第二十七話 ……入れねぇ
サボり過ぎたかぁー
えっと、言い訳考えておくね
そうして、ルナが最初で最後の新メンバー(仮)を勧誘(連行)してくることが決定し、善は急げと言わんばかりにログアウトした。
アポ取りでもするのだろう
その一方、『俺達が何をするか』というちょっとした会議に入る。
が、小さな会議と侮るなかれ
今後の俺達のプレイングに大きく影響する非常に大切な会議なのだ
なお、以下はその会議の内容である
「さて、ルナはその友達?の勧誘をしてくるらしいが、俺とクロスはどうする」
俺の質問にクロスは『何を当たり前のことを』とでも言わんばかりの顔をする
「あ?そんなもん戦利品でも売って必要品やら装備やらを買い足せば良いだろ?」
あぁ、気付いてないな
少し考えてみれば分かることだが……
さてはコイツ、遂に知能が減ったか?
〆すぎたか?いや、単純に気づいてないだけか
「ヒントをやろう。カルマ値」
「あ?カルマ値がどうし………
ん?あれ、そもそもマイナスに振り切っている状態で街に入れるのか?ていうか、入っていいのか?」
……どうやら、クロスもこの問題点に気付いたようだ
そう、一般プレイヤーは街に入って素材なり何なりを売ってアイテム類を買い足すのだろうが、それはカルマ値がプラスでもマイナスでもない、中間だからだ。
カルマ値がプラスだと現地人は好印象を持ちやすいという話なのだが、
「恐らく、カルマ値が100を下回っている俺達は街に入れない。いや、忍び込むことくらいは可能性として出来るだろう。
しかし、買い物となればそうはいかない。何せ、片や指名手配の犯罪者、片やカルマ値の最底辺だからな。そんなやつにまともに売り買いをする輩がいるとは限らん」
どうせぼったくりに会うだけだ
それか、衛兵を呼ばれて投獄されるくらいか
であれば態々リスクを犯してまで街に入るような真似はしないほうが賢いだろう
そう告げると、クロスは何故か呆れたような顔をする
……コイツにそんな顔されると腹立つな
よし、後で〆るか
八つ当たり?知らんな
クロスの扱いは【僕】のときから変わらない。
不憫な奴だ(他人事
「カルマ値が下振れなことは威張れることじゃないと思うぜ……いや、じゃあこれからどうすんだよ?多分街に入れなきゃ何もできねぇぜ?資材とか武器とか」
「知らん。今の俺達に出来ることは戦うことだけだ。……多少雑になるだろうが、採取もできなくはないだろうな」
「まじかよ……」
後先考えずに襲撃なんて行動するからだ。阿呆め
俺は傲慢のデメリットを知らなかったからな。
まぁ、知っていても取ってはいただろうが。
それに、
「だが………回復系のポーションを増やす方法がないこともない。あまり使いたくはない手だがな」
「お?」
ため息を一つついて首を振りながら言うと、クロスが興味津々の様子で聞いてきた
こう言えば興味を示すと思った。単純な奴だ
まぁ、これから話す内容というか、計画はクロスに向いているからな
別に乗せなくても良かったとは思うが、念のために乗せておいても構わないだろう
モチベーションの維持はなるべく高くしておかないとな
「クロス、お前は掲示板を見るか?」
見てなさそうだが、前置きとして聞いておく
「見てないな。なんか関係でもあるのか?」
不思議そうに聞いてくる
やはり見ていないか。少しは説明する手間が省けると思ったのだがな
「あぁ。勿論ある。どうやら、この世界には品切れというものがあるらしい」
「は?店なんだから当たり前だろ?それがどうした?」
いちいち苛つくな。まぁ、この話の流れも懐かしさに免じて許してやるか。
「わからないか?現実そっくり過ぎて忘れていると思うが、ここはゲームの中だぞ?RPGと違って品切れがあるということは……」
これで伝われよ?
「なる程。品入れもあるというわけか。
……あぁ!そういうことか!つまりアレだな?輸入する隙を狙って盗賊行為をすればいいということか!」
「正解」
ここまで言えば流石に理解するよな。
もともと頭は良い方だからな
阿呆っぽいから忘れがちだが
「あぁ。お前には盗賊もどきをしてもらう。だが、あまりガッツリでなくていい。行けそうだと思ったときだけでいいからな」
まぁ、どうせ言っても突っ込むだろうがな
精々稼いでこい
それで稼いだ金は……まぁ、新メンバーへの手土産にでもすればいいさ
「任せろ!で?カゲロウはどうすんだ?」
「俺は魔物を狩っていよう。装備を整えるにしろ、素材はあった方がいいからな」
欲を言うなら、これを機に調薬スキルを持っておきたいな
獲得条件がわからないから手探りになるだろうが
もし、スキル獲得の条件が薬師への弟子入りだった場合は……諦めるか
この小説はまだ始まったばかりだから
……更新頻度は気にしないこととする




