行けー!」
セインは十字剣に魔力を込め、地面に叩きつけると、その地面がヒビ割れ、一気に崩れ出した。
「ちょっ、馬鹿!?足元崩してどうすんのよーー!!!」
「危ない!クナイさん!」
「あっ!スノウ殿!?」
崩れる地面に巻き込まれ、一気に落ちてゆく四人。どんどんと地下深くまで落ち続け、やがて地面が見えてきた。
「まずいな、このままじゃ激突だ!」
「お先に行くわよ!唸れ、アクセルブースト!」
レイがハルバードの背中からブースターを取り外す。そしてブーツに手早く取り付け、魔力を放出。すると落ちるスピードは一気に緩やかになり、地面にそっと着陸した。
「凄いな……でも俺も負けられない!新技を使おう!十字剣展開!」
セインも十字剣を取り出し魔力を送り込む。すると剣が光り輝き、バリアのような膜を形成する。そしてそのまま地面に直撃し、ぽよんと一回跳ねる。
「危ねえ!今のはやばかったぞ!スノウはどうだ!?」
「心配ありません!スノーショット!」
スノウは雪の弾丸を地面に撃ち、落下の勢いを和らげつつ雪のクッションを作る。そこにクナイを抱きながら飛び込んだ。
「ありがとうでござる……スノウ殿は大丈夫でござるか?」
「はい!問題ありませんよ!」
「それで、ここがミノス洞窟か。地面にあるなんて驚きだよな?レイ。」
「私の時は本当に外にあったのよ……私も驚いてるんだから……。」
「でもでも、これでいよいよダンジョン突入でござる!」
「しかし、レイさんの事前情報と違うと言う事は……セインさんの買った地図も、役に立たないかもしれませんよ。」
スノウは不安そうに皆を見る。セインも少し顔を曇らせていた。
「確かにな。一度撤収するか?そんな急ぐ必要も無いし。」
「それは上を見てから言ってくれない?」
「上?……あっ。」
セインが上を見ると、太陽の日差しが地下にまで射し込んでいた。それはいいのだが……
「誰かさんが力加減を考えないから、脱出しようにも出来ないのよ。」
「俺のせいか……誰か上まで飛べないか?」
「うーん……どうするでござる?それなら魔力を込めてジャンプ出来ないでござるか?」
「試してもいいけど、駄目なら魔力を大量に消耗するわね……。」
四人の上には届かない地上。眼の前には巨大なダンジョンの入り口。選択肢は一つしか無かった。
「しょうがない、ここを進むぞ!」
「何言ってるんですかセインさん!?この先何があるか分からないんですよ!?」
「ここで止まってたって助けは来ない!一か八か、ダンジョンの中から脱出出来ないか調べてみた方がいいと思うぞ?」
「それはそうですが……。」
すると不安そうな顔をするスノウの肩を、後ろからぽんと叩くレイ。
「大丈夫よ!皆で行くんだから!それに、ここは私が見たのとは違うダンジョン……これって私達が初めて突入するんじゃない!?」
「おおっ!お宝ザクザク、ロマンがたくさん詰まってるでござる!スノウ殿も、さあ!」
クナイはスノウへ手を差し出し、一緒に行こうと促す。三人の様子を見て、彼女の顔には笑顔が戻って来た。
「……そうだよね!私も一緒に!はい、よろしくお願いします!」
スノウはクナイの手を取り、隣に立つ。それを確認したレイが号令を出し、ダンジョンへ突入する。
「行くわよ皆!ここから脱出して、お宝も見つけてやりましょう!」
「「「おおー!」」」




