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第5話 再会する者


 水口さんの部屋へと戻った4人。

 ベッドへと寝転がり少しの休息を取った。


 ……。


 数時間後


 「ふわぁ〜」

 大きなあくびをして目を覚ますと、洋介が起きていた。


 「起きてたんだ、洋介」


 「ああ」

 横を見るともう一つのベッドに沙織と萌々が気持ちよさそうな顔ですやすやと寝ていた。


 (寝てるのね)


 「なぁ遥斗……俺達4人なら奴らに勝てるかな?」


 「どうしたの?洋介がそんな弱気になるなんて珍しいね」


 「今回はこの世界が消滅するかもしれないから余計に気弱になるんだよ。

 負けたらどうなるんだとか、勝てる未来が思いつかなくてな」


 「負けたら僕達は消えるんじゃない?この世界ごとね」


 「……」


 「でも…僕は絶対に負けない……この世界は僕たちにとって現実世界そのものだから。

 死んでたまるか……生きる……ただそれだけだ!」


 「ふっ……なんかくさいセリフだな……アニメの影響でも受けたのか?」


 「いや、そんな事ないけど?」


 「ふ~ん……まぁ俺も負ける気とか考えてねぇし……」


 「さっきまで不安そうな事言ってたのに」


 「お前の影響を受けたのかもな…………なぁ遥斗……少し聞きたいことがあるがいいか?」


 「何?」


 「奴らが亜香里に手を出したらどうする?」


 「潰すよ……あ!…やっぱり…確実に捕らえるかな?その二人を」


 「そ、そうか。

 今、亜香里は家なんだろ?」


 「うん……少し帰ろうかな?多分心配してるし」


 「ここは…俺に任せて家に帰ってもいいぜ。

 お前にも守るべき者が増えそうだしな」


 「ありがと、じゃあ僕は一旦家に戻るよ。

 バケモノが現れたら直ぐに向かうし」


 「おう」


 そうして僕は自宅へと向かった。



 ・・・・・・・・・・・・・


 その頃


 新田宅前


 (遥斗……遅いな……何しているんだろう……バケモノ現れたら……怖いな)


 コツコツ。


 「やぁ久しぶりだね……亜香里……」


 !?


 「あ、亜津紗!?何で……」



 「久しぶりに顔を合わせてあげたのに酷い〜。

 殺しちゃうよ?」


 !


 「な、何の用なの?バケモノを召喚しているんでしょ?亜津紗が」


 「ふふ…違うよ?私もバケモノを召喚する力はあるけど……それは私のお人形にさせているの。

 私は、何もしてない……」


 亜津紗の後ろにはリリカが。


 「誰なの、その人……この世界の人間?」


 「違うよ……彼女は邪魔な相手の仲間の一人。

 だけど……心が疲れちゃってたから、そこを突いて催眠をかけて洗脳し……私のお人形にさせたの。

 すごいでしょ?」


 「い、イカれてるわ……あの時……私も同じようにしたんでしょ?」


 「ふふそう……正解よ…亜香里…貴方の心が叫んでるわ……またバケモノが現れて、遥斗くんは私から離れていく……またあの二人が居たせいで……私から離れていく遥斗くん……嫌だよね……憎いよね」


 「そんな事ない!!!私は、もう一人じゃない!!!」


 「ふふ、でも……あの二人……憎くない?」


 「え…」


 「あの二人が居るから……遥斗くんは何処かに行ってしまう……あの二人さえ居なければ幸せだったのに……邪魔な人間……」


 「そ、そんな事!!」


 「じゃあ、貴方の側に居ないよね?今も……またあの二人と会ってるんじゃない?」


 「それは!バケモノを倒すために仕方なく!」


 「でもいいの?」


 「何がよ!」


 「彼って顔立ちは良いでしょ?見た目は普通だけど……正義のヒーローは女性から好かれるわ……そしたら遥斗くんの周りに女がうようよ現れるわよ?

 そして、捨てられるわよ……貴方が」


 「そんなデタラメを!!!私の遥斗はそんな事しない!!!私は遥斗を信じてる。

 私の夫を馬鹿にしないで!!!」

 亜香里は息を切らしながら言う。


 「ふふ、凄い愛の力ね。

 でも……私達の邪魔でしかないのよね?」


 カチャ。


 !?


 (銃!?……撃たれ)


 バキュン!!!


 !


 「……?!」

 打たれたはずなのに痛みがない亜香里、目を開けると前にいたのは


 「ぐっ……亜香里を傷つける奴は僕が許さない!!!」


 「は、遥斗!!!」


 「へぇ~あの二人と一緒にいると思ったけど……まさか自宅に戻ってくるなんてね。

 予想外だわ……貴方の妻を殺って見せ物にしようと思ったんだけど……」


 「ぐっ……お前は何を求めこの世界を混沌させようとしている!!!

 平和な世界が嫌なのかよ!!!」


 「……嫌よ……貴方達には分からないでしょうね?

 作られた存在だから……」


 「何?」


 「そうね…少し話をしてあげる………私の住んでいた場所では、争い…略奪、殺し合い、詐欺と色んな悪事が溢れている場所で暮らしていたの。

 それが普通だった………」


 「……」


 「だけど私も大人になり……色んな世界を知った。

 平和な世界……正義と悪が混濁している世界……メルヘンな世界……色々と見て回った。

 だけど……全部退屈……なぜかつまらなかった……」


 ……。


 「そして私は争いの絶えない世界に来て、そこで私は興奮した……人々の叫びと怒号どごう、殺し合い……最高にハイになっちゃった」


 「い、イカれている」


 「ふふ……貴方達も私の同じ世界に暮らしていればそうなる……悪事をする楽しさがね……」


 「僕達は絶対に悪に染まらない!!!」


 「ふふ……そう……不愉快ね……本当に……憎いわ、のうのうと呑気に生きてる者達が」


 「別にのうのうと生きててもいいじゃないか!」


 「なんか腹立つの……私だけ苦しい思いしたのにコイツラはツラいこともなく過ごしていたんだろうなって」


 「そんな事ない!!!僕だって、亜香里だって色んな苦労を乗り越えて今がある!!

 自分だけが辛い思いをしているわけじゃない!!!」


 「は?うざいわね……死になさい!!!」


 カチャ。


 (クソ!!!撃たれる!!自分はともかく亜香里だけでも!)


 「つむじ風!!!」


 !


 突然の突風、亜津紗の持つ銃が吹き飛ぶ。


 スタッ。


 「ちっ……」


 「大丈夫?!遥斗」


 「ああ!助かったよ!………萌々!!」


 「なぜここに来た?」

 亜津紗が言う。


 「嫌な予感がしたから、来ただけ」


 「ふん……勘の鋭い奴め…………必ずお前達を不幸にさせる!!

 特に新田遥斗!確実にな!!!」


 そう吐き捨て亜津紗とリリカは行ってしまった。


 「はぁ……はぁ……クソ」


 ドサッ。


 「遥斗!!」


 「遥斗くん!!」


 萌々と亜香里が倒れる遥斗に駆け寄った。




 

 

 

 

 

 


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